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こんなチートでもありですかい?そうですかい。

作者:わいわい
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第39話。変人の使い魔。

「お願いだからどこか有名校受けてください。」
「ええ大人が子供に頭下げなさんな。」
「もう校長先生や教頭先生にいびられるのは嫌なんだ!!」
「切実やな」

早いことで3年の一学期が終わろうとしている夏真っ只中のある日。

2者面談もとい、合格実績欲しさに有名高校を受けろと言う担任との交渉である。

まぁ、実際は先ほども担任が言っていたが、校長と教頭にいびられてのことだろう。

一校だけはダメだと言われ始めて早4ヶ月、先生たちも必死なのだ。

俺が幾つかの学校を受かったら、それだけで合格実績に載るしな。

「我が校きっての天才が穂群原のみなのはまずいんだよ~。衛宮ならわかるだろ?」
「まぁ、大人の事情ってやつを、多少は分かってるつもりやがのぉ・・・」

過去の定期テストでは100点以外なく、この間の模試では91とか謎の偏差値をとってしまった。

少しやりすぎた間は否めないし、そろそろ拒否し続けるのも限界だろう。・・担任のストレス的に。

「しゃーないのー。分かりましたわ。」
「ほっ本当か!?」
「受けるだけですからね?行きませんからね?」
「いい。いい。それでも構わない。いやー受けてくれるかー。助かったよ~」
「これでいびられんですむってかい?」
「むしろ褒められそうだよ。」

そう言って二人で苦笑した。





「ちかれた」
「お疲れ様。今日も面談?」

面談が終わって疲れ気味で部室に向かう。今日は新しく入った一年以外、全員いるようだ。

「クックック。その様子は折れたか?」
「いや流石に可愛そうになっての」

そう一成に言葉を返す

「てか凛ちゃんに一成も言われてもおかしくないと思うんやけど、なんで俺だけなん?」
「俺は実家が寺であることを知られているからな」
「私は・・・・ちゃんとお話したわ」

絶対凛ちゃん魔術使ったろ?マジズリー。担任同じなんだから俺のコトもやっといてくれたらよかったのに・・

批難した目線を送ったら逸らされた。ちくせう。

「所で先輩はどこを受けるんですか?」
「本命は穂群原。とりあえず灘とかは受けることにした。後は県立一高とか7校ぐらい?」
「普通逆ですよね。なんで穂群原がいいんですか?」
「なんでって・・歩いて行けるからに決まってるやろうが」
「なんか、さすが先輩って感じです。」
「上が高すぎて穂群原が低く見えるわね。」
「偏差値71はあるのにな。このレベルだと、5上がるだけでかなりの差だ。」
「とか言って一成。お前穂群原の受験、余裕ぶっこいてるやろ」
「余裕ではない。今までの努力を信じているだけだ。」
「それを余裕と言うんよ。」

桜は悟った。この同好会はバケモノだらけの魔窟だったのだと・・・・





「・・・・」
「・・・・・・その子は誰?」
「レンや」
「誰も名前なんて聞いてないわ!誰との子よ!?」
「その質問はオカシイ」

猫モードのままだと姉ちゃんが怒るから幼女モードで連れ帰ったら怒られた。解せぬ。

「こないだの猫さんや」
「・・まさか使い魔?」

その質問にレンがコクりとうなづく。

姉ちゃんが猫嫌いだそうだから幼女モードにしてもらったと伝えたら、先に言いなさいよねと怒られた。

解せぬ。

「・・この子すごいわね。よく見れば使い魔として特A級の存在よ。いえ、魔として独立出来るほどの・・・・」
「よくわからんけど、猫の死骸に少女の死霊を降ろして作られた夢魔らしいで?」
「魔の憑依を降霊術で安定させたってところかしら?無茶苦茶ね」
「やっぱむずいん?」
「難しいってレベルじゃないわ。最低でも2つの特別な才能と、同じく最低でも2つの洗礼された術が奇跡のような確率で揃わないとできないわ。」

レンって凄いんやな~。じぃ~とレンを見ていたら、なに?っと言いたげにコテンと首を横に振るレン。カワユス。

とりあえず入院中の親父以外の皆にレンを紹介した。

シロちゃんと舞弥姉ちゃんには俺の使い魔だと伝え、タイガーには親父じゃなくて、俺とシロちゃんの親戚と言っておいた。

冬木の一般住民にとって、冬木の大火災の話は話しちゃいけない決まりみたいのがあるので、以前の家庭の親戚と紹介しておけば、普段五月蝿いタイガーも、そっかの一言で終わった。

