ヘタリア大帝国
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TURN98 サイボーグ外相その七
「ですがそのお姿が」
「平賀長官が即座に治療されましたが」
「あの、肉体はかなりの損傷があったとのことで」
「それで」
「クローン技術を使ったのか?」
東郷は最初こう考えた。
「国際条約的に規制がかなり厳しい筈だが」
「いや、クローン技術は使っていない」
その平賀が出て来て話す、久重の口から。
「それはだ」
「ああ、そうなのか」
「別の技術を使った」
「といいますと」
東郷の横にいる日本が問い返す。
「何を使われたですか?」
「サイボーグだ」
それだというのだ。
「サイボーグ技術を使った、クローンはとかく規制が厳しいからな」
「サイボーグだったのですか」
「肉体の復元は可能だが時間がかかる」
その損傷があまりに激しい為にだ。
「その間の応急処置だ」
「それでどんな感じだ?」
「脳以外は全て機械だ」
こう東郷達に話す。
「そうなっている」
「今外相にお会い出来ますか?」
日本は平賀に尋ねた。
「サイボーグ手術のすぐ後ですが」
「こっちに来てもらっている」
既にだというのだ。
「では呼ぼう」
「お願いします」
その宇垣が来た、見れば。
外見は宇垣のままだがそれでもだった。
右手は大きく左手はドリルだ、しかもメタリックな感じが全体にある。
その機械の身体で出て来てこう言うのだ。
「暫くはこのままだ」
「外相、ご無事で何よりですが」
「おお祖国殿、この様にわしは大丈夫です」
宇垣は日本に笑顔で話した。
「すぐに戦線復帰しますので」
「そのことはいいのですが」
「ああ、この身体ですな」
「確かにご無事で何よりですし回復するとのことですが」
「何、何でもありません」
宇垣は実際に何でもないといった顔で返す。
「わしはわしです」
「外相は、ですか」
「はい、ですからこのまま戦い」
そしてだというのだ。
「外相としても祖国殿に尽くします」
「いや、何といいますか」
東郷も流石に今は言葉がない、慎重に言っていく。
「外相、貴方は」
「東郷、何をそんなに驚いている」
「いえ、サイボーグになられてもですから」
「だからわしはわしだ」
このことに変わりがないからというのだ。
「それ以外の何だ」
「だからですか」
「そうだ、むしろこの身体に感謝している」
機械の身体にだというのだ。
「平賀長官はわしに引き続き奉職の機械をくれたのだからな」
「そう言ってもらえて私も嬉しい」
平賀は今は特別だった、己の口で語る。
「サイボーグにすることを悩んだからな」
「それは何故ですかな」
「生身の身体ではない」
やはりこのことが大きかった。
「回復までには時間fがかかるからな」
「その間外相としては休職して」
「そうなっていた、しかし外相の気持ちはわかっていた」
「うむ、わしは常に国家の為に働きたい」
勤勉な宇垣らしい言葉であり考えだ。
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