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転生とらぶる

作者:青竹
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魔法先生ネギま!
  0431話

「……で、急に俺が呼ばれた訳は? と言うか、こいつは誰だ?」

 俺の目の前にいるのはネギ、長谷川、桜咲、長瀬、宮崎、龍宮。そして初めて見る女が1人だ。あぁ、後ついでにカモ。
 本来であればグランドマスターキーの使い方を宮崎から教えて貰う予定だったのだが、何やら切羽詰まった様子のネギが来て宮崎を連れて行ってしまったのだ。で、しょうがないので巨大召喚魔を倒した時にSPが0になった悪影響がないかどうかを確かめていたんだが――何しろSP系のスキルは充実してるし、そもそもSPの成長力が異常に高いという影響もあって実は生まれてからSPが0になるまで消耗したのは初めてだったりする――そこに再びネギ達がやってきて俺を引っ張ってこの部屋に連れてきた訳だ。

「その、彼女の話を聞いて貰えますか?」

 緊張で顔を引き攣らせたネギの言葉に、見知らぬ女の方へと視線を向ける。

「……この人は誰ですか?」

 どこか胡乱気な表情を俺に向けている女。チラリとネギの方へと視線を向けるとコクリと頷く。
 名乗らないと始まらない、か。

「アクセル。アクセル・アルマーだ」
「っ!? 貴方がアクセル・アルマー!」

 呟き、何故か睨みつけてくる女。こういう女に敵意を持たれる覚えは……そう思い、記憶を探る。あ、いや。そうか。それなら可能性はあるな。

「調、暦、環、焔という名前に心当たりは?」
「っ!?」
「なるほど、フェイトの関係者か。で、何でフェイトの関係者がここにいるんだ? と言うか、いつの間に捕虜にした?」
「いえ、捕虜にした訳じゃなくて……」

 どこか言いづらそうにしているネギを見かねたのか龍宮が答える。

「その女はな、笑えることに神楽坂と入れ替わっていたのさ」
「……何?」
「何らかのマジックアイテムを使ってかなり前から神楽坂と入れ替わっていたらしい」

 ……そう言われれば、ここ暫くの間神楽坂に違和感を覚えるような事もあったが……それでか。そして思い出すのは、時々不思議そうな視線を神楽坂……ではなく、この女に向けていたあやかの姿。

「さすが親友だな」
「アクセル君?」
「いや。ここ暫くの間、あやかが神楽坂を時々妙な目で見ていてな。その謎が解けた訳だ」
「そんなっ! 私の偸生の符は性格そのものも本人になる筈です。それを見破るなんて事は……」
「理屈じゃないからこそ親友って奴なんだよ」

 ……まぁ、あやか特有の第六感的なものが働いてたんだとは思うが。

「で、何を俺に聞いて欲しいって?」
「この魔法世界が直面している問題。そしてクルト・ゲーデル総督から聞き出したこの世界の秘密。さらには完全なる世界が企んでいる内容。……ルーナさん。先程僕達に話してくれた内容をもう1度アクセル君にも話して下さい。お願いします」

 ペコリ、と頭を下げたネギに複雑な表情で視線を向けるルーナ。そして溜息を吐いてから今度は俺へと視線を向けてくる。……もっとも、その視線はいかにも不承不承という感じだったが。

「ネギ……さんが仰るからには何か理由があるのでしょう。本来は貴方とは同じ空気すら吸いたくないんですが」
「……アクセル、お前こいつ等に何をしたんだ? 妙に恨まれてるようだが」
「俺自身は特に何もしてないんだがな。どうやら俺と関わった事でこいつらの主であるフェイトに対して影響を与えたらしくて、それが気に食わないらしい」

