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ソードアート・オンライン 守り抜く双・大剣士

作者:涙カノ
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第9話 =ロザリアってやっぱり嫌なやつ=

=35層 街=

「やっと…着きましたー…」

街へ入った瞬間、隣でシリカ疲れたような声を上げた…
そりゃそうだよな…
使い魔―ピナ―のこともあったし、迷いの森からなかなか出られなかったからだ。

「エリア移動する直前に移動先が変わらなくてもいいじゃねぇかよ…」

要は、出口とつながっているエリアの前のエリアが
何度も何度も移動されその出口に着くまでに相当な時間を労してしまっていたからだ。

「そういえば、リクヤさんのパーティの人ってどんな人なんですか?」

…説明してなかったっけ?
そういえば迷いの森で「俺たちが~」っていった覚えはあるからそれを覚えてるのか?

「そうだな、シリカのパーティにもなるわけだしな。
俺たちって最近になってからだけど3人で行動するようになったんだ。
俺以外の人が…まず『サチ』ってやつ。武器は棍を使うっていう結構珍しい…」

「もしかして…あの人ですか?」

シリカの指差すほうを見ると背中に棍を装備している女性が見えた。
うん、あれがサチだ。

ほかの特徴か…
えっと、基本は俺が入ってたギルドで会った格好なんだけど
そのときよりも肩が出ていて金属部分には装飾されている。
あと言いにくいけど棍術で動き回るためにその鉄部分が…胸の部分だけになってます、はい。
この世界でも現実では致命傷となる心臓とかに攻撃を食らうとクリティカル率が上がるらしいから
そのために胸部分には金属が用いられているのだろう。
色は水色を基本として服の縁とか青色かな。
それに、敏捷度を引き上げる足装備をしてるからひざ上までがブーツ、そこから上が靴下っていう
いわゆる絶対領域が存在している。
なんで仲間の説明でこんなに恥ずかしい説明しなきゃいけないんだよ…

「おっそいよ…別れてから何時間たってると思ってるの!?」

会った直後、しかられました。
迷いの森でその名のとおり迷ってたから仕方がない、うん。

「開き直らないの!…あれ?その子は?」

心のうちが読まれた…だと!?
でもサチのほうから話を変えてくれたからなんとかセーフ…

「あぁ、紹介するよ。この子はシリカっていうんだ」

「よ、よろしくお願いします」

「シリカってあのビーストテイマーの?…でも使い魔は?」

「…それはユカとも合流してから話すよ」

立ち話だとシリカが泣き出しそうだしな。
ていうか今からでも泣き出しそうだから早くユカ探さないと…
そういうわけで歩き始めた俺たちだが少しするとシリカ目当てかどうか知らないが
多くのプレイヤーが集まってきた。
その人数に追いやられて俺とサチはシリカから少し離れてしまったが話を聞くと、
どうやらフリーとなったシリカを自分のパーティにと、そんな内容ばっかだ。


「あ、あの…お話はありがたいんですけど…しばらくこの人たちとパーティを組むことになったので…」

そこで俺たちに振るのか…
シリカの取り巻いていたプレイヤーたちは、ほぼいっせいにこちらへと目を向ける。怖ぇよ…

「おい、あんたら…」

両手剣を背中に背負ったこの中で一番熱心に勧誘してたっぽい青年が結構威圧的な態度で話しかけてくる。
だから、そんな図体でこんな小さい子を求めないでくれ…性癖特殊すぎるだろ…

「見ない顔だが抜け駆けはやめてもらいたいな。俺らはずっと前からこの子に声かけてるんだぜ?」

「あんたらより俺らのほうが安心できるって思ったんじゃないのか?」

武器的には同士だけど正直女性を物みたいに扱うこいつにむかついた。
俺が迷いの森から帰って疲れていたのもあるだろうけど…
そしてパーティを決める決定権は全部シリカにあるわけだからそれで割り切れろよ…

「なんだとぉ…!!」

「なんなら、デュエルで決着つけるか?」

白黒はっきりさせるにはこれが一番だろう。
一応、狙ってるやつらに見られる可能性があるから本気ではやらないが。

「面倒ごとをぉ…増やすなぁ!!」

「…ふぎゃ!?」

俺が申し込むためにメニューを開いていると突然そんな声が聞こえ短剣より短い剣、投剣が投げられてきた。
ものの見事に隙だらけだった俺のこめかみに当たり俺はそのまま倒れた。
メニュー画面は強制終了、相手側もポカンだ。

