I want BRAVERY
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31話
更新がだいぶ遅れてすいません。
ここ1週間はテストだったのでPC封印してましたw
なのでこれだけ時間かかっていてもクオリティはあがってません。
むしろ下がってる?w
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31話
結局、昨日は遅くなりそろそろ影時間も終わるということで、あの後帰ることになった。
先輩は補助としての能力が目覚めたらしいが、ペルソナ自体は戦闘をするためのスキルも持っているらしい。
ただ、先輩自体が戦闘を行えないために、完全に補助に回っている。
正直、無理やり連れて行きたいところだ。
真田先輩はどうやら熱血過ぎてあまり周りが見えていないようだ。
今回の件にしてもそうだが、力を求めすぎるにあたって他のことを疎かにしているように感じる。
原作でも、怪我をしているにも関わらず戦闘に参加しようとするなどと、その頃からそういう性格であることはわかっていた。
しかし、実際に真田先輩と二人でタルタロス攻略という話になってしまうとかなり不安だ。
それに自分はまだペルソナを召還できていない。
いや、これからも出来る気がしない。
このままタルタロスに挑むとして、ペルソナなし、というのは相当きついと思われる。
しかし、そんな時のためのこの『目』だ。
この『目』があれば危険な場所がわかる。
だから、最もベストと思われるのは遠距離からの攻撃だ。
よほどのことがない限り、敵の攻撃は真田先輩が受けてくれるだろう。
その上、敵の遠距離攻撃、つまりは魔法系統のスキルは『目』があれば簡単に避けれる。
俺が選ぶべきは遠距離武器。
ペルソナを召還できていない今はそれしかない。
しかし影時間では基本的に機械類は動かない。
例外としてはアイギスというロボットが動いていたり、桐条先輩のバイクや召還器がある。
アイギスは元々、対シャドウ用ロボット。
桐条先輩のバイクも探索には必須だし、召還器もペルソナ召還を簡単に行うためには必須である。
それ相応の理由があってやっと、桐条グループが発見した謎の『羽』を使ってそれらを動かすことができる。
それなのに俺が安全のためという理由で銃を使わせてもらえるはずがない。
だから武器として飛び道具を選ぶ場合は原始的な物を選ばなければいけない。
例えば、原作で岳羽さんが使っていた弓やボウガンに投げナイフなどだ。
俺は弓などの心得は全くないし、投げナイフなんていうものを使えるほど器用ではない。
そうなるとこの方法は無理ということになる。
初めて戦った時のように超近距離戦をするのが俺の『目』には一番あっているだろう。
月姫の主人公も、空の境界の着物にジャケットを着る女もそうだった。
彼らはより確実に線や点をつくためにナイフを使っていた。
俺も実際にあの時、戦った時の感覚としてもナイフ系の方が合っていると思う。
しかし、やはり近づくのは怖い。
これに尽きる。
あんな得たいの知れない物に自ら近づくなんて俺にはできない。
このままでは真田先輩に勧められたグローブで行く羽目になってしまう。
それだけは避けたい。
「彩く〜ん♪」
思考が遮られる。
どうも最近は考え事をしてばかりだ。
いや考えなければいけないことが多い、と取るべきだろうか。
「先輩、どうしたんです?」
「えへへ〜♪」
どうもこの先輩キャラが安定していない。
最近は馬鹿キャラのような気がする。
「おうおう、イチャついちゃって」
横から伊織が憎憎しげに言ってくる。
「別に俺はそんなつもりないんだけどな」
俺はいつもと同じセリフを言う。
先輩と恋仲などと誤解されることだけは避けたい。
しかし、俺のこの行動はどうも周りに軽いとか、女誑しなどと思われてしまっているようだ。
女誑しは認めよう。
が、しかしだ。
相手がこの先輩というのだけは認めない。
認めたくない。
「彩君〜」
俺の席の前の席に座って俺の顔ばかり眺めてくる。
「先輩。あんまり時間ないんですからわざわざここに来なくても・・・」
今は3時間目と4時間目の間の休憩時間だ。
次の時間の準備や、前の授業が長引いたりなどと考えれば5分程度しかないこの時間に先輩はわざわざやってくる。
正直勘弁して欲しい。
「いいの、いいの」
何がいいんだよ。
「今日も一緒に帰ろうねぇ〜」
ニコニコと笑う先輩。
「あ、今日はちょっと約束があるので無理です」
今日は長谷川さんと帰るんだぁぁ!
「ぇ・・・」
呆然と固まる先輩。
まぁ、そういう反応をすることはわかっていた。
「誰!?誰と帰るの!?」
ガクガクと先輩は俺の肩を激しく揺さぶる。
「と、友達です」
揺れる視界の中に辛うじて先輩を捉えながら言う。
「女!?女なの!?」
えぇ!もちろんです!
なんて口が裂けてもこの人の前では言えない。
「ちょ、先輩っ」
俺の肩を痛いくらいに掴んでいる先輩の手を引き剥がそうとしながら俺は言う。
「私は遊びだったの!?」
いやいや何浮気について言及する恋人みたいな風に言ってるんだよ。
「そ、そもそもっ、先輩と俺はそういう関係じゃないじゃないですか」
先輩は揺さぶるのは止めてくれたが、肩を掴む手にはさっきより力が篭っている。
「そ、そんなぁ」
先輩は、最近友近の習慣と化してきたorzのポーズをとる。
「あ、もしかして次移動?」
俺は後ろの席にいる、比較的真面目な性格の女子に聞く。
「うん。そうだよ」
目の前の光景の一切を無視して答えてくれる。
「じゃ、移動しなきゃね。おら、髭行くぞ」
「え?彩、この人は?」
「いいの、いいの」
先輩は嘘泣きしながらこちらにチラチラと視線を送ってくる。
が、無視。
「早くしないと遅れるって」
そう言って先に教室の出口へと向かう。
「彩くぅ〜ん」
後ろから呼ばれるが、まぁ無視だ。
(畜生!自分だけ安全な所からサポートかよぉ!)
これだけで俺には十分さっきの仕打ちをする理由になる。
どうにかして先輩を前線に出せないかと考えながら俺は移動教室へと向かった。
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