 その言葉に、キッとばかりに俺を睨みつけるルーナ。
 だが、ネギに押さえられると頬を赤く……って、おい。いやまぁ、いいんだけどな。

「いいですか、口を挟まずに聞いて下さい」

 そう前置きし、口を開くルーナ。
 現在の魔法世界がどこにあるのかと言えば、それは火星だ。そして魔法世界は異界でありこの世界を支えるには魔力が必要なのだが、その魔力が枯渇し掛かっているらしい。原因としては火星が地球と違って魔力を作り出す事で出来ないからだとか。そしてやがて確実にこの魔法世界は消滅を余儀なくされ……そうなった時には人が暮らしていくのは不可能な火星へと放り出されるらしい。そしてこれが宮崎がクルトから聞き出したこの世界最大の秘密。それは即ち魔法世界の住人12億人のうち、本物の人間であるのはMMを中心とした6700万人だけで、それ以外の存在は全て魔法世界と同様に仮初めの命。あるいは作り出された命であり現実世界でその存在を保つのは非常に難しいらしい。高度な技術や莫大なコストを掛けてようやく何人かが可能になる、という感じで魔法世界の住人全員を現実世界へと移動させるのはまず無理だとか。そしてそれ以前に今の地球ではMMの6700万人すら受け入れるのは難しいという予想。その結果フェイト達の組織が考え出した計画が魔法世界を神楽坂の持つ魔法無効化能力で消滅させて書き換えられた世界である『完全なる世界』へと丸ごと移り住ませるというものだった。

「……ふむ。まぁ、確かに6700万人もの難民を今の地球が受け入れるというのはまず無理だろうな。ただの難民ならまだしも魔法という未知の力を使う者達だ。しかも奴隷やら賞金首やらこっちの世界では150年近くも前に廃れた制度が日常とした世界で生きてきた者達だしな」
「うん。……それで、どうしたらいいと思う? 何か解決策はないかな?」

 俺へとそう尋ねてくるネギに、ルーナは不満そうに口を開く。

「ネギさん、こんな人に相談したとしても解決策なんてある訳が……フェイト様達ですらどうにもならなかった問題なのですよ?」

 そんな声を聞きながらも俺は頭の中で幾つかのプランを組み立てていく。問題なのは火星に魔力が無い事。その理由は火星が死の星だから。地球にしろ火星にしろ星に魔力があるというのが前提となっているとなると他の星も同様なのだろう。ただ、自然があってこそ魔力が産み出されるというのなら地球が一番適している訳で……そうなると問題は時間か。いや、同時並行すればいけるか? ただ、最大の問題はホワイトスターだな。レモン達と連絡が取れれば問題は全て解決出来ると思うんだが。
 方策を考えている間にいつの間にか俺への不満を上回って頬を赤くしてネギと話しているルーナへと目を向ける。

「タイムリミットは分かるのか?」
「いえ、残念ながらその辺は。10年か、100年か。……ただ、貴方のせいで私達が予想していたよりもタイムリミットが少なくなったのは事実です」
「……俺のせい?」
「先月、この魔法世界を構成している魔力の一部が消滅しました。こう言えば何か心当たりがあるのでは?」
「精霊、か。それなら心当たりが無いとは言えないが、あれは正当防衛だぞ?」
「ア、アクセル君。一体何を?」
「オスティアに向かっている途中で精霊の群れに襲われたって話はしたことがあったな?」
「え? あ、うん。確か闇の魔法の暴走を乗り越えた時の話だよね?」
「ああ。当初は俺も魔物と化して暴走してたんだが、その時に襲い掛かってきた精霊を文字通りの意味で喰らってな。恐らくそれでだろう」
「……そうですね。それが理由だというのは間違いありません。そのおかげで多少ではありますがタイムリミットが少なくなったのは事実です」

 キッと俺を睨みつけるルーナ。
 なるほど、俺を睨んでいるのはフェイトの件だけじゃなくてそういう理由もあった訳か。

「タイムリミットは1年や2年ってギリギリの所だったりはするのか?」
「いえ、さすがにそれはありません。貴方に消費された魔力の分を考えても最短でも10年程度の猶予はある筈です」
「それなら何とかなるか」

 ポツリと呟いたその言葉に、周囲の視線が俺へと集中する。
 ルーナだけではなく、ネギ、長谷川、桜咲、長瀬、宮崎、龍宮の6人も同様だ。

「アクセル君、それ本当!?」
「まぁ、パッと思いついただけの机上の空論だけどな。いいか、まず大前提として魔法世界の住人は現実世界にそうほいほいと出てこられない。これは分かるな?」

 確認を込めての質問に頷くルーナ。

「ええ。ヘラス帝国では色々と頑張ってるみたいですが、技術的あるいはコスト的な事を考えると厳しいと思います」
「つまりはこの魔法世界を存続させる方向に持っていくしかない訳だ。で、必要になるのは魔力」
「そうだな。だが、その魔力が足りないからこそこいつらが暗躍しているのだろう?」

