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転生とらぶる

作者:青竹
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魔法先生ネギま!
  0432話

「そっちの3人には改めて自己紹介をさせてもらうか。俺の名はアクセル・アルマー。異世界からの来訪者であり、かつて世界の全てを相手に戦った組織を率いている者だ」

 その言葉に長谷川、龍宮、ルーナの3人は何を言われたか分からないというような表情を浮かべて俺へと視線を向ける。そして俺がその視線を平然と受け止めているのに気が付くと、次は事情を知っているネギ達へと視線を向け、ネギ、桜咲、長瀬、宮崎の4人がそれぞれ頷くのを見て再び俺へと視線を向ける。
 やがて意を決して最初に口を開いたのは、意外な事に魔法からは一番縁遠い筈の長谷川だった。

「なぁ、ギャグとかか?」
「いや、正真正銘の事実だ。さらに言うなら、俺の本当の年齢はこの姿と殆ど変わらない年齢だったりする。……まぁ、今は羽とか尻尾とか角とか生えてるけどな」
「……マジかよ。うちのクラスで一番異常なのはネギ先生だとばかりだと思ってたのに、実はさらに上がいたとか」

 長谷川が頭を抱えている横では、我に返った龍宮が何やら考え込むようにして……やがて口を開く。

「アクセル。お前達の世界では魔法とかがメインだったのか?」
「いや、少なくても俺の知ってる限りじゃ……」

 そこまで言って、ふとサイバスターを思い出す。
 確かサイバスターが作られたラングランでは邪神とかがいて魔法もあったな。

「基本的には科学の世界だな。さっきも言ったように、ロボット。いわゆる二足歩行する人型の機体がメインとなっているな」
「基本的には?」
「ああ。俺達の世界にもこの世界の地球と魔法世界の関係のように異界のようなものが存在していて、そこでは精霊とか魔法とか邪神とか普通に存在している……筈だ」
「筈か。曖昧だな」
「何しろそこの出身者は俺と敵対する勢力に所属していたからな。あぁ、だが俺の世界だと地球の空洞にあるといわれている場所に異界が作られているし、確かその中の人物も自由に地上に出てこられたから随分とこの世界とは違うと考えてもいいと思うぞ」
「……ふむ。人型のロボットがメインの兵器になっているということは、当然私達の世界よりも科学力は進んでると思っていいんだな?」
「それは間違い無い」
「そうか。……ならいずれ機会があったらお前達の世界の銃器を見せて貰えると助かる。出来れば安く売ってくれると嬉しいんだが」

 まぁ、銃器をメインにしている龍宮ならそういう反応をしてもおかしくないか。
 俺がそう思った時、バンッと机を叩く音が聞こえてきた。その音の発生源はと言えばルーナだった。

「アクセル・アルマー! 貴方は本当に本気でそんな事が出来ると思ってるんですか!?」

 そう言いながら、睨みつけるような強い視線を俺へと向ける。
 ……いや、違うな。これはどちらかと言えば目の前に現れたその希望に縋ってもいいかどうかを見極めようとしているのか。

「そうだな。少なくても技術的、物資的には可能だ。ただ、当然こっちとしても慈善事業じゃないんだから全てを無償でって訳にもいかない。この世界の者達にもそれ相応の負担を受けて貰う事になるし、こちらが受け取る利益というのも必要になる」
「それは、この魔法世界の住人にもという事ですか?」

 そう尋ねてきたのはルーナではなくネギだった。

「ああ。と言うか、基本的に俺達はこの世界で表に出る気はない。出来れば俺達と魔法世界の連中で火星のテラフォーミングをやりたい所なんだが……」
「無理でござるよ。いや、確かにアクセル坊主達の技術力ならこの世界の表の者達に知られずにテラフォーミングが出来るかもしれないでござるが、それが表の世界の者達に知られでもしたら『火星で異星人が基地を作ってる!』とかなる可能性が高いでござろうな」
「火星VS地球、魔法VS科学か。それもちょっと面白そうだが……」
「アクセル君!」
「冗談だからネギもそう怒るな。長瀬の言った通りの事態になる可能性が高いから、表向きの顔だったり俺達シャドウミラーの戸籍だったりは最低限必要になる訳だ。……まぁ、その辺は雪広財閥なり那波重工業なりになんとかして貰う事も出来るだろうけどな」

