天使舞う、この世界
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NO.14 フラグ
前書き
デート・ア・ライブ11巻が発売されました。
凄いビフォーアフターでした。
個人的には髪は長いほうが好きです。最後に髪の長さが元に戻ってしまったのが残念です。
注意
この作品にはキャス狐がいると思ってください。
どうも、最早踏み台の面影は全くないレイナーレです。
『天使』を使い続けて早三桁(それ以上は数えてない)。ババァと言われてもおかしくない年齢です。
「ちょっ、ま!ストップストップ!」
「ダメ。続ける」
「ゲフゥ!」
見苦しいところをお見せしました。今日もオーフィスに鍛えて貰ってたもので。
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鋭い右ストレートが頬を捉え、俺はぶっ飛ばされた。
流石オーフィス。世界を狙えるぞ。
「一回世界をとってるにゃ」
あ、そういえばそうだったな。
因みにオーフィスの戦闘スタイルは体術が主である。が、身体能力が桁外れ過ぎて紙装甲の俺では死にかねない。俺、スピードと攻撃力に比べたら防御力殆どないんだよな。紙装甲でスイマセン。
それくらい差があるから、当たり前だが手加減してもらっている。加減抜きでやるとかなり凄い。具体的にはただの正拳突きに当たってないのに拳圧でブッ飛ばされるくらい。それでいて余力をたっぷり(と言うより無限に)残している。
オーフィス。なんでお前グレート・レッドに勝てないんだよ。お姉さん凄く疑問。
「漸くスピードで勝てるようになれたのになぁ・・・・・・」
「ん。レイナーレ、早い」
そりゃ光速だから。でも、体を光にしないと光速移動はできない。生身のまま光速移動したらとんでもない抵抗を受けるから、体が持たない。これが俺とオーフィスの絶対的な差なんだよな・・・・・・。
光速移動『しながら』攻撃できない。
高速で行動すれば抵抗がかかる。マッハ5で走れば塵が体に当たるだけで致命傷を負いかねないらしい。
「やっぱり、耐久力がないのよねぇ」
一人呟く。
「まあ、それは置いといて。レイナーレ、そろそろ食料品を買いに行かないとマズイにゃ」
ん?ああ、在庫が切れ始めたか。だが、
「まだよ。タイムセールにはまだ早いわ」
「ん。後二十分ほどで始まる」
「なんで世界最強がスーパーのタイムセールを把握してるのかにゃぁ・・・・・・?」
オーフィスは飯に関することの覚えは他のことより二十倍は良いぞ。最近、黒歌以外に料理し始めたしな。
スーパーは主婦(主夫)の戦場だ。
「ん。レイナーレ、約束」
「はいはい」
最近、オーフィスは俺が頼み事をするとなんでか条件として甘えてくる。
うん。別に嫌というわけではないんだよね。ただ、オーフィスが満足した頃には、俺は貧血でクラクラしているだけだ。
「レイナーレ!鼻血鼻血!」
黒歌がティッシュを持ってきてくれる。これは毎度のことだ。これでも耐えれるようになってきているんだがな。
暫くオーフィスは俺の掻いている胡座の中で俺の平均よりちょっとあるかと思う胸に頬擦りしたり、思いっきり抱き付いたりしてくる。
背骨がミシミシと嫌な音を立てているのは気にしない。
「~♪」
世間体を気にして百合には走らないようにしているが、精神的に揺らぎまくっている。
まあでも、至福の時間は終わりだ。買い物に行こう!
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そして買い物に駅前までやって来た。黒歌とオーフィスはスーパーで食品を買っている間、俺は百貨店で小物を買った。因みにルフェイちゃんは霊装を顕現するために頑張っている。
暇なので町を眺めているところだ。男性と女性では色の見え方が違うらしく、僅かな違いもわかるらしい。生前とは違った世界を眺めるのも、案外楽しいものだ。
時折ナンパしてくる奴がいたが、殺気を向けたらあっさり引いた。
「嫌だぁぁぁぁ!俺は帰るんだぁぁぁぁ!」
駅前からそんな叫びが聞こえてきた。ふっふっふ、計画通り。今日は休日。
つまりはイッセー達が聖剣破壊計画をたてる日である。こんな時ぐらいしかイッセー抜きでアーシアに会う機会無いし。下手すればドライグにオーフィスの確信させるかもしれない。それに、神の不在を知ったときに反転体2体を相手にしたくない。だからそのためのフラグをアーシアにたてるつもりだ。別に変なことをするつもりはない。後々知ることを、先に気づかせるだけである。
さて、俺は黒歌とオーフィスに合流し、一旦家に帰ることにした。黒歌がいるとマズイからな。悪魔的にも、猫魈的にも。何より白音と鉢合わせるのは勘弁してほしい。
「じゃっ、食材、冷蔵庫に入れておいてね」
一言言って俺はすぐに兵藤家に走った。
五分ほど走れば兵藤家についた。今の俺の身体能力は高いからなぁ。
玄関で呼び鈴を押す。
ピンポーン
「は~い。あれ?久しぶりですね!鳶一さん!」
「ええ、久しぶり」
しばらく身内内で忙しかったからなぁ。
「今日は何のご用ですか?」
「少し話がしたいと思ったの。今、少し良いかしら?」
