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I want BRAVERY

作者:清海深々
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30話


サブタイトル考えるのが面倒になってきた。

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30話

 で、

「結局こうなるわけ?」

 俺は今、タルタロスの前にいる。

「さっさと行くぞ」

「彩く〜ん」

 グローブの感触を確かめながら真田先輩は一人元気がいい。

「私はここからバックアップする」

 いつの間に持ってきたのかはしらないが、桐条先輩は白いバイクをポンポンと叩く。
 原作で知ってはいたが、結構大きいもんだな。

「ちょい待ってください」

「なんだ?まだビビっているのか?」

 真田先輩が不満そうな顔で言う。

「武器は?」

「・・・」

 自分のグローブと俺の素手を見比べながら真田先輩は黙り込む。

「ふっ、安心しろちゃんと用意してある」

 後ろから、またもや何処から出したかはわからないが剣やら槍やら色々と桐条先輩が出してきた。

「先輩達が言ってた『ペルソナ』とかいうやつ出せないんですが」

「ふっ、安心しろちゃんと用意してある」

 おい。
 今のセリフ、コピペじゃないよな?

「ほら」

 桐条先輩はまたもや(ry

「銃?」

 ここはやはり一度ツッコンでおかなければ逆に怪しまれるだろう。

「そうだ。私達はそれを『召還器』と呼んでいる」

「まんまじゃねーか。てか普通に銃だろ」

「召還器だ」

「・・・いや、別にいいですけど」

 これに弾が入ってないことはわかっている。
 それでも自分の頭に向けて撃つっていう行為は俺には無理。

 いや、マジ無理。

「へぇ〜。これどうするの?」

 先輩は俺みたいにチキる様子は全くなく、桐条先輩から貰った銃、もとい召還器をイジっていた。

「それを頭に向けて撃つんだ」

 そう言って桐条先輩は銃を頭に向けて構える。

「えぇ!?そんなことしたら死んじゃうよ!」

「大丈夫だ。弾は入っていない」

 桐条先輩はそう言って先輩を安心させた後、指に力を込める。

———パァン!

 景気の発砲音が鳴り響く。

 それと同時に桐条先輩の後ろから、なにやら出てきた。

「これが私の『ペルソナ』の『ペンテシレア』だ」

「へぇ〜」

 それだけかよ。

「女王様って感じですね」

「ふっ、そうか?」

 何故そんな得意げに笑ってるんだ。
 それほど自分のペルソナが誇らしいのだろうか。

「本当、ドSの先輩にピッタリですね」

「なっ!?私には断じてそんな趣味はない!」

 おぉう。
 なんか知らないが、原作を知っている俺としては最近、というか今日はキャラ崩壊しすぎだろうと思わず思ってしまう。

「はいはい」

「聞いているのか!君はさっきからずっとそんな調子だがな、私はこれでも先輩なのだぞ!」

「へいへい」

「なんだその生返事は!」

「はーい」

「ちゃんと私の話をきk

———パァン!

 その時、横からまた発砲音が鳴り響いた。

 ぎょっとしてそっちを見てみると、先輩が自分のペルソナを召還していた。

「ほぇ〜。これが私のペルソナかぁ」

 何、ぽぇ〜としてんだが。

「・・・私の話の邪魔をするなぁ!」

 あぁ、もう五月蝿い。










「なるほど、中々に便利なペルソナじゃないか」

 あれからまたしばらくしてやっと桐条先輩が落ち着いたため、今はさっき召還した先輩のペルソナの能力について話し合っていた。

「そうかな?彩君の役に立つかな?」

 チラチラとこちらばかりを見てくる。

 ちなみに真田先輩は、さっきから一人でシャドーボクシングをしている。
 これだから脳筋は、とか思わず思ってしまう。

「名前はなんというんだ?」

「『エリス』って言うの」

 エリス。
 聞いたことない名前にしばし戸惑う俺。

 まさか原作メンバー以外にペルソナを召還するやつがいるとは思わなかった。

 『ペルソナ3』では大抵が神話に登場する神だった気がする。
 『ペルソナ4』では日本の神が出ていたが、『ペルソナ3』にはほとんど見られなかったはずだ。

 となると、『エリス』も外国系の神話だと思われる。

 まぁ、だからと言って何かわかるわけではないのだが。

「それで便利な能力ってなんです?」

 桐条先輩がさっき言ったことが若干気になり聞いてみた。

「うむ。どうやら彼女のペルソナは『通信機』としての能力があるらしい」

(ぇ・・・それって原作の山岸さんのポジションじゃね?)

 思わずそう思ってしまった。

「どういうことですか?」

 詳細を聞いてみることにしよう。

「彼女のペルソナと私のペルソナがいれば、十分とまでは行かないが、それなりちゃんとしたバックアップが行えそうなのだ」

 先輩一人では無理なのだろうか。

「私が敵の居場所を察知し、彼女がそれを君達に伝える、ということが出来る」

 つまり、
 先輩+桐条先輩=山岸劣化版
 ということか。

 あんまり原作の時と変わってないな。
 うん。先輩役に立ってない。

「なるほど」

「ウフフ、これで彩君の役に立てるね」

 こちらに擦り寄ってくる先輩。

 正直、予想外だ。
 まさか先輩が補助的なことをするペルソナを持っているとは。

 この人が誰かを助けるなんて考えられない。

「ん?あれ?それじゃ、実際に探索するのは?」

「君と明彦の二人だ」

「私も彩君と一緒に行きたい!」

「君のペルソナなら常時彼と繋がることが可能だ」

「ならいいや」

「・・・ぇ」

(あれ?俺と脳筋の二人?え?何これ。死ぬの?死亡フラグなのぉぉぉ!?!?!?)

 本日二度目だが、思わず内心で泣き叫んでしまった俺は悪くない。
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