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機動戦士ガンダムSEED DESTINY~SAVIOUR~

作者:setuna
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第六話 ユニウスセブン 後編

 
前書き
ユニウスセブン破砕作業開始。 

 
現在、アレックス達はそれぞれの搭乗機にて待機していた。

ルナマリア「でも、粉砕作業の支援て言ったって何すればいいんですかね?」

アレックス「メテオブレイカーを設置する際に邪魔な障害物を破壊すればいい。俺達に出来ることは多分それくらいだ。シン達もいいな?」

シン、レイ「「はい」」

ナオト「OK」

本来ならナオトが指示を出すべきなのだろうが、指揮能力はアレックスの方が上のためにアレックスが指示している。

メイリン『発進停止。状況変化。ユニウスセブンにてジュール隊がアンノウンと交戦中』

ナオト「イザーク達が?」

メイリン『各機、対MS戦闘用に装備を変更して下さい』

ルナマリア「状況変わってしまいましたね?」

アレックス「だが状況が変わってもやるべきことは変わらないさ。行くぞ!!」

シン「はい!!シン・アスカ、コアスプレンダー。行きます!!」

アレックス「アレックス・ディノ、セイバー。出る!!」

ナオト「ナオト・フジワラ、グフ。出るよ!!」

ルナマリア「ルナマリア・ホーク、ザク。出るわよ!!」

レイ「レイ・ザ・バレル、ザク。発進する!!」

フォースインパルス、セイバー、グフイグナイテッド、スラッシュザクウォーリア、ブレイズザクファントムの順で出撃する。
因みに何故ルナマリアのザクがスラッシュウィザードなのかというと。
アレックスがルナマリアの能力を考慮して宛がったのである。
アカデミー時代は射撃先行で、火力支援機を前提に教練を受けてきたルナマリアだったが、土壇場で的を外す事が多かった。
特にデブリ戦では、敵と間違えて小規模デブリを撃ち、敵味方共に大混乱させてしまったこともある。
挙句には“誤射マリア”というありがたくない2つ名を頂戴した程。
良くザフトレッドを着れたものだと、アカデミー卒業時には、周囲は驚きを隠さずにそう言った。
後、彼女の赤服は緑服を染めたものではないかという噂もあるとかないとか。
よって、ルナマリアはスラッシュウィザード装備で出撃することに。












































ユニウスセブンに着くと、工作隊は攻撃を受けていた。

アレックス「カオスにアビス!?」

シン「ちっ!あいつら!!」

ルナマリア「あの二機、今日こそ!!」

ナオト「ルナマリア、目的は戦闘じゃないよ!!」

ルナマリア「分かってます。けど撃ってくるんだもの。あれをやらなきゃ作業も出来ないでしょ?」

アレックス「正論だな。ルナマリアとレイ、ナオトは工作隊の支援を。シン、俺達でカオスとアビスを叩く。やれるな!?」

シン「はい!!ミネルバ、ソードシルエットを!!」

ミネルバからソードシルエットが射出され、インパルスは換装せずに、エクスカリバーのみ手にする。

アウル「あいつら…!!沈めえ!!」

アビスがセイバーとインパルスにフルバーストを繰り出す。
インパルスとセイバーはそれを容易く回避し、攻撃に転じた。

シン「うおおおお!!」

エクスカリバーを振り下ろし、アビスのビームランスごと腕を切り落とす。

アウル「ぐっ!?」

スティング「アウル!!」

アレックス「させるか!!」

アビスの援護に向かうカオスにセイバーはライフルを放つ。

スティング「ちっ!!」

カオスはMA形態に変形し、セイバーに迫る。
対するセイバーもMA形態に変形させ、急上昇した。
それに対応したカオスも上昇し、セイバーの後方に付けた。

スティング「簡単に後ろを取らせるとは、死にてぇみたいだな!!」

スティングは勝利を確信し、トリガーに手をかけた。
するとセイバーは急制動する。
それに対応出来なかったカオスはそのまま前進する。

アレックス「墜ちろ!!」

MA形態のセイバーはカオスに向けて、ビームライフル、アムフォルタスビーム砲改、スーパーフォルティスビーム砲を一斉に放ち、カオスに直撃させる。

スティング「うわああああ…っ!!」

アレックスはセイバーの翼部の兵装、グリフォン2ビームブレンドのビームを展開し、カオスに突撃させ、カオスの右腕を切り落とす。

アレックス「シン!!」

シン「はい!!」

インパルスがエクスカリバーを横薙ぎし、カオスの左腕をシールドごと両断する。

ナオト「流石、アレックスとシン!!ナイスコンビネーション!!」

ナオトは見事なアレックスとシンの連携に感心する。
アビスは中破したカオスを回収するとボギーワンに…。

シン「ふう…」

アレックス「シン、よくやった。次は工作隊を援護だ。行くぞ」

シン「分かりました」

セイバーとインパルスがユニウスセブンに向かう。

ルナマリア「それにしても普通ここまでする!?」

ルナマリアのザクがビームアックスを振るい、ジンを瞬く間に切り捨てる。
やはりルナマリアは格闘の能力が高いようだ。
そして、作業の妨害をするジンを墜としていき、作業は順調に進んでいく。
そして遂にユニウスセブンが半分に割れた。

