勇者指令ダグオンA's
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第二十五話 凶器贈呈
夏休みのある戦いの図
「うおりゃああああ!!」
「はあ!!」
工場地帯の宇宙人の襲来に力と北斗がコンビネーションで戦っている。
力のブレイブマグナムと北斗の気功破が宇宙人にヒットしていくと・・・
突然
チュッドーン!!
北斗の気力が宇宙人ごと某廃工場を破壊してしまった。
「アホオオオオ!!」
力の絶叫が響き渡った。
第二十五話 凶器贈呈
ダグベース近くの公園
「・・・・・・・」
寝るところも無い為とりあえずベンチで寝転がっている北斗。工場を破壊してしまった為帰ったら袋叩きにされてしまうのだ。
北斗の気力は使いどころに困るものであり、森羅万象のように必殺技であれば威力は高まるだけなのだが、通常の威力は北斗のその時のテンションによって威力が変化してしまうのだ。その為羅刹一族は冷静な頭を持っていなければならないのだが既にこいつは八神組に染まってしまった為、怒りのテンションが異常に高くなる体質になったのだった。
「ち・・・」
面白くなさそうに不貞寝していると・・・
ヒューン
風と共に一枚の胡散臭い雑誌が飛んできた。
「なに?『任せて安心サエグサ通販・あなたにぴったりな武器作ります』だと・・・」
少し考えた北斗はその胡散臭い通販に電話してみた。
『はいは~い♪任せて安心サエグサ通販です~♪』
電話から女性の声が響くと北斗は要求を伝えた。
『ふむふむ・・・つまり。一定の破壊力を維持できる武器が欲しいとのことですね?』
「ああ・・・」
『なら!あなたにぴったりな武器がありますので!販売所にご案内~♪』
「あ?」
北斗がガン飛ばした瞬間落とし穴の如く空間転移させられてしまった。
何処かの親切丁寧サエグサファクトリーに転送された北斗。
「いらっしゃ~い♪」
某メガネをかけた人・ミツキ・サエグサさんによって椅子に座らされている北斗。
「誰だ?・・・てめえ?」
「まぁ~そこは置いておいて~・・・」
ミツキの存在をこの時点で知らない北斗は思いっきりガン飛ばしている。だがこういう人間を扱いなれているのかスルーを決め込むミツキ。
「で~お客様にぴったりな武器ですが~これなんていかがでしょ♪」
ミツキが取り出したのは弾丸だった。
「何だよ・・・ただの弾丸じゃねえか・・・」
「ただの弾丸じゃございやせん!これは元々魔力をこめて保存してそのままの状態で直接放つものです!まぁ~簡単に言えばカートリッジと違って魔力を持ち運んで撃つみたいなもの~これをちょいちょいと改造すれば北斗さんの気力を籠められるわ~で~撃つものなんだけど~」
ファクトリーのシャッターが開くとそこには銃火器の山山山・・・・
「好きなのを選んで~高性能ガトリング砲やバズーカライフルだってあるわよ~」
「・・・これでいい」
北斗が選んだのは少しゴツイリボルバー式のハンドガンだった。
「え?それで良いの?」
「あんまりデカイと邪魔だ・・・」
(うわ~一番危ない銃持ってっちゃった)
実はミツキの今作った銃の中では一番危ないものである。
「まぁ~とりあえず代金は出世払いにしておいてあげるけど・・・弾丸は別料金ね~」
「・・・これで良いか?」
そう言って羅刹時代の所持品の宇宙で採掘された金を出す北斗。
「う~ん良い金ね~毎度有り~♪」
そう言って銃を北斗に渡すミツキ。
これが後々力達登場人物全員を恐怖の淵へ追い込む最凶の凶器の贈呈であった。
翌日
「で?・・・何で俺がこんな事しなきゃいけねえんだ・・・・」
何故か飛行機に乗っている北斗。
しかも
「うわぁ・・・高いですね~」
「落ち着いて乗ってろ・・・・」
何故かキャロ付であった。
数時間前の出来事
「フーカ?」
「そ!北斗さん龍使いでしょ?だったら龍にまつわる面白い事があるかもしれないから行ってみれば?」
「・・・下らん」
「行ってきてくれたら銃代負けてあげるわよ♪」
という条件付であった。
だが北斗一人で行かせると超面倒くさいことになりそうなのでお目付け役としてキャロが同行したのだ。
というよりも交通費が親子ペアチケットの方が代金が安上がりだったのでキャロと親子という設定でフーカに向かわされたのである。
何故か滅茶苦茶不機嫌な北斗。
「ち・・・どうせガセネタでも探らせに行く腹だろうが・・・あの狸が・・・」
ミツキの考えが良く分かっていないが兎に角よからぬ事を考えているのであろう。
本能的に北斗はそう感じていた。
それに何故かこの間出合ったばかりのキャロなど連れて行かねばならぬのだ。
「・・・ガキの面倒押付けやがって」
正直今はキャロの事を鬱陶しいガキとしか思っていない北斗。
赤の他人であるキャロを面倒見ることが怒りの元であった。
そんなこんなで港町フーカに辿り着いた北斗とキャロ。
「のどかですね~」
「・・・ああ」
キャロの言葉をぶっきら棒に答える北斗。今まで他人との接触を拒絶してしまった為黄竜が苦手なのだ。
とりあえず町の観光案内を見ている北斗。
どうやら漁業がメインのようだ。
「はぁ・・・とりあえずミツキの行った施設に行ってみるか」
と移動を開始しようとすると・・・
「北斗さん!あれ食べたいで「却下」
何故かキャロが北斗に土産物屋の饅頭を強請ると言い終わる前に拒否する北斗。
「ええ!何でですか!?」
「・・・最近のガキは甘やかすと図に乗る」
「はう!」
ぶうたれるキャロに・・・
ズドン!!