 龍宮の言葉にキッと睨みつけるルーナ。
 ……何と言うか、外見はおっとりと言うか、育ちの良さっぽいものが見えるが意外に気が強いな。

「魔力が足りないのは魔法世界が火星にあって、その火星がいわゆる死の星だからこそ魔力を生み出せないんだろう? なら簡単だ。火星をテラフォーミングしてしまえばいい」
「ふんっ、それこそ机上の空論です。最短で10年。それだけの猶予しかないのにどうやって火星をテラフォーミングするんですか? そもそも現在の地球では月に到着するのがやっとではないですか。確かに火星に探査機を送るような所もありますが、それも到着まで片道何年も掛かるのだという情報はこちらでも手に入れてます」
「確かに今の地球ならそうだろうな。だが、火星までそれ程の手間もなく移動出来る手段があるとしたら? そしてテラフォーミングする為の技術や資材を用意出来るとしたら?」
「っ!? そんな夢物語を聞きたくなんてありません!」

 夢見がちな机上の空論。ルーナにとっては俺の意見はまさにそれだったのだろう。龍宮や長谷川にしても同様だ。だが、あの日にエヴァの別荘で俺の記憶を追体験したネギ、長瀬、宮崎、桜咲の4人にとってはそれが実現可能だと確信しているのか、期待の籠もった目で俺へと視線を向けている。

「確かにあの技術力があれば地球から火星まではあっという間だし、アクセル君達が保有しているロボットがあればテラフォーミングする為の手段としては十分です」
「それに、確か量産型Wとかいうのもいたでござるな。なら人数不足というのも解決可能でござる」
「そして量産型Wさん達には、疑似記憶とかありましたのですぐに作業に入れます」
「そうなると最大の問題はどうやって向こうと連絡を取るか、ですね」

 最後に呟かれた桜咲の言葉に頷き、笑みを浮かべる。

「こうなるとマーカーを修理していってくれた超に感謝しないとな。不規則とはいえホワイトスター側に信号を発信してるんだ。恐らくそう遠くないうちに……下手をしたら俺達がこの魔法世界にいる間にでも既に麻帆良に迎えに来ているかもな」
「……何を、何を言ってるんですか? 本当にこのアクセル・アルマーに火星を何とか出来る手があるとでも言うのですか!?」
「ま、そーゆー事だ。お前達にはちょっと信じられないだろうが、間違い無くその手の技術や手段は持っている。だが問題はそれが10年でどうにか出来るかどうかだが……ここで2つめの手だ。火星にある魔力が足りないというのならどこか他の場所から持ってくればいいだろう?」
「他の場所?」

 ネギの声に頷き、口を開く。

「星に魔力があるというのなら、例えば何らかのタンクのようなものに他の星、例えば水星、金星、木星、土星、天王星、海王星辺りから持ってくればいいだろう。まぁ、魔力を運ぶ為の入れ物とかはどうにかして開発しなきゃいけないだろうが」
「む、無茶を言わないで下さい!」

 ルーナの抗議の声を聞きながら、さらに爆弾を落とす。

「最終手段としては、ホワイトスターから他の地球へと通路を繋いでその地球から魔力を持っていくという方法もある」
「だから! 貴方は何を言ってるんですか!?」
「……そうだな。正直私にもアクセル、お前が何を言っているのか分からん」
「右に同じって奴だ。今の話を聞く限りじゃ、まるでお前が……いや、待て。そんな事が実際にあり得る訳ねぇ」

 ほう、どうやら長谷川が一番最初に正解に辿り着いたか。
 ちなみに、俺の正体を知っている面々はどこか達観したような目でルーナ、龍宮、長谷川の3人を見ているのだった。
 そんな3人に自分でも分かる程にニヤリとした笑みを浮かべながら口を開く。

「そっちの3人には改めて自己紹介をさせてもらうか。俺の名はアクセル・アルマー。異世界からの来訪者であり、かつて世界の全てを相手に戦った組織を率いている者だ」 
 

 
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:39
PP:20
格闘:266
射撃:286
技量:276
防御:276
回避:306
命中:326
SP:470
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊

撃墜数:393 
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