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魔法少女リリカルなのは ~黒影の死神~

作者:白鳥才牙
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『十三話』~なのはの失敗~

 
前書き
拓「さぁ始めるざますよ」

ユ「行くでがんす?」

作「フンガ~♪」

拓・ユ「「・・・・・ウザッ」」

作「うわあぁぁぁぁぁぁ!!」 

 
 拓斗side

 試合も終わり、翠屋で祝勝会上げる事になった。
 結果は20-0ちなみに全部俺が入れた点数だ。
 ちなみに相手チームの帰り際に俺の性別を教えたら、同じリアクションした後、土下座で謝って来た。
 スッキリしたから許したぞ?俺もそこまでねちっこくは無い。
 そして現在………


「それにしても、改めてみるとこのフェレット変わっているわね」

「そうだね、院長先生も変わっているねって言っていたし」


 テーブルの上にアリサとすずかに見せ物状態の愛玩動物(ユーノ)がいた。


「雑種の類じゃないか?」


 試合参加条件のシュークリーム20個を食べながらそう言ってごまかす。別にフェレットじゃないとばれても問題ないと思うが、念の為だ。
 コレで、喋れるとか言ったらどうなるんだろう―――100%弄られるだろうな。


「え~っと、ユーノ君はちょっと変わったフェレットで良いんじゃないかな?ユーノ君賢いし、伏せ。」
「キュ」


 高町がユーノの目の前で指を上から下すと、短く鳴いて俺達が囲んでいるテーブルに伏せる。



「回転」

「キュッ」


 指を回すと伏せた状態からゴロリと寝返りを打つ様に転がる。


「お手」

「キュッ!」

「よし、良く出来た」

「キュッ!」


 手を出すと、前足を乗せて来た。
 なので、注文したフルーツタルトのイチゴを摘まんでユーノに渡すと両の前足で持って食べ始めた。
 本当に演技うまいな。さすが使い魔といったところか。


「しっかり躾けられてる~!」

「可愛い~!!」


 バニングスと月村に掴まれて撫で回されたユーノ。


「そう言えば知ってるすずか?キーパーとマネージャーの―――」

「うんうん!知ってるよ!後、キーパーの人がプレゼント渡すって―――」

「それ他の人に聞いてみたら、確か綺麗な――」


 ユーノを撫で回しながら別の話題になっている。


「………………」

「……高町?」


 二人の話題に入らず高町は違う方向をじっと見ている。
 視線を辿ったが、そこには何も無い、恐らく通った後だろう。


「あ~面白かった!!はい、なのは!」

「ふぇ?」

「きゅ~」


 呆けてた高町に突然ユーノを手渡すバニングス。
 何があった?バニングスと月村は何故かスッキリした顔だし、ユーノは目を回しているし、憐れユーノ
 人も段々少なくなり、そろそろお開きとなった。
 バニングスと月村は用事があって早めに帰宅。俺は少し片付けをしたから少し遅い。


「バイバイ拓斗君、学校でね」

「またな……そう言えば」


 俺は少し気になった事を聞いてみた。


「バニングスと月村が盛り上がっている時、蚊帳の外だったよな?何かあったのか?」

「ふぇ!?何でもないよ!私の気のせいだから……そう言えば何のお話だったの?」

「ん?翠屋JFCのキーパーがマネージャーに何か渡すって話――」


 内容を話始めたその時、高町の動きが止まる。顔がみるみる青くなって行くのが見えた……


「……何か知っているのか?」

「い、いや別に………」

「そうか?どう見ても何かあr「そうだ!用事があったの忘れてた!!」ちょっt「急いで行かなきゃ!」待っ「それじゃあね!!」」ダダダダダダダダダd………

「………話し聞けよ」


 高町は何も聞かずにどこかへ走り去って行った。


[………で、追いかけるか?]

「そうだな、追ってみるか」


 ソウルの問いに肯定し高町の走って行った方向にむかって走り始めた。





 なのはside

 走る、全速力で走る。
 息が切れて立ち止まりそうになるけど、止まらない。
 急がなければならないから。


 
「ハァハァ。キーパーの子が持ってたのを見たのに、気のせいだと思って――ゴメンなさい!」


 走りながら左肩に乗ったユーノ君に謝る。
 翠屋にいた時キーパーの子が店を出ていく時にジュエルシードのようなものを持っていたのが見えた。
 最初は気のせいかな?って思ってそのままにしてしまった。
 でも翠屋からの帰り道、拓斗君の話しを聞いてそれは間違いだっていうことがわかった。
 