「はい。大丈夫です。どうぞ中へ」
「いえ、そこまで長くないからいいわ」
正直、いい質問でもないしな。
「アーシアちゃん。あなたは神様を信じているのよね?」
「はい。それがどうかしたんですか?」
「もしも、もしもよ。もしも神様がいないとしたら、あなたはどう思う?」
「え?」
困惑した表情を浮かべるアーシア。やっぱり意地悪な質問だよな。ごめん。
しばらく悩んだ後、アーシアは答えてくれた。
「正直、わかりません。今まで想像したことも無かったですから。ーーーーでも、今はイッセーさんや皆さんがいますから、神様がいなくても、私の大事な人達がいますから」
ーーーーなんだ、もうちゃんとわかってたのか。
「そう。ごめんなさい、意地悪な質問しちゃって」
それだけ聞ければ、十分だ。
「いえ、鳶一さんの質問のおかげで、自分を見直すことができたので」
「そう言ってくれると助かるわ。うん。あなたは自分が一人じゃないって、支えてくれる人達がいるって、大切な人達がいるってわかってるのね」
ああ、俺もそうだ。大切な人達がいる。
「それじゃあね、アーシア。あ、今度から私のことは千代紙でいいわよ」
「はい!千代紙さん!」
俺はアーシアと別れ、大切な家族がいる家へ帰ることにした。
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歩いて家に帰ると、疲労困憊でぶっ倒れているルフェイちゃんが目に入った。
「あ、おかえりなさぃ」
「大丈夫?ルフェイ」
「あ、はいぃ」
本当に大丈夫か?霊装顕現するのってこんなに疲れるの?俺呼吸するようにできるんだけど。
「おかえり、レイナーレ」
「ただいま、黒歌」
奥からエプロンをつけた黒歌が顔を覗かせた。
「ん。おかえり」
オーフィスが黒のワンピースを着て迎えてくれた。黒歌が買った服か?
「もうすぐご飯できるから手洗い済ませて手伝うにゃ」
「わかってるわ」
洗面所にいき手を洗い、黒歌の手伝いを始める。
「黒歌」
「なんにゃ?」
「いつもありがとね」
カラーン
黒歌が皿を落とした。幸いにも、陶器製じゃないから割れなかった。
ていうか黒歌。お前なに固まってるんだよ。
「レレレレイナーレが感謝の言葉を!?」
おい、俺だって感謝の言葉ぐらい言うぞ。
「なによ、そんなに以外だったの?」
「そりゃそうにゃ!あの天上天下唯我独尊傍若無人傲岸不遜なレイナーレが『ありがとう』って言ったのよ!?」
天上天下唯我独尊傍若無人傲岸不遜って誰だよソレ。AUO?
それと黒歌。天上天下唯我独尊の使い方正しくない。
「私だって言うときぐらいあるわよ。それと黒歌、魚、焦げるわよ」
「へ?あ!あぶにゃ!」
黒歌はすぐに調理に戻った。しばらくして、夕食。
「あーさっきはビックリしたにゃ」
「ええ、ビックリしました」
「ん?レイナーレ、我によく言う」
「まあ黒歌とルフェイはオーフィスに比べて一緒にいた時間が短いから」
「そうじゃないにゃ。気持ちがこもってたにゃ」
いやいや、普通込めるでしょ。
「レイナーレ、悪い物でも食べたのかにゃぁ?」
「悪い物なんて食べてないわよ。ただ、少し思うことがあっただけよ」
そうだ。俺は一人じゃない。
もしも俺がオーフィスに会わなかったら、一人で暮らしていただろう。
もしも俺が黒歌に会わなかったら、買ってきた弁当でご飯を済ませていただろう。
もしも俺がルフェイに会わなかったら・・・・・・まだ期間が短いからわかんね。
もしも皆と会わなかったら、俺は、こんな風に笑って食卓を囲むなんてことはなかっただろう。
「ねえ皆、聞いてもいい?」
「にゃ?」
「はい?」
「ん?」
「私達って、家族よね?」
正直、俺はこの質問が怖かった。家族と思っているのは俺だけかもしれない。なんせ無理矢理引き入れたも同然だからだ。
「本当に今日のレイナーレはおかしいにゃあ。ーーーー家族に決まってるじゃにゃい」
黒歌の言葉に、残りの二人も頷いた。
「本当に、ありがとう」
俺はこの大切な家族を、絶対に失わない。
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「さて!腹ごしらえもすんだし、黒歌、久しぶりに耳モフらせろ(ワキワキ)」
「さっきまでの空気が台無しにゃ!それと手をワキワキさせながら言うにゃ!」
いやあ、俺シリアスとか苦手だし。できれば楽しく笑って過ごしたい。
ツンツン
と、背中をつつかれる感触がした。
「レイナーレ、モフるなら我をモフる」
後ろには、猫耳を生やしたオーフィスが立っていた。
・・・・・・・・・・・・。
「(ブフゥ)」
「レ、レイナーレェ!?」
可愛すぎです。外見も、中身も可愛すぎて萌え死にします。なにこの可愛い生き物?甘えたがりなの?
「そういえばオーフィスちゃんって容姿を自在に変えれるんでしたね・・・・・・」
いかん、血を流しすぎた。俺は薄れてく意識の中、こう思った。
猫耳ロリ少女、白音と被るなぁ・・・・・・。
後書き
ゲームしすぎで遅くなりました。
それと、メリークリスマス!
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