 俺の言っている内容が事実だと悟ったのだろう。ルーナの顔が喜色に歪む。
 ……ルーナの顔を見る限りではどう見ても魔法世界の住人なんだから、この世界を消し去って完全なる世界に行かなくてもいいとなればそっちの方がいいんだろう。

「これは、是非フェイト様にお知らせしないと……」
「それは大丈夫だろ。俺達はこの後フェイト達の本拠地に攻め込むんだから自然と遭遇できるさ。それよりも……ネギ」
「え? 僕?」
「ああ。俺の知ってる中だとお前が一番魔法関係の研究という意味では詳しいからな。ここが麻帆良なら葉加瀬がいるんだが……今も言ったように、俺の意見を取り入れる場合は最低限魔力を運ぶ為のタンクの類は必要になる。これをどうにかしないと結局は机上の空論だからな」
「でも、何で僕に?」
「今も言ったが、俺の知ってる中ではお前が一番魔法の開発とかには詳しいからな。それにマジックアイテムの収集が趣味なんだから応用も効くだろう?」
「え? 何でそれを知ってるの!?」
「前にカモから聞いてな。で、とにかく魔法世界を救う計画についてはこれでいいな? 後はこの計画を聞いたフェイト、と言うか完全なる世界がどう出るかだな。ゲートポートでの襲撃事件を考えるとフェイトと宮崎が接触したデュナミスの他にも何人かいたし」

 その台詞に何かを考え込んでいたルーナが俺とネギの方へと顔を向ける。

「私が説得します。フェイト様だって今進めている計画よりもいい計画があるのなら理解してくれる筈です。それに今話した計画が進んだ場合はいずれ火星が魔力を産み出す事が出来るので、もうこの魔法世界が無くなる危険性はないんですよね?」
「この魔法世界が滅びる原因が魔力不足ならまず間違い無くな」

 テラフォーミングか。取りあえずシャドウミラーから出す機体としてはメギロートがメインで大丈夫だろう。生産プラントで延々と作り続けている筈だし。有人機としては……量産型ゲシュペンストMk-Ⅱか? あ、いや待て。そう言えばストライクダガーが大量に余ってたな。どうせあのメギロートよりも性能が低いんだから在庫整理的な意味で下げ渡すのはありか。それこそついでに5機程度ずつ雪広財閥や那波重工に下げ渡せばMSの構造やあるいは部品に使われているレアアース等、そしてバッテリー関連で技術の底上げになるだろうし。余り表に出る予定のないこの世界ではどのみちシャドウミラーの窓口的存在は必要だろう。
 もっとも、その辺は現実世界に無事帰って尚且つホワイトスターと連絡が取れてからの話だろうけどな。

「って、ちょっと待った! ネギ先生はそのマジックアイテムの開発より前に闇の魔法の件があるだろうが!」
「あ、そう言えばそうですね。……時間が惜しいので早い所始めましょう。じゃあ、アクセル君、ルーナさん。僕はこれでちょっと失礼します」
「ネギ先生、待って下さい。1人では危険です」
「全く、ネギ坊主は即断即決でござるな」

 パッと手を上げて出て行くネギ。その後を長谷川、長瀬、桜咲の3人が追っていき、ここに残るのは俺、龍宮、宮崎、ルーナの4人になるのだった。

「ネギさんは何を?」
「ふん、お前には関係無いさ。悪いが私は監視としてここに残らせて貰うぞ」
「……好きにして下さい」

 プイッと顔を背けるルーナ。どうもこの2人は相性が良くないな。
 とは言っても、この件をそう多くの人に知らせる訳にいかない以上はしょうがないんだが。俺や宮崎が手伝えればいいんだが、俺とルーナの相性も龍宮に負けない程に悪いし、宮崎はいざという時の実力に問題があるしな。
 そして何より……