 取り返しのない事をしちゃったっていうことも。


「仕方ないよ!発動前は僕でも分からないんだから!!」


 いま、例の2人の住所から逆算した帰り道を辿っている。


「ユーノ君、人がジュエルシードを発動させたらどうなっちゃうの?」


 私はユーノ君に問いかける。


「人間の場合は想いとかが強くて、今までの比じゃないよ!」

「そんな!」


 それじゃあ間に合わなかったら大変なことに!?
 どうしよう、いま二人がどこにいるかもわからないのに見つからなかったら………


「………あ!?なのはあそこ!!」


 ユーノ君が指差した方を向くと遥か前にキーパーさんとマネージャーさんを見つけた。
 キーパーさんがマネージャーさんにジュエルシードを渡してる!!


「だ、ダメ!!」


 急いで走る。
 ジュエルシードの光が強くなる。
 遠すぎる、ダメ……間に合わない!










――シュン










 そのとき、私の後ろから前に向かってとてつもなく速い何かが通り過ぎた。
 キーパーさんとマネージャーさんがいたところには





「ふぅ、危機一髪って感じだな」





 意識を失った二人を抱え、ハンカチでジュエルシードを掴む拓斗君がいた。





 拓斗side

 危ないところだった。
 あと数秒遅かったら間に合わなかっただろう。
 それを考えると背筋が寒くなる。


[(無事に間に会ったんだからそんなマイナス思考やめね?)]

「(それもそうだな)」

「拓斗君!!」


 ソウルと話しながら抱えている二人を寝かせていると、高町がこちらに走って来た。


「な、なんで拓斗君がここにいるの!?」


 高町はすごい剣幕で迫ってくる。なんで?俺なんかマズイことした?


[(いやいや、無関係だと思ってる奴がいきなり現れて問題解決したら誰だって驚くだろ)]

「(え?俺の選択マズかった?)」

[(別に、おまえがやらなかったら暴走してただろうから間違ってはいないさ)]

「拓斗君!」

「ち、近い!近いから離れろ!!」


 何も話さない俺に高町はさらに迫ってきたため顔がとてつもなく近い。あと一㎝もしないで唇が触れ合う距離だ。
 俺の指摘で気づき高町は顔を真っ赤にして俺から離れる。


「………それで、なんでここにいるの?」


 恥ずかしさが抜けてないのか、少し赤くなりながらも高町は同じ質問を聞いてくる。


「あの時のおまえどう見たって様子おかしかっただろ?気になって追いかけて来たんだよ」

「え………」


 高町の顔が先程走り去る時より早い勢いで青ざめていく。
 そのまま肩に乗せたままのユーノと顔を見合わせ始めた。
 おそらく今の俺をどうすればいいか念話で話し合っているのだろう。





なのはとユーノの念話






「(ど、どどどどうしようユーノ君!?)」

「(なのは、とにかく落ち着いて!?)」

「(でもっ!魔法の事がばれちゃったかもしれないんだよ!?)」

「(落ち着いてよなのは。自分で『かもしれない』言ったでしょ?まだばれたわけじゃないよ!)」

「(え?ホント?)」

「(本当だよ。ばれてなかったらそれで大丈夫だしね)」

「(でも、もしばれてたらどうするの?)」

「(その場合は魔法の事を話すかもしくは……)」

「(最悪………










  記憶を消さないといけない。)」 
 

 
後書き
~あとがき雑談会~

拓「おい待て、俺記憶末梢されちまうのか!?」

作「ちょっ拓斗落ち着いて!」

拓「これが落ち着いていられるか!!俺の記憶の危機なんだぞ!?」

ユ「冷静になってよ拓斗。僕の話を」

拓「黙れ諸悪の根源!」

ユ「えぇ!?僕のせい!?」

作「まぁ、ユーノが記憶を消すなんて言わなければ可能性はほぼゼロだったわけだし」

拓「…………つまり、こいつを消せば俺の記憶は無事なんだな?」

ユ「(冷や汗)………戦略的撤退!」ピューーーー……

拓「待ちやがれーーー!!」ズドドドド……

作「お、おい待てよ!………行っちゃった。しょうがない俺が予告するか………





  ジュエルシードは拓斗のおかげで暴走を免れた

  ユーノは拓斗の記憶を消すと言った

  なのははどう決断するのか

  次回 魔法少女リリカルなのは ~黒影の死神~『決意』」





作「それじゃ、次回に

  トリガー・オン!!」





 ぎゃあぁぁぁぁぁ!!

 逃げるなあぁぁぁぁぁ!!

 まだやってるよ……… 
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