原作に介入=生 不介入=死 何だ!この世界は!
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16話
はやて(これを機に三人娘を名前で呼ぶように強制された)の部隊にスタッフとして所属することになり、ミッドチルダに渡った。親を説得するのは骨が折れたがなんとかなった。後、剣に頼まれ島田 夕という偽名を名乗ることになった。名字が変わっただけなんだがいいのか?
俺の部隊での仕事は部隊員の生活をより良いものにする生活補助スタッフの長を任されている。ただし、人手が足りなければ料理でも清掃でも何でもやることにもなっている。
部隊稼働、一週間前の現在も非常に忙しく動いている。
「夕さん。この書類にサインをお願いします」
「あいよ。サインして部隊長の部屋に運んどく」
「夕さ~ん。搬入された荷物が重すぎて」
「すぐに行くから置いといてくれ」
「夕さん。何か足りないものはありましたか?」
「〇〇〇と△△△△が足りないから注文しといてくれ」
周りからは夕さんと呼ばれています。忙しく動き周っているとそこにやって来る人物。
「お疲れ様や、夕君。忙しそうやな~」
「薬品はシャマル先生に 確認してもらって」
「真面目にやってくれて何よりや」
「冷蔵庫の調子の最終確認をメカニック頼んどいてくれ」
「無視せんといてや!」
「今、忙しいから話があるなら後にしろ」
「ええ!私が部隊長やのに」
邪魔もの扱いされたはやては隅でいじける。
「ええぃ!うっとうしい!誰か剣を呼んで来てくれ。部隊長を回収して貰え!」
「ひどない!?部隊長やで!」
「了解です。夕さん!」
「了解された!?」
部隊長より、生活補助スタッフの長の意見が優先された瞬間だった。
「部隊長回収にきたよ」
「剣、その荷物まかせた」
「うん。任せて」
「剣君、はや!?って待ってまだ言いたいことが~」
「後でまたくればいいよ。はやて」
剣につれて行かれるはやてだった。
このように忙しい準備期間を終えて部隊稼働の日を迎えた。
「…ということで部隊長の挨拶を終わらせてもらいます」
部隊長の挨拶も終り、機動6課が指導する。
それぞれが自分の持ち場に散っていく。
「さてと、俺も持ち場に「夕、ちょっと来てくれ」ぬ?」
呼ばれて行ってみるとフォワード陣と思われる少年少女逹がいた。
「何かようですか神谷一等空尉?」
「フォワード陣を紹介しておこうと思ってね。あと敬語はいらないよ。友人に畏まって喋られると寂しいからね」
こいつが言うと僅かにBL臭く感じてしまうのは何故だろう?
「了解だ。」
そんな会話をしていると「あの~神谷一等空尉、そちらの方は?」
青い髪の少女が会話に入ってくる。
「彼は島田 夕、六課分隊員の生活補助スタッフの長を勤めている人物だよ」
「そうなんですか(ティア、生活補助スタッフって?)ボソッ」
「私逹、部隊員がより良い生活を行えるように補助してくれる人逹のことよ。前の部隊にいたでしょう!バカスバル!」
「あはは、ごめん」
軽いコントが繰り広げられる。
「島田 夕だ。俺は民間協力者だから接し方は任せるよ。生活面で何か困ったことがあれば言ってくれ。大概のことなら解決できるはずだ」
「「「「はい」」」」」
その後、フォワード陣の自己紹介を終えたところで訓練時間が来たため、訓練場に向かっていった。
「夕、彼女逹は強くなるかな?」
「さあな。そういうのはなのはに聞いてくれ。ここでの俺は生活補助スタッフだからな」
「そうだね」
その言葉を最後に二人はそれぞれの持ち場に移動した。
その日の夜、夕が見回りをしていると力つきているフォワード陣を発見する。
「あっ島田さん!」
「よぉナカジマ、ランスター大丈夫か?」
「なんとか大丈夫です」
「私はギリギリで~す」
「ル・ルシエとモンディアルは…アウトだな」
寄り添うようにして二人は眠っている。
「二人は俺が運ぶからすまないが部屋までついて来てもらえるか?」
「はい!でも大丈夫なんですか?二人いますけど。それに二人の部屋は女子寮ですよ?」
「二人の体格な余裕で運べる。それに女子寮は許可をもらえば男性でも中に入れる」
