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魔法少女リリカルなのは ~黒影の死神~

作者:白鳥才牙
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『十二話』~口は災いのもと~

 拓斗side

 フェイトとの出会いを果たした数日後の日曜日。俺はなぜか川原のグラウンドに立っていた。


「拓斗く〜ん! 頑張れ〜!」

「拓斗! しっかり活躍しなさいよ!」

「ケガはしないようにね」

[まぁガンバレや]

「なんでこうなった」

「どうしたんだい?」

「いや」

(どうしてこうなった・・・)

 話は数日前に遡る。





回想





 夕食を食べ終えてゆっくりしていると、電話がかかってきた。


「試合?」

「そう、サッカーの試合なんだけど、ヒマなら見に来ないかい?」


相手は士郎だった。なんでも今週の日曜日に士郎がオーナー兼コーチのサッカーチームの試合があるそうで、それを見に来ないかということだった。


「まぁ、特に予定もないし、ぜひ応援に行かせてもらうよ」

「そうか! ありがとう、それじゃ待ってるからね」


 電話を切り、電話の内容をソウルに伝えると[俺も連れてけ]と言い出した。
 そして日曜日。俺達は試合の行われる川原へとやって来た。


「おはよう士郎」

 試合が始まる前に士郎さんに挨拶する。


「やあ拓斗君、よく来てくれたね。なのはたちも来てるからいっしょに見ててくれ」


 士郎さんが指差す先には、なのは、アリサ、すずかの三人がいた。


「わかった。士郎も頑張って」

「ははは、直接頑張るのは僕じゃないけどね」


 士郎さんと別れ、なのは達の所へ向かう。


「おはよう三人とも」

「おはよう拓斗君!」

「アンタも来てたのね」

「拓斗君おはよう」


 あいさつ終えると、ちょうど試合の方も始まったようだった。










 試合の途中、まだ試合時間はあるのにホイッスルが鳴った。


「どうしたんだろう?」

「何かあったのかしら?」

「……どうやらこちら側に負傷者が出たみたいだな」


よく見ると、選手の一人が倒れ、その周りに人だかりができていた。すると、なぜか士郎さんがこっちに向かって歩いてきた。


「士郎、どうしたんだ?」

「見ての通りウチのメンバーの一人がケガをしてしまってね。そこでなんだが、・・・拓斗君、試合に出てくれないか?」

「は?」


 突然とんでもない事を言う士郎。
 簡潔に言うと。チームの一人が負傷したんだが控えの選手がいないらしい……そんなの想定して作れよ。
 それで俺が助っ人として協力をおねがいされたというわけだ。

「いいのか? 部外者の俺が」

「問題ないよ。お願いできるかな?」

「む・・・」


 俺が唸っていると・・・。


「いいじゃない。出てあげなさいよ」


 アリサが参加を促す。


「そうだよ、見てるだけじゃつまらないでしょ?」

「やってみてよ拓斗君!」



 二人も続く。どうやら俺に味方はいないようだ。


「でもな………」

「やってくれないか?お礼はするから」

「いや、お礼と言われても」

「シュート一点につきシュークリーム一個」

「っ!」ピクッ


 シュークリームの一言に体が反応するのがわかる。
 初めて翠屋のシュークリームを食べてから俺は訪れる度にシュークリームを食べている。
 あれは本当にうまい。何度食べても飽きない。
 それくらいうまいのだ、あのシュークリームは。


「し、しかしだな……」


 いくらシュークリームを出されても試合に出るのはあまり進まない。
 何でそんなに嫌なの?ってそれは………


「何だよ、助っ人って女かよ……」


 そう、こんな事言う奴がいる…まぁ別にどちらかといえば女顔だということはは自覚してるし、女とか言われても問題ない。



「大丈夫かよ?」


 そう………


「女の蹴るボールなんてたかが知れてるし」


 俺は………女関連で馬鹿にされるのが一番嫌いなんだよ。


「わかった、やるよ」

「そうか! 出てくれるかい。拓斗君ありがとう! ユニフォームはあるから向こうで着「その前に確認したい事があるんだが」てくれ。…なんだい?」

「すれ違いざまにボディーブロー入れるの反則?」

「そんなの反則に決まってる!?」

「あ、ハンドだからか、なら膝を鳩尾に――」

「もっと酷くなってるから!?ゴールに向かってボールを思いっきり蹴ればいいだけだから!」

「……………分ったボールを思いっきり蹴ればいいんだな………」


 蹴れば良いんだよな?ボールを――思いっきり――










 そして試合再開、俺のポジションはフォアードだ。味方のミッドフィルダーから来るパスを受け取り………ゴール真正面に蹴る。
 ボールはかなりの速さでゴールへと向かう。


「そんなの入るかよ」


 余裕の表情で構えるキーパーだが………






――カクン






「は?」


 ボールは下へ折れ…


――キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!


「~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!」


 急所に直撃した。
 この光景を見て大多数の男が急所を押さえたとか無かったとか…………まぁそんなことどうでもいい………
 これで済むと思うなよ………俺は『女だ』と間違われることはかなりあるから別に平気だが………
 それで『女だから』とかで悪口を言われるのがすごく嫌いなんだよ、男としてこの世に生を受けた事を後悔させてやる。
 さぁ、ショータイム(という名の地獄)だ………
 



















 それからは拓斗は一方的なワンサイドゲームを繰り広げた。
 あの股間打ちが効いたのか、キーパーはそのまま代えのキーパーと入れ替わったが全く役に立たず、一方的に入れ放題だった。
 最初のキーパーのあとも数人股間打ちの餌食になりそれを見ていた大多数の男性が痛みの恐怖に震えたのだった………
 
 

 
後書き
~あとがき雑談会~

作「というわけで拓斗ぶちギレ無双の回でした」

拓「ふ~すっきりした~」

作「おぉ……拓斗がこれまでで一番さわやかだ………」

拓「俺の禁句を言った罰だ」

ユ「拓斗の設定覚えてる人いるのかな?」

拓「………いたのかユーノ」

ユ「ひどい!ひどいよ拓斗!!」

作「というわけであとがき雑談会初のゲストはユーノ・スクライアで~す!」

拓「最初にしては微妙な奴選んだな」

ユ「うん、選ばれた僕でもそう思ったよ」

作「次回か次々回になのはの予定だからよく一緒にいるユーノしようかなと思って」

拓「なるほど」

ユ「それで拓斗の設定覚えてる人いるのかな?」

拓「いないんじゃないか?」

作「女顔だっていう場面今回が初めてだからね」

拓「まぁいいじゃないか、大きくなれば女顔じゃなくなるだろうし」

ユ「そうだね」

作「フッフッフ……それはどうかな?」

拓「……………」

作「え?ちょっと待って。冗談、冗談だから!その魔力を凝縮した右手をおろして!!」

拓「問答無用……『爆散掌』!!」


――ドガァァン!!!


作「ぎゃあぁぁぁぁぁぁ!!」

ユ「あーあ……言わなきゃよかったのに。今回の次回予告は僕がするね





  試合後のパーティも終わった帰り道

  なのはは自分のミスに気づく

  次回 魔法少女リリカルなのは ~黒影の死神~『なのはの失敗』

  それじゃ、次回に」





作・拓・ユ「「「トリガー・オン!!」」」





 うわっ!作者復活してる!?

 そりゃ作者だからね!!

 ………今度はもっと強く

 ちょ、マジやめて 
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