ヘタリア大帝国
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TURN98 サイボーグ外相その八
「そのことがわかっているからか」
「私は決断した、外相にサイボーグになってもらった」
「この宇垣、このご恩は一生忘れません」
こうまで言う宇垣だった、敬礼もする。
「必ず祖国殿の為にこれまで以上に働きましょう」
「それでは私も尽くさせてもらう」
平賀も宇垣を見上げて応える。
「何があっても外相を助けよう」
「お願いする、わしとしてもな」
「俺は外相をまだ見誤っていたな」
東郷は今の宇垣を見てこのことを悟った。
「俺が思っていた以上に心の素晴らしい方だ」
「そうですね、この方が外相でいてくれてよかったです」
日本も東郷にこう言う。
「この方ならばやってくれます」
「そうだな、俺はいなくてもいいが外相は日本帝国に必要だ」
そうだというのだ。
「今回のことで確信した」
「いえ、長官も必要な方ですから」
日本は東郷にも言った。
「宜しくお願いします、これからも」
「そう言ってくれるんだな」
「勿論です、しかし本当に外相には頭が下がりました」
あらためてこう言ったのだった。
「素晴らしいです」
「本当にな」
「では東郷、これからのことだが」
宇垣は機械の身体で東郷に語る。
「シベリアに行くな」
「はい、艦隊のダメージもそれ程ではないので」
「では今から第八世代の艦艇に乗り換えてだな」
「はい少し手間がかかりますが」
それでもだというのだ。
「シベリアに攻め込めます」
「ではわしも行かせてもらう」
宇垣はサイボーグの身体で微笑んで言った。
「シベリアにな」
「宜しくお願いします、すぐに第八世代の艦艇に乗り換えます」
こうして枢軸軍は満州での戦いの後ですぐに第八世代の艦艇、待ちに待ったその艦艇達に乗り換えた、そのうえでだった。
満州からシベリアに攻め込みに入る、その中で。
パルプナが東郷にこう申し出た。
「私も」
「そういえば君はさっきの戦いで」
「ええ」
東郷の言葉にこくりと頷く。
「宇垣さんを見て」
「有り難う、お陰で港とそこにいる多くの人達が守られた」
「宇垣さんみたいな人がいるのなら」
ぽつぽつとした調子で話してくる。
「私も戦いたい」
「枢軸に参加してくれるのか」
「そうさせて」
「わかった、それではだ」
こうしてだった、パルプナもまた枢軸軍に加わった、立場は日本軍の提督としてだ。枢軸軍にまた一人新たな人材が加わった。
枢軸軍はあらためてシベリアに向かおうとする、ランスはその中でシィルにこんなことを言った。
「なあ、いいか?」
「どうしたんですか?」
「いや、この世界もな」
今船に乗り込もうとする中で言う。
「色々な奴がいるな」
「はい、そうですね」
「犬の頭の神様とかな」
柴神のことも話す。
「いるな」
「そうですね、ただ」
「ただ?」
「私達はこれからソビエトに攻め込みますけれど」
「あの国がどうかしたのか?」
「ソビエトの国家元首であるカテーリン書記長です」
シィルが話すのは彼女についてだった。
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