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天使舞う、この世界

作者:金猫
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NO.13 聖剣来日

 
前書き
この小説を見ている皆様!
待たせました!
更新です! 

 
どうも、最近格が上がったレイナーレです。羽が増えると鬱陶しい!

「一上がりぃ!」

「またかにゃ・・・・・・」

「ううう、次は負けません!」

「ん。上がり」

みんなで大富豪をしてました。オーフィスの手札がチートみたいな揃い具合だったけど。


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俺は今、雨の中を傘をさして帰宅している。こんなこともあろうかと折り畳み傘を常備しているのだよ。荷物を片手で持つはめになるけど。
食材を買いに行った帰りなのだが、行きは降ってなかったのになぁ・・・・・・。

最近、神父を見かけることが多い。何?布教?グレモリーの領地でそれはヤバイと思うぞ。

とまあ冗談はさておき、恐らく原作のエクスカリバー編が始まったのだろう。イリナとゼノヴィアが来る頃か。

一応、アーシアにちょっとフラグを立てておこう。なんのフラグかって?反転防止。

そういえば、スーパーに行く前、駒王学園が賑やかだったなぁ。球技大会だったんだろうな。
俺たちがドッジボールしたら偉いことになりそうだけど。一人は光の速度で避けるし、一人は時を止めるし、一人はボールを別の物に変化させるし、一人はボールを捕った選手ごと吹っ飛ばしそうだ。それなんて超次元ドッジボール?

そんなくだらないことを考えていた矢先、

ギイィィィンッ!

金属音が鳴り響いた。そこまで近くはないが、決して遠くもない。そして、音が鳴り響いた方向から、強大な聖なるオーラを感じる。まあ、ルフェイちゃんの『千変万化鏡(カリドスクーペ)』で模倣(コピー)した『黄昏の聖槍(トゥルー・ロンギヌス)』より弱いけど。劣化しているハズなのに。元が強すぎなのかな?

俺はなるべく距離を取った。巻き込まれたくないしさ。
それに食材を待っている家族もいる。さっさと帰ろう。

全く、最近の銃刀法違反はユルいもんだ。


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翌日

俺たちはテーブルを囲んでいる。テーブルの真ん中にはハシモトベーカリーの究極メロンパン。何故かあったんだよ。ハシモトベーカリー。
で、皆さん目が猛禽類のような目になっている。確実に狙っている。そんなに好きか。究極メロンパン。

「「「・・・・・・」」」

沈黙が怖い。お前ら分けれよ。

「分けたらどうかしら?」

「「「・・・・・・ッ!」」」

おい、なんで眼から鱗みたいな表情をするんだよ。頭働かせろ。
俺の言葉を聞いて早速『三等分』に分けようとし・・・・・・てッ!

「なんで三等分なのよ!私の分は!?」

「・・・・・・え?」

なんで!?なんでそんな予想外みたいな顔をするの!?俺だって食べたいんだよ!?
テーブルの真ん中にある究極メロンパンを取り、均等に四つに分ける。

「最初からこうすればよかった・・・・・・」

「(もぐもぐ)」

「(もきゅもきゅ)」

「(むきゅむきゅ)」

「パチ○リーか!」

思わず突っ込んだ俺は悪くない。幸い究極メロンパンに夢中で気づかれなかった。
漸く殺気が収まった。なんでこんなに殺伐としてるんだよ。たかがメロンパンで。

「そういえば、最近神父をよく見るんだけど、何をしてるかにゃ?布教?」

「さあ?この駒王町であからさまな布教なんて問題になるから別の目的があるんじゃないかしら?黒歌、そんなに知りたいなら野良猫ネットワークで調べてみればいいじゃない」

「やってるにゃ。ただ、雨のせいではかどってないにゃ」

確かに最近は結構雨降ってたからな。

「野良猫ネットワーク・・・・・・猫がいっぱい・・・・・・モフモフ・・・・・・」

おーい、ルフェイちゃーん。戻ってこーい。お前はケモナーなのか~?

「オーフィスはなにか分かる?」

「ん。結構大きめの聖なるオーラが複数」

さすがオーフィス。こんな広い町全域をあっさり調べてしまう。そして俺はそんなオーフィスを撫でる。オーフィスも甘えてくる。
ロリコン?いえいえ、これは親愛であって愛情ではない。likeであってもloveではない。従ってロリコンではない・・・・・・ハズだ。

「・・・・・・バカップルかにゃ?」

おいこら黒歌。何口走ってるんだ?女同士だろうが。
さて、おやつも終わったことだし、

「ルフェイちゃん。修行だ」

「ふえっ!?」


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「で、修行って何をするんですか?」

とルフェイちゃんが質問してくる。

「ルフェイ、私とあなたは『天使』を持っているわよね?」

「はい」

「でもね、あなたは『天使』しか持っていないの。霊装を顕現できていないわ」

そう言いながら俺は自身の霊装、『神威霊装・一番《エヘイエー》』を顕現させる。
相変わらず心は男の俺にとっては死にたくなるようなデザインだ。ウエディングドレスは嫁に着せやがれ。

「『天使』が矛だとしたら、霊装は盾よ」

「綺麗ですね~」

話聞いてんのか?ルフェイちゃん。

「というわけで、今回の課題は霊装の顕現よ。限定でも構わないわ」

「はい!頑張ります!ところで先生、どうやって顕現すればいいんですか?」

「私が知るわけないじゃない」

あれ?なんか以前にもこんなことあったような・・・・・・。


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「じゃあレイナーレさんはどうやって顕現しているんですか?」

