FAIRYTAIL~霧の魔導士達~
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やめだ
雨が降る中、ナツ達は森の中を走っていた。
下手をすれば森が消し飛ぶ。
そう、ユウトが言ったためである。
「なぁ、本当にユウトだけでいいのかよ?」
グレイがそう思うのも無理は無い。
何故なら相手は自分の全力の攻撃でも傷一つつけることができなかったからである。
「あいつがいいと言ったんだ。あいつの言葉を信じないでどうする。」
「そういうエルザも心配そうな顔してんぞ?」
ナツの言うとおりエルザも少し浮かない顔をしている。
それはエルザだけでなく他の者もそうだった。
ある一人を除いて…
「大丈夫ですよ!ユウトさんは強いですから!」
「そういえばあたしたちってユウトがどんな魔法使うか知らないわよね。」
「そういや、そうだな。」
その理由はユウトは基本的に一人で仕事に行くか、ウェンディとしか仕事に行かないのだ。
「確か…嵐の魔法だったか?見たことはねぇけど。」
「珍しいな、嵐とは。普通は風だというのに。」
「はい、みなさんの言うとおりです。ユウトさんは嵐の魔法の使い手。」
ウェンディが一呼吸置いてから再び発言する。
「ユウトさんも私やナツさんと同じなんです。」
「同じって…まさかとは思うけど…。」
ハッピーが何か思い当たることがあるかのように話す。
「ユウトさんは私たちと同じ滅竜魔導士。嵐の滅竜魔導士なんですよ!」
「はぁっ!?まじ!?」
「あいつもドラゴンスレイヤーだったのかよ!!」
「道理で他の魔導士とは魔力が違ったのか。だが、ナツやウェンディとは違う魔力の質だが…。」
「私もそれは思ってて…ユウトさん聞いてみたんですけど……。」
(ウェンディ人には知って欲しくねぇこともあるんだ。)
(俺の過去の事は聞かないでくれ……。頼む………………。)
「…と言ってました。」
走りも止まり、それぞれが考え事を始める。
「知って欲しくないこと。つまりユウトは過去に何かあっている。」
「思えばあいつ出身地が分からないって言ってたよな。」
「私たちはアイツのことを知っているようで何も知らないのかもしれんな………。」
~ユウトside~
「あいさつ代わりだユウト!蒼雷!」
キリベルの手から青白く光る雷が放たれる。
「じゃあ、こっちもだな、嵐竜の刃風!」
ユウトの手から放たれた風の刃が蒼い雷と激突する。
途端に辺り瓦礫は吹き飛び、木々は消え、大地がえぐれた。
「中々やるじゃねぇかユウト。9年前より魔力が上がってるな。」
「当たり前だろ、こっちだって何もさて無かった訳じゃねぇんだよ。毎日鍛えて鍛えてここまで来たんだよ!」
「そうかよ、興味のねぇな。だったらお前の知らない俺を見せてやろう。」
キリベルの魔力がさらに増幅する。まるで大気が揺れているかのように。
「ハッタリはよせよ。お前は雷使いの魔導士。それ以上でもそれ以下でもねぇだろ。」
キリベルは昔から雷使いだと自分で言っていた。
それを俺の知らないキリベルだと?そんなもんハッタリ以外のなんでもねぇだろ
「もしもだ。もし俺がドラゴンに魔法を教えてもらっていたとしたら……お前どうする?」
「ラクサスと同じってか………?」
この瞬間、キリベルはユウト魔力が低下したかに思えた。
「ラクサス・ドレアーか…。所詮は魔水晶で使えるようにした偽物だろうが。」
キリベルの周りの木々が燃え始める。
キリベルから発せられる雷によって燃えているのだ。
「俺はドラゴンに教えて貰った!本物の雷の滅竜魔導士だ!!」
その瞬間だった。
その異変はキリベルも遠くにいるナツ達でさえ感じた。
ユウトの周りを覆っていた魔力が、極端に低くなったのだ。
~ナツside~
ユウトの魔力が低くなった直後。
「おい、ユウトこんなに低く!!」
「ユウトが負けたのか…。それとも……」
「考えてる場合じゃないでしょ。この真相を知るなら戻るのが一番だわ。」
シャルルがそう言い残し一人で道を戻る。
「そうだな、よし。戻るぞ!」
ナツ達は再びユウトの下に向かう。
~ユウトside~
「…………………何の真似だユウト」
「やめた。」
突然の戦闘拒否にさすがのキリベルも驚きを隠せない。
それはちょうどここに来たナツ達も同様であった。
「ユウト何考えてんだ!やめた。じゃねぇだろ!」
グレイの叫びはユウトの耳に入らず虚しく響く。
「何だ。怖じ気づいたか、逃げるのか?ユウト」
キリベルが挑発するかの用に話しかける。
「勝手にそう思っとけよ。俺はもう戦わねぇよ。」
「どういうこと、ユウト説明してよ!」
ルーシィが叫ぶのも無理はない。
評議員からの依頼を急に放棄したのだから。
「キリベル。お前、本当は戦う気ねぇだろ。」
ユウトの問いかけによりキリベルは顔を引きずる。
「お前のさっきの攻撃。あれは何だ?あいさつ代わりにしても弱すぎる。おまけにお前はそんな程度の魔力じゃねぇだろ。」
「そ、それは……!」
キリベルは後ろめたい事があるのか、顔に脂汗をかいている。
辺りが沈黙する中、ユウトの口が動いた。
「別にお前を否定するつもりはない。お前の勝手だ。好きにすればいい。」
「とにかく、お前とはもう戦わん。」
「戦いてぇなら本気で来いよ。俺を本気にさせろ。」
ユウトはそう言い残し一人去っていった。
まるで興味を無くしてしまったかのように。
ユウトがキリベルに話してから、キリベルは何もする事も無く私たちを帰してくれた。
あの後、キリベルがどうなったかは知らない。
で、私たちは評議員からの依頼を達成できなかったからマスターの大目玉を喰らってしまった。
そして、夕方。ギルドのカウンターにて。
エルザとナツ、ハッピー、グレイ、あたしがユウトに問いかけていたんだ。
後書き
ぐたぐだッスね~。
自分でも話が繋がってない気がするんですよね。
まぁ、頑張ります。
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