その代わり何かあったら真っ先疑われるので長居はできない。
「よっと、動けるか?」
「はい!」
「スバル、声が大きいわよ」
二人を抱えて移動を開始する。
「そう言えば夕さんは隊長逹と親しいですか?」
移動中に、スバルがそんなことを聞いてくる。
「なのは達とは微妙だが、剣とはそれなりに付き合いがあるな。一応、小学校のクラスメートだ」
「長いですね」
「まぁ、まともな交流を持つようになったのはここ数年なんだけどな。それまでは顔見知りでしかなかった」
「へぇ何があったんですか!?」
なのはの大ファンであるスバルはいろいろ聞いてくる。犬の耳と尻尾が幻視できるのは気のせいである。
「それは、っと着いたな。続きはまた今度な」
話をしながら歩いていると子供組の部屋に到着する。
「えぇ~もっと聞きたいですよ」
「明日の訓練で倒れたくなかったら大人しく休んだ方がいい」
剣から聞いた限りでは高町の訓練メニューはかなり過酷らしい。
「うぅ、わかりました」
子供二人を部屋に寝かせる。
「それじゃあ、俺はこれで」
「一人で大丈夫ですか?」
ティアナの大丈夫は女子寮を一人で歩いて大丈夫かと言う意味だ。
「許可はもらっているし、寄り道せずに真っ直ぐ出れば問題ないだろ。それじゃあ。お休み」
「「お休みなさい」」
機動六課設立初日はそうして過ぎていった。
その後、瞬く間に日は過ぎていった。そして今日、機動六課最初の事件が発生する。
その日、夕は食堂で最もでかい鉄鍋を振って料理を作っていた。
「はい、アブノーマルチャーハン完成!」
そういって出されたのは大盛りと言う言葉が掠れて見える山盛りチャーハンである。
「きたきた、アブノーマルチャーハン♪」
アブノーマルチャーハン(はやて命名)とは食べる量が尋常ではないエリオとスバルの二人のために夕によって生み出されたメニューである。スペシャルチャーハンでは実物のインパクトに負けるのでそう命名された。一度に物凄い量の米をパラパラになるまで巨大な鍋を振り続けて作るため、物凄い重く腕に負荷がかかる。これは現在、夕のみが作ることのできる特別メニューに分類される。(因みに作ったチャーハンを運ぶことができるのは作った本人とスバルのみである)
「皆、取ってきたよ」
「うわ~美味しそう」
大食い二人は目を輝かせて。
「何度、見ても凄いわね」
「見てるだけでお腹いっぱいになりそうです」
そうでない二人は引きぎみに見ていた。
周囲も今でこそ普通に見ているが最初はギョッとしたものである。
食べ始めてみるとアブノーマルチャーハンはあっさりエリオとスバルの胃の中に消えていった。種も仕掛けないだけにマジックより恐ろしい。あの少年少女のどこにそれだけの食べ物が入るのかそれだけが解決不可能な謎である。
「そろそろ行くわよ皆」
「お腹いっぱいになったし頑張るぞ~」
「頑張ろうエリオ君」
「うん。キャロ!」
意気込んで立ち上がる。
「うん。その意気込みがあれば大丈夫だね」
「「「「剣さん」」」」」
「やあ皆、なのはが呼んでいたよ。デバイスルームに集合だってさ」
「デバイスルームですか?」
「内容は行ってみてからお楽しみだよ。さっ行ってきな」
「「「「はい」」」」
フォワード陣は食堂を後にした。
それからしばらくして六課に緊急を知らせる警報がなり響く。
「夕さん警報が!」
共に作業をしていた同僚逹が慌てたように反応する。
「焦るな。この音は緊急出動を知らせる警報だ。隊長やフォワード陣ならともかく俺達が慌てても何の意味もない」
「はっはい」
「とにかく俺達はいつも通りに作業を続ければいい。ただ念のためにフォアード陣や隊長逹が帰ってくるまでは何か起きても対応できるように頭を冷静にしとけばいい」
全く揺らがない夕に周囲も落ち着きを取り戻す。
そして数時間後、任務成功の報せが伝えられる。
「さて、初任務成功を祝ってやるとするか」
夕は食堂に向かって歩き出す。その日の夕食はとても豪華であったことを語っておく。
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