呼び方が先生から名前になった。やっぱ以前にもこんなことあったよ。絶対以前にもあった。

「私は『霊結晶(セフィラ)』から出した霊力を纏う感じかしら」

「・・・・・・以前にもこんなことありましたよね?」

ルフェイちゃんも覚えがあるみたいだね。すまん。

「とりあえずスロー再生で見本を見せるから、よく見てて」

そう言って一度顕現した霊装を一旦仕舞い、今度はゆっくりと顕現させていく。
霊結晶(セフィラ)』は大体自分の心臓辺りにある。そこから霊力を広げ、体に纏わせる感覚だ。
限定霊装の場合は、今着ている服に追加する感じだ。
今気付いたが、スロー再生で俺の超少女趣味な霊装を顕現すると少女アニメの変身シーンみたいだ。

またひとつ、男として大切な何かを失った俺だった。

「ううう・・・・・・ルフェイ、わかった?」

「は、はい。でもなんで泣いているんですか?」

そこに触れないで。俺は、男、なんだから。
ルフェイちゃんは早速実行に移す。が、元々霊装が出せる俺とは違って、一から霊装を顕現させようとするため、そう簡単にはいかないらしい。

「ルフェイ、大丈夫?」

以前みたいに暴走されたら叶わんぞ。

「あ、はい。大丈夫です。もう少しで出せそうなので・・・・・・」

そう言ってより一層力を入れるルフェイちゃん。心臓辺りから緑色の霊力が溢れだし、衣を形創っていく。
以前暴走したときに顕現していた魔女風の衣装を形創っていくが、霊力にムラがあるし、量も少ない。正直、実戦にたえうるレベルじゃない。

「まあ、初めてでここまでできれば良い方・・・・・・なのかしら?」

「なんで疑問系なんですか・・・・・・」

だって俺は初めから使えたし、人に教えるなんて初めてだから。

「少しづつゆっくりと暴走しない程度に頑張って顕現してね?」

「はい~」

第二回精霊授業はこれにて終了です。


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翌々日

「白音ぇぇぇぇっ!今行くよぉぉぉぉっ!」

黒歌が吠える。というより鳴く?
何故こうなったか、それはちょっと前まで遡る。

時刻は午後4時頃。学校だったら放課後になって部活動をしている時間帯である。
オーフィスが探知をしていた時だった。

「黒歌」

「ん?なんにゃ?オーフィス」

「黒歌の妹、白音だった?」

「ん?白音がどうしかしたのかにゃ?」

「白音の近くに聖なるオーラが二つ」

以上。この会話でわかったであろう。シスコンスイッチがオンになったのだ。

「オーフィス!位置は!?」

「ん。案内する」

黒歌とオーフィスは外出用の服に着替える。俺も念のため着替える。ストッパーが居ないと何仕出かすか分からん!
下手をすればイリナとゼノヴィアが殺されかねん!となると偽装も持っていかないと!

「早くするにゃ!」

黒歌お前早えよ!ちょっと待て!

全員が着替えを終え、オーフィスの案内に従って走るのだった。


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オーフィスの案内に従って到着した場所は駒王学園だった。
隠密をしてさらに細かく進んでいくと、木造の校舎の裏手のちょっとした広場に到着した。

そこでは、赤い円筒状の結界に囲まれ対峙する木場、イッセーとイリナ、ゼノヴィアだった。
ああ、木場がエクスカリバーと相対してぶちギレている時か。
白音は結界の外から見ている。

「よかったわね。とりあえず白音は無事みたいよ」

「よかったにゃぁ~」

「ん。一安心」

目先の危機はなかった。色々な意味でよかった。
来たついでに、聖剣を間近で見ることにした。
が、俺は別の物に目を奪われた。

今いる位置から近い『破壊の聖剣《エクスカリバー・デストラクション》』を見ようとした。
しかし、俺は持ち主であるゼノヴィアがそうである証を宿しているのを見た。
黒色の結晶。そのなかには白色で『Ⅹ』と書かれている。

霊結晶(セフィラ)

『天使』を宿す者が宿す結晶。
ゼノヴィアも精霊か・・・・・・。色と番号からして、恐らく『鏖殺公(サンダルフォン)』だ。
これは収穫だな。ていうか、『鏖殺公(サンダルフォン)』があるのならデュランダル要らなくね?まあまだ顕現できないだろうが。

「それで?白音は無事だったけどどうするの?」

「念のため見守るにゃ」

黒歌は見守るらしい。さて、オーフィスは・・・・・・

「オーフィスはどうするの?」

「レイナーレといる」

即答かい。俺といて何か楽しいのかな?

とか話していたら、

ドォォォォォォォンッ!

一瞬地震かと思った。ゼノヴィアが『破壊の聖剣《エクスカリバー・デストラクション》』を降り下ろしてたらしい。
降り下ろした場所にはクレーターができていた。俺じゃ逆立ちしても出せない破壊力だな。
一方信仰に酔ったイリナとエロスで動いているイッセーは、『赤龍帝の籠手《ブーステッド・ギア》』を使ってイリナを徐々に追い詰めていくが・・・・・・最後の最後でかわされ、白音とアーシアに手が触れる。
そして、衣類が弾け飛ぶ。

ブチィッ!

横からなんか聞こえてはいけない音が聞こえた。

「オーフィス!」

「ん。わかってる」

ガンッ!

俺はオーフィスに頼んで黒歌を気絶させてもらう。危ねえ。危うく血を見る羽目になりそうだった。
とにかく、俺達は気絶させた黒歌を連れて家に帰宅した。

黒歌を落ち着かせるのは苦労した。


 
 

 
後書き

 
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