んで、一緒に飯食って風呂入って寝た。ん~、一番下の娘を思い出すな~。





「・・・・レンなにしとんの?」
「・・・・?」

首ひねられても困る。

「暑いからって全裸はダメやで?女の子なんやから」
「・・・・・・」プイッ

朝起きるとレンが全裸で俺の腹の上に乗っていたので窘めて、脱ぎ捨ててあった服を着させる。

若干機嫌が悪そうになっているので、疑問に思いながらも肩車させる。

「・・・・」

頭にしがみついているレンの雰囲気が、若干軽くなったことに安堵して、そのまま茶の間に向かう。

「おはようさん」
「おはようニイさん。」

現在5時。もう夏休みなのにいつもと変わらず走り続けるシロちゃんに頭が下がる。

「今日も部活かい?」
「ああ。ニイさんは?」
「夏休みやで?普通にフリーや」

そして朝食。待っている間にレンはどっかに行った。まぁ猫さんだからしゃーない。

「あれ?レンは?」
「あれは猫さんだからな。気まぐれなんよ」
「なるほど。ニイさんと相性バッチリなんだね」
「何故そうなるし」

舞弥姉ちゃんも姉ちゃんも起きてきてみんなで朝食。シロちゃんは食べ終わったら部活に向かった。

さて、今日はどうしようかの?一日中暇やし、午前中凛ちゃん家に行って、午後はアルと買い物行くか。

そう思っていたらピンポーンと呼び鈴が鳴る音が聞こえる。

「誰~?」
「さぁ?今、舞弥が出てるわ。」

姉ちゃんに聞くとそう返答が返ってきた。

「晋吾。」
「誰やった?」

舞弥姉ちゃんが対応から帰ってきたようだ。

「お前にお客さんだ。」
「俺?だれ?一成か?」
「シオン・エルトナム・アトラシアという少女なんだが、知ってるか?」
「シオン?」





「お久しぶりですね晋吾。」
「久しぶりやねシオン。2年ぶりか?」

抱きしめられて頬にキスされた。ヨーロッパ式の挨拶か。慣れんな。変な感じがするわ。

「18ヶ月と26日6時間14分37秒ぶりです。」
「こまけぇよ」
「晋吾・・こうして再び会える日を心待ちにしていました。」

再び抱きしめられる。な・・に・・・・?アルなみの戦闘能力だと?

「いつまで抱き合ってるのよ」

姉ちゃんにツッコまれた。下心を感じ取られたか?恥ずい。

「ハッ、すみません晋吾。つい・・」
「なに、気にすんなや。」
「・・・・それにしても晋吾、大きくなりましたね。」

お前モナーと言いかかって飲み込んだ。なんやろ俺?溜まってんだろか?

「成長期ですから。」
「大きくなりすぎよ。」
「・・なんや姉ちゃん。妬みか?」
「・・・・なんですって?」
「なんでもないです。」

すぐさま土下座しました。姉ちゃん怖い。





落ち着いたところ、舞弥姉ちゃんにお茶を入れてもらってシオンを歓迎。

「しかし、よく来たなシオン。」
「ええ。日本に来たら、まっ先にあなたの下に訪ねようと思っていました。」

ふと疑問に思ったんだが、どうやって俺の家を突き止めたんだ?・・まぁ、シオンの能力を持ってすれば余裕か。

「日本には何しにきたんや?観光かい?」
「いえ。・・実は、未だ『タタリ』を追っています。」
「タタリ?何よそれ?」

姉ちゃんが疑問を口にする。

「確か死徒二十七祖だったかの?」
「また二十七祖!?あんた死にたいの!?」
「アホ抜かせ。俺が死ぬとかねぇわ」
「そうですね。晋吾が死ぬ確率は限りなく0です。」
「落ち着くのよ私。晋吾を常識で語ってはいけないわ!」

流石姉ちゃん。俺のことよくわかってんじゃねか。

「シオン」
「どうしました?」
「タタリが起きてるのってどこなん?」
「確か三咲町と言う場所です。」
「ほな行こか。姉ちゃんちょっくら出かけてくるわ。」
「はぁ、またか。・・・・しょうがないわね。約束しなさい!」
「Aye,ma\'am!」
「毎日連絡する!」
「Aye,ma\'am!」
「周りに迷惑をかけない!」
「Aye,ma\'am!」
「・・・・晋吾?」

なにやら俺の行動が理解できないと言いたげなシオン。
「手伝ってやるって言うことや。」
「しかし・・・・」
「何、気にすることはあらへん。俺とお前の仲やろ?」
「・・フフッ。わかりました。頼らせていただきます。」
「おうよ。大船に乗った気でかまへんよ?」

こうして、晋吾は再び三咲町を訪れることになったのだった。 
 

 
後書き
今回のツッコミどころ

>91とか謎の偏差値
作者は東大模試で偏差値109を見たことがある。もちろん作者じゃない。

レンを書いていると、白レンを出すのが楽しみになってきた。レンカワイイ。
しかし、ヒロインじゃなく、ペット枠なのは変わらない。

>一日中暇やし、午前中凛ちゃん家に行って、午後はアルと買い物行くか
さりげない晋吾さんリア充発言。そして来るのがシオンという。
やってられへんがな。

>アルなみの戦闘能力だと?
バストカップ数測定スクリプトというのがありまして、そこにシオンとアルクェイドのデータを入力すると・・・・ 
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