ナオト「ユニウスセブンが…」

ルナマリア「割れた…」

アレックス「だが、まだまだだ!!ユニウスセブンをもっと細かく砕かないと!!ジュール隊長!!援護します!!」

ナオト「え?あ、アレックス!?」

イザークが駆るスラッシュザクファントムに向かうアレックスのセイバーをナオトのグフが追う。

ディアッカ「あ、アスラン!?それにナオトも!?」

イザーク「アスラン貴様、どうしてここにいる!?それにその機体は…」

アレックス「アスラン?誰と勘違いしているのか分かりませんが、私はアレックス・ディノです。援護します!!」

ディアッカ「え?お、おい!?」

アレックスはセイバーのバーニアを吹かして、まだ作動していないメテオブレイカーに。

ナオト「えっと、イザーク、ディアッカも久しぶり。アカデミー以来だね」

呆然としているイザークとディアッカに苦笑しながらナオトは挨拶する。

ディアッカ「あ、ああ…アスランの奴、どうしたんだ?」

ナオト「じ、実はねえ…」

ナオトはイザークの怒声を覚悟して粗方の事情を説明する。











































イザーク「記憶喪失だとお!?」

イザークがただでさえでかい声を張り上げる。

ディアッカ「おいおい。何があったんだよ」

イザーク「そんなことなどどうでもいい。記憶喪失とはいえアスランのくせにこの俺を忘れるとはいい度胸だ…!!」

ディアッカ「いや、しょうがないだろ、記憶喪失じゃあ」

ナオト「そういうこと。」

ディアッカのツッコミにナオトも頷いた。





































そして残ったジンを撃墜していき、メテオブレイカーを作動させていく。
その時、ユニウスセブンが、不気味な軋みを上げ、ビリビリと振動を始めた。

レイ「突入コースに乗った!!加速度的に落ちていくぞ!!」

レイが険しい口調で言う。
ほぼ同時に、ミネルバから帰還信号が放たれた。
先着隊も、次々と離脱を始めていた。

ナオト「あれ、アレックスは?」

シン「え?」

シンは急いでセイバーの位置を確認する。
アレックスのセイバーは、ジンの妨害で設置し損ねたメテオブレイカーを、設置し直そうとしていた。

シン「アレックスさん、帰還信号が出ています!!早くミネルバに戻らないと!!」

シンはそう言いつつ、インパルスでアレックスのセイバーに近づいた。
アレックス「分かってる、でも少しでも砕かないと…地上が…」

シン「……手伝います!!」

アレックスの言葉にシンはインパルスで、セイバーの反対側からメテオブレイカーを支え、起こした。
位置を垂直に据えてから、スイッチを入れる。
浸透用のドリルが作動し、爆砕用の弾体が潜り込んでいった。

「うおぉぉ!!」

「これ以上はやらせん!!」

シン「こいつらまだ!!」

アレックス「ええい!!」

セイバーとインパルスが同時にビームサーベルを抜く。

「我が娘のこの墓標、落として焼かねば世界は変わらぬ!!」

ジンの一機がインパルスのビームサーベルで両断される。

シン「娘…?」

アレックス「まさか…血のバレンタインの…?だが!!」

セイバーはグレイプニール改を繰り出し、ジンを捕獲すると、内蔵されたビーム砲で破壊する。

「此処で無惨に散った命の嘆き忘れ、討った者等と何故偽りの世界で笑うか!!貴様等は!!軟弱なクラインの後継者どもに騙されて、ザフトは変わってしまった!!何故気付かぬか!!我等コーディネーターにとってパトリック・ザラの執った道こそが唯一正しきものと!!」

アレックス「え…?パト、リッ…ク・ザ…ラ…?」

その名前を聞いた途端にアレックスのセイバーは動きを止めた。
その隙を敵が見逃すはずもなく、セイバーは蹴り飛ばされる。

シン「アレックスさん!!このお!!」

インパルスがジンに肉薄し、ビームサーベルでジンを瞬く間に切り刻み、四肢と頭部を両断した。

アレックス「あ…ああ…」

シン「アレックスさん!!戻りますよ!!」

呆然とするアレックスにシンはインパルスを動かし、セイバーの手を掴むと、ミネルバに帰還する。
そして、インパルスとセイバーが帰還するのと同時に、議長とステラを乗せたランチと護衛であるナオトのグフイグナイテッドがボルテールに着艦したのだった。
ミネルバの艦首砲がユニウスセブンに向かって放たれる。

「フッ…撃つがいい…貴様達の欺瞞に満ちた平和のために!!」

インパルスに切り刻まれたジンのパイロットの独白…。

「だが、覚えておけ!!その一撃が穿つものは自らの心なのだということを!!」

タンホイザーの砲撃に巻き込まれたジンは瞬く間に蒸発した。
その日、地上には幾千幾万もの流星が降り注いだ。
流星は多くの都市を消し去り、山河を刔り、幾千幾万もの人の命が奪われていく。
しかし、宇宙から見たその光の明滅はまるでクリスマスのイルミネーションのように美しく煌めいていた。
プラントの人々には、これが新たな動乱の狼煙となる光だとは俄かには信じられない光景であった……。 
 

 
後書き
ユニウスセブン破砕作業終了しました。 
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