「痛ったぁ…なにすんだユカ!!」

投げたプレイヤーはユカだった。
普通はもしものために、として投剣スキルがあるのだがこいつは投剣を主流としている。
片手剣はこいつにとってももしものときだ。普通逆だろ…理由は知らないけど…

「あんたが面倒ごと起こしそうだったからじゃない!!」

「んだとぉ!?」

「あ、あの!!」

俺らが口喧嘩しているとシリカが突然大声を出した。
そしてさきほど俺がデュエルを申し込もうとした相手に

「あたしの方から頼んだんです、すみません!」

といい、サチと一緒に先に行ってしまった。
さっきの大声からシーンとなったその場から俺とユカは先に行ってしまった2人に追いつくため走り出した。


 少し走ると、シリカとサチに追いつけた。
そこではすっかりシリカとサチが意気投合していた。だから仲良くなるの早ぇっての…
話してた内容はどうやらスイーツについてだった。
ここのケーキがおいしいって内容だけど甘いものには目がないサチが興味心身だったので
今日泊まるのはここに決定だな…

「あ、やっときたね。…そういえばシリカとユカって初めてだよね?」

「さっきは騒動の中心になってたからな。自己紹介する時間もなかっただろ」

「中心はリクヤでしょ!」

「あ、あ、あの、2人ともぉ…」

口げんかにまた発展しそうになるがシリカに慌ててるのを見てしまい
俺とユカは噴き出してしまった。

「わ、笑わないでください…私はシリカっていいます」

「私はユカよ。よろしくね」

こうして一時的にだけどシリカも俺たちのパーティに加わることになった。
これも歩きながらの自己紹介だったのだが、急にシリカは足を止めていた。

「…シリカ?」

俺が心配するとシリカの目は真っ直ぐと前の人物に向いていた。

「あらぁ?シリカじゃない」

「……どうも、ロザリアさん…」

「へぇー、森から脱出できたんだ。よかったわね」

絶対によかった、なんて思ってねぇだろあんた…
…ん?ロザリアって…
まだまだこの女の挑発は続く。

「でも今更帰ってきても遅いわよ。ついさっきアイテムの分配は終わっちゃったから」

「要らないって言ったはずです!…急ぐので」

知り合ってまだ短いがあのシリカがここまで毛嫌いする人物って…。
もうこれ以上話したくないのか俺の事を引っ張って宿に入ろうとするが…

「そういえばあのトカゲ、どうしちゃったのかしら?」

「……っ!?」

シリカが息を呑むのがここでもわかった。
シリカにまつわってなおかつトカゲ見たいなのといえばピナの事だろうな…
使い魔はゲームの使用上、主人の傍から離れることは無いってのは知ってる。この情報は結構最初で公開されてたからな。
その姿が見えない以上理由は一つしかない。

「あらら?もしかしてぇ……?」

先ほどよりも更に悪どい言い回しで話すロザリア。
しかし、何か言われる前に今度はシリカの方から口を開いた。

「死にました…。でも!…ピナは、絶対に生き返らせます!」

断言したシリカにロザリアは少し驚いたように目を見開き、小さく口笛を吹く。
俺は事情をしっているがサチとユカはチンプンカンプンだろう。これはあとで説明しとかなきゃ…
だがまだロザリアは言葉を続ける…
よくもまぁそんなに言葉が出るもんだ。

「へぇ、てことは《思い出の丘》に行く気なのね。でも、あんたのレベルで攻略できるかしらね?」

「っ……」

その質問で言葉に詰まるシリカ。
レベルの剣でかんして言えば不十分な数値だろう。
そして一緒にパーティを組んだこともあるらしいので相手にもレベルは知られている。
このまま言い返せないとこちらが不利になるかな…

「まぁ、俺らがついてくから大丈夫だ」

シリカとロザリアの間に俺は立ち、そう言い放つ。

「47層は大したダンジョンがあるわけでもないからな」

するとロザリアは俺の事を値踏みするかのように見ている。というよりしているんだろう。
そして結論を出したらしいロザリアはこれまた邪悪な笑みを浮かべた。
パッとみ俺の装備には金属はないからな。雑魚だと思われても仕方ないか。