「じゃあ、宮崎。俺達も」
「あ、はい。……キャッ!?」

 俺にもグランドマスターキーを使いこなすという課題があるしな。
 影のゲートを展開して、驚きの声を上げる宮崎と共に影に沈み込んでいくのだった。





「こ、ここは?」

 影のゲートから姿を現すと、宮崎は驚いたように周囲を見回す。
 周囲にあるは森ばかりであり、先程の宿のような人工物はどこにも見えない。
 ……いい魔法球だよな、俺も早い所キズクモで買った魔法球の内部を整えないと。
 ちなみに今回修行をするという話が出た時に、俺の魔法球を使ってみてはどうかという意見も出た。何しろこの魔法球は外での1時間が内部では24時間なのに対して俺のは48時間だから時間的にはかなりの余裕が出来るからだ。だが、結局は魔法球内部の施設やら環境やらが問題になって設備の整っているこっちの魔法球を使う事になったのだった。
 何しろ森や湖といった自然に住居施設一式がついているこの魔法球に対して、俺の魔法球は粗末な小屋が1つに後は荒野が広がってるだけだし無理もない。

「あの家から500m程離れた場所だ。もっとも、ネギ達の邪魔をしないように反対側にしたがな」

 呟きながら空間倉庫からグランドマスターキーを取り出す。
 このグランドマスターキーは当然俺がフェイトから奪った奴だ。何しろ普通に持っている分には宮崎がデュナミスに奪還されたようにフェイトが取り戻しに来る危険性もあるので基本的には空間倉庫に格納していたのだ。

「ほら」
「ありがとうございます。では早速ですが説明に入らせて貰いますね」

 グランドマスターキーを受け取った宮崎が説明を始める。
 ……基本的に男が苦手な筈の宮崎だが、説明する時は自分の世界に入れるからか流暢になるんだよな。

「先程も言いましたが、このグランドマスターキーは他の戦闘用のマスターキーと違ってより造物主の力が濃く発現したものです。その為に『魔法世界』のと注釈は付きますが、それらを自由に扱えます。とは言っても、当然制約はありますが」
「具体的には?」
「対象を消す事は出来ても、復活させる事は出来ません。これはラカンさん達の件でお話した通りです。それが可能なのは最上級のキーであるグレートグランドマスターキーのみです」

 なるほど、その辺は確かに聞いた通りだな。

「私自身もまだ数回しか使ってないのでどこをどうやれば上手く使えるかというのは上手く伝えきれませんが、実際に使ってみた感想を言うのならグランドマスターキーを使う上で一番重要なのはイメージだと感じました」
「イメージ?」
「はい。このグランドマスターキーを持ってそのイメージ通りになるように力を発揮させる。そうする事により、効率的に力を発揮出来る……ような気がします」

 最後に自信なさ気に呟く宮崎。
 まぁ、確かにあの舞踏会で数回使った程度だという話だしな。

「大体分かった。取りあえず俺はこれからこのグランドマスターキーを使いこなせるようにしたいと思うけど、宮崎はどうする?」
「その、悪いんですが私はユエの方に……」
「そう言えばゆっくりと話す機会も無かったのか」
「はい、記憶を失ってるって話だし……」
「分かった。俺は気にせずに行ってくれ」
「ありがとうございます」

 ペコリと頭を下げ、そのまま去っていく宮崎の背を見送ってから手に持つグランドマスターキーへと意識を集中する。

「イメージか。……こうか?」

 頭の中でイメージをしながらグランドマスターキーへと魔力を流す。すると次の瞬間、影のようなものが現れ人型へと変化し……そのまま崩れ去る。

「難しいな。……ん?」

 恐らくネギの方でも闇の魔法の侵食をどうにかする作業が始まったのだろう。爆発音のようなものが浜辺の方から聞こえて来る。
 その音を聞きながら俺はこの世界の核となるであろうグランドマスターキーを使いこなす訓練を続けるのだった。 
 

 
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:39
PP:20
格闘:266
射撃:286
技量:276
防御:276
回避:306
命中:326
SP:470
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊

撃墜数:393 
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