FAIRYTAIL~霧の魔導士達~
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キリベル・アヴローラ
俺とウェンディはあの騒動の後、逃げ出すように街を後にした。
全力で飛ぶのは辛かったが、まぁ、バレるよりはましだ。
けど、ウェンディとの約束を破ってしまったからその後、ウェンディにまた買い物に付き合うようにと言われた。
で、今はギルドに付いた頃だ。
「只今戻りました!」
「うぃーす。」
「いい加減にしろよ!このクソ炎!!」
「んだと!この変態氷野郎!!」
「もう、二人ともやめてよ~。」
「「………。」」
喧嘩をしているのはナツもグレイ。
この二人は炎と氷の魔導士なんだが、そのせいか仲が悪い。
「ミラさん…。どうしてこうなったんですか……?」
「それはルーシィに聞いた方が良いわよ?」
「いや何でだよ!」
「簡単な話よ?その時側にいたのはルーシィだからよ。」
ルーシィに聞く理由が見つからん。
別にミラさんでもいいじゃねぇか。
「いや、別にミラさんも知ってるんだよな!?」
「まぁ…聞いてきますね。」
「ウェンディだけじゃ心配だから、俺も行くわ。」
「子供扱いしないで下さいユウトさん…。怒りますよ…。」
最近ウェンディは子供扱いすると怒る。尋常じゃないくらい。
何でなんだろうな………?
「悪いってウェンディ…。って、おーい、無視かよ~~。」
「ルーシィさん。」
「あっ!ユウト、ウェンディいたの!?」
いたとは何だいたとは、コノヤロウ。
「ナツさんとグレイさんは何故喧嘩をしているんですか?」
「あ~…まぁ、最初から話すとね?」
ルーシィが呆れ顔で語り始める。
(おいナツ。なに俺の隣で呑気に炎食ってやがんだ…。)
(んだよ。どこで食おうが俺の勝手だろうが。)
(さっきから火の粉が飛んで熱いんだよ!食うなら別の場所で食えよ!てか、食うな!)
(うるせぇな。俺はここで食う!)
(移動しねぇなら…。おらっ!)
(あっ!てめぇグレイ!氷で炎消すんじゃねぇ!)
(何だよ…何か文句あんのか年中お祭り男!!)
(あるに決まってんだろ!!この変態ムッツリパンツ!!)
(やんのか?あぁ!?)
(上等だよ!パンツ刑事!!)
「で、今に至るわけ。」
「なんてどうでも良い喧嘩の理由だよ……。」
子供の喧嘩じゃねぇかよ……
「どうするんですか…。誰も止めに入らないし。エルザさんもいないし…。」
「本当よね…。そうだ!ユウト止めてきてよ!」
「何でそこで俺なんだよ!面倒だからパス!」
「じゃあ、どうすんのよこれ!?」
「お前がやればいいじゃねぇかルーシィ!」
「あたしはさっきから止めてるの!!なのにこいつ等はきかないのよ!」
「また、行けばいいじゃねぇか!」
「行きもしないやつに言われたく無いわよ!」
「喧嘩売ってんのかルー…。」
その時だった。
後ろから凄まじく恐ろしい気配が…。
「エ…エルザさん……?」
「ユウト……。これはどういう状況だ……?何故ギルドがこんなに壊れている………」
「はっ、はい!えーと…かくかくしかじかで……。」
「ユウトさん何ですかその言葉……。」
よくある省略方法☆
「成る程な…。また、あの二人は……。やめんか!!!!!」
「ひぃっ!」「エ…エルザァ!!?」
二人の悲鳴がギルド内に響く。
その後二人は大きいたんこぶを付けることになった。
「あ~あこうなっちゃった。」
「なんじゃ、この騒ぎは。」
「マスター。この二人の喧嘩ですよ。」
「ま~た、ナツとグレイか。喧嘩するなら外でせい!!」
「いや、そういうことじゃねぇだろ!」
「まぁ、よい。ユウト…お前には話すことが2つある。」
あ、やべ、あれがバレたか……。
情報早いな………。
「この始末書はなんじゃ…?」
「え~と何々…。」
『右手にリストバンドをつけたフェアリーテイルの魔導士がオルフィーの街の花畑を全面荒野にしたため、フェアリーテイルに賠償金、500万ジュエルを請求する。』
「そんなもんお前しかいないじゃろ……。」
「か…勘が鋭いな…………」
「何したんだよ、ユウト。」
「えっ!?いや、あの、その、ね、あれだ、あれ…。」
「ユウトさんは私を助けてくれたんですよ!だから正当防衛というか…。」
ウェンディ……!!
お前って奴は……………!!
「ユウトは毎回やりすぎるからなぁ。」
「それ、ナツが言える事じゃないよね。」
「んだと?ハッピー!?」
「まぁ、これはユウトにきっちり払って貰うわい。次の話しが重要じゃ。二階に来てくれ。」
「えぇ~、俺が払うのは決定事項かよ…。」
「珍しいな。マスターがユウトに話って。」
「また、クエストでやりすぎたから説教するんじゃねぇのか?」
「自分の罪を反省するのも漢!!」
「こっそり聞きにいかねぇかルーシィ。」
「なんであたしなのよ!」
「で、話しってなんだよ、爺さん。」
既に嫌な予感がする。このパターンわな。
「うむ、この依頼なんじゃが。」
そう言って一枚の紙を出す。
「何々、この魔導士を倒して捕縛してください。報酬は100万ジュエル。」
「どうじゃ、やってくれるか?」
「引き受けてもいいが、別に俺じゃなくてもいいだろ。」
捕縛依頼なら誰でもできる。ナツとかが適任だ。
「主じゃないと駄目なんじゃよ。この依頼主は評議員でのぅ。ユウトにやるよう指示してきたんじゃ。」
「まじかよ…めんどくせぇな…。で、誰を倒すんだ?」
「主も聞いたことはあるじゃろ。」
俺はよく評議員から指名手配の魔導士の捕縛を依頼される。
よく、そういう依頼を受けていたたいめ、こうなった。
「で、誰なんだよ。」
「キリベル・アヴローラじゃよ。」
「キリベルだと!?」
「なんじゃ、予想以上にオーバーな反応じゃな。」
知ってるも何も、キリベルは俺とは古い仲だ。
しばらく連絡がないと思ったら闇に落ちやがったか。
「生きてたのか。あの野郎……。」
「なんじゃ、知っておったのか。なら話は早いわい。」
「俺にとって、あいつの存在はデカいんだよ。だから、その依頼は俺がやる。」
あいつが闇に落ちたんだったら俺が引きずり戻す。
そう約束したからな。
「そうか、なら明日にでも出発してくれ。メンバーは5人までいいとする。好きなガキ共を連れてゆけい。」
「あぁ、任せとけ。」
「キリベル……。」
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