「あんたもその子にたらしこまれた口?まったく強そうには見えないけど」

「人を見た目で判断しないほうがいいぜ、行こうみんな」

俺のことを罵倒されおそらく悔しくて顔を上げれないシリカ。
見た目で判断するしかないし、弱そうって油断してくれてるのは逆にありがたいんだけどな…

「ま、せいぜい頑張ってね」

完璧に間逆のことを思ってるだろうが…
ちょっと仕返しに警告っぽいことしておくか

「あんたらのお仲間さんにもよろしくな」

馬鹿にしたように言うロザリアに、シリカは振り向きもしなかったがこれはこれでいいだろ。
相手側にこっちの真意がわかるとは思えないからな。

でもシリカには少しだけ怖い思いをさせるかもしれない…
やっぱり利用って形になるのは本当に申し訳ないな…

その後はNPCレストランで食事してパラメータ上げるドリンクみんなで飲んだな。シリカは申し訳なさそうだったけど。
サチはチーズケーキにはまってるし…そんなにおいしいのなら今度俺も食べてみよっと…
案の定、そこで47層に行く理由をサチとユカに聞かれて俺とシリカでそれに答えた。
そして俺から協力してほしいって言おうとしたら先にシリカが言ってしまった。
でも2人は快くOKしてくれた。
正直、それには助かったな。

そして男女別れて寝室へ…と思ったけど3人がそのまま入ってきていた。
ちょうど47層について説明しておきたいところだったしよかったけどな。
そう思いながら俺は結構高かったアイテム―ミラージュ・スフィア―を取り出し展開させる。

「えっと俺たちが明日行くところがこの《思い出の丘》」

「47層は《フラワーガーデン》って呼ばれててとても綺麗な場所なんだよ」

「うわさには聞いてたけど本当にそんな場所があるのね~」

珍しくユカが感心してる…
その右隣のシリカは「ほぇ~…」とか話を聞いてるのか聞いていないのかわからない状況だった。

「…まぁいいや。ここの橋を渡ると「誰っ!?」うぉ!?」

俺が説明してる最中に急にドアに向けてユカが剣を投げた。
ドアの破壊は不可能だけどそれにびっくりしたのか外から足音がどたばたと聞こえてきた。

「…なんなの?」

「おそらく聞き耳スキル上げたやつが盗み聞きしてたんでしょう」

「でも…なんで盗み聞きなんか…」

「ま、そんなに心配する必要ないでしょ?」

シリカの質問にユカは心配無用と答える。
おそらく、俺、サチ、ユカの間では答えは出ているだろう。

「まぁ、さっきので詳しい説明は終わりなんだけど…あ、メッセージ送るからちょっと待ってくれない?」

そういい席を立つとうしろから3人が答える声がしてきた。
さて…あの依頼主に送らないと…
『明日には終わらせます』
送信っと。

そしてすぐ、『お願いします』と返信が来た。
多分、夜寝れないんだろうな…さっさと片付けないと…

「メッセージ送ったから部屋にもど…寝てるし…」

シリカだけならまだしも、サチとユカまで寝てる…
1つのベッドに3人はきついんじゃないか?
2人には街で情報収集って地味だけど大変な仕事してくれたからな…そりゃ疲れるか。
俺はずれている毛布をかけなおしいすを引き机にうつぶせになる感じで目を瞑った。


 
 

 
後書き
リ「…連続投稿するくらいなら順序良くやっていけよ…」

涙「いいじゃないかっ!!テストだったんだもん!」

リ「お前が可愛くいっても気持ち悪いだけだわ!!」

涙「うっさいこの鈍感野郎が!!!」

リ「何故!?」

涙「知らん、そんなもの勘だ
あ、そういえばサチのソードスキル募集してもいいかな?」

リ「俺みたいにテイルズでいいじゃん」

涙「あれには秘密があるのだよ、リクヤ君」

リ「チッ…なら駄作者のためにサチ…棍術使いなんだけど考えてくれるでしょうか
よろしくお願いします」

涙「あ、そういえば俺のパソコン『こん』って入力しても『棍』って字でないから面倒だなー」

リ「知るかそんなもの!!!」 
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