この明るい星空の下で。
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宝時計黒椿
俺の誕生日から5週間、俺は天文部の部員達に振り回されながら平和に?過ごしていた。
俺は姉貴にもらった懐中時計を見つめていた。
「・・・・・・」
なんなんだろうな姉貴は。
「こんな物を俺に渡すことなんて一度も無かったのに。
「カチッ」
「?なんだ、これは。」
時計の裏に窪みがある。
「これは・・回る・・・・のか?」
俺はくぼみを指に入れてくるりと回した。
「ぐぁっ!!!」
時計が妙な光を放つと俺の意識は遠のいていった・・・
////////////////
私は朝ごはんの時間になっても降りてこない奏くんの部屋に向かった。
「奏く~ん!どーしたのー」
「奏くん?」
「おーい」
不審に思った私はドアを開けた。
すると部屋の真ん中に懐中時計を持った奏くんが倒れていた。
「どうしたの!?」
駆け寄って揺すっても反応は無い。
「三咲ちゃん!ちょっときて!」
「どうしたんですか~って先輩!?」
「早く先生を呼んで!」
「はっはい!」
数十分後
「これで大丈夫だろう。ただの貧血だ。」
「そうですか・・・」
「先輩・・・・」
////////////////
「ん?・・・・・・ここは・・・」
「奏くん!?よかったぁ・・・・」
「・・・・・・・・夜空、なぜ俺の心配をするんだ?」
「えっ?・・・・なんでって・・」
「・・・・・まぁいい、追いかけて来るなよ?」
奏くんは私を突き飛ばして星空荘を出ていきました。
「・・・なんで・・・・」ホロリ
「ん?・・・先輩?泣いてるんですか?」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「先輩・・・・奏先輩を探しに行きましょう!」
「・・・いやだ・・・」
「えっ?」
「もうやめて!」
夜空の叫びは雪が降る冬の寒い町に響き渡った。
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