「はう!」
「・・・さっさと行くぞ」
「は!はい!」
ミツキから買った?気功銃を発砲した北斗。
栄えある第一号発砲を受けたキャロとこの時点で金髪の坊主化し始めた北斗だった。
正直イラついている北斗。
それもそのはずこの地点には興味のない物があるからだ。
リゾート施設オリヒメに到着しそこからバスで乗り継ぎある場所に着いた北斗達。
そこは・・・
「・・・白凰の石碑」
港の目立つ場所にある石碑を訪れている北斗とキャロ。
「北斗さん・・・これって?」
「白凰の龍の眠る場所だと・・・」
「え?」
とりあえずキャロに説明し始める北斗。
北斗は以前羅刹一族の者から聞いた話を始めた。
白凰の龍とはこの影の守護者世界の時限の狭間にある『龍の墓場』を守護する龍であり滅多な事では地上に降りてこない。
その力とは強大で魔力とは違う力を操るという。
そしてそれを得られれば最強に近づくことが出来る。
と北斗が聞いたのはその部分だけあり本人のいい加減な解釈もある為信憑性は薄い。
過去に幾多の羅刹一族の人間が白凰の龍の力を得るべくこの地を訪れたという。
だが結局はその龍を見つけることは出来なかった。
「何で羅刹一族はそんな龍探しに着たんですか?」
「さぁな・・・大方白凰の龍と契約して守護獣にでもするつもりだったんだろ・・・」
「北斗さんは狙わなかったんですか?」
「知らん・・・俺はそんなガセネタに興味は無い・・・白凰の龍は餌に人の魂を食らう残忍な龍とか言われてる・・・噂が噂を呼んだだけかもしれん・・・」
「てことは」
「・・・せいぜい誰かが作った架空上の残忍な龍・・・そうとも取れる・・・ん?」
白凰の龍の曖昧な話を信じていなかった北斗。
強くなるにしてもそんな曖昧なものに頼るより伝説の鎧を探す方を取ったのだ。
だが何かの視線を感じ取り振り返った。
異空間
「ほぉ・・・我の気配を感じ取ったか・・・」
とある龍の視界をじっと見つめる北斗。
もしかしたら龍使いだからこそ龍の気配に敏感なのかそれとも本能か・・・
白凰の石碑
「北斗さんどうしたんですか?」
「いや・・・何となく」
何も無い何処かの空を見つめていた北斗。だが何故振り返ったのか本人にも分かっていない。
そして白凰の石碑の近くの船を見つめる北斗。
「どうしたんですか?」
「いや・・・着の身着のままも悪くないと思ってな・・・」
漁師の仕事を見物する北斗。あんな風に気ままに過すのも悪くないそう考えたその時だった。
「ほぉ・・・力の事しか頭に無い羅刹一族の者がそんな考えになるとはな~」
「ん?」
北斗が振り返った瞬間小さな子供が立っていた。しかも凄い上から目線である。
「誰だ?てめえ・・・」
「ほぉ・・・いい度胸だのお主」
子供に向かって思いっきりガン飛ばす北斗とそれに応じる少女。
「うわああ!二人ともストップストップ!」
キャロが間に入ることで一触即発は免れた。
「テメエなにもんだ・・・」
「まぁ・・・良いではないか羅刹の者よ・・・白凰の龍・・・主は・・・そいつの力が欲しくて着たのか?」
「・・・下らん・・・俺はガセネタには興味ない・・・ここに来たのは知ってる顔に無理矢理来させられただけだ・・・」
「ほぉ・・・主の中にも龍は居るようだな・・・良く奴がお主如きに者に従ったな・・・」
「・・・大きなお世話だ」
少女から上から目線で黄竜のことを言われ北斗がカチンとした。このままだと本少女の事を撃ちかねないのでキャロが少女から北斗を連行した。
「いや!その!私たちこれから宿に行くので!それじゃああああ!!」
北斗の事を連行するキャロ。
それを見送った少女・カグラは・・・
「ふ・・・羅刹の者にしては面白い奴だったな」
そう呟くと異空間に消えていった。
「もう!北斗さん子供相手に大人気ない・・・後に引かないでくださいよ・・・」
「ふん・・・ムカつくことは忘れる主義だ」
「あぁそうですか・・・それじゃいきましょう♪『パパ』」
「ゾクゾク!!」
この瞬間思いっきり北斗の身体に蕁麻疹が走る。
完全に硬直している為キャロに首根っこ引っ張られながら民宿タケダに連行された北斗だった。
余談だがこの後北斗は本当にカグラの事を忘却の彼方にやってしまったためカグラに関する記憶は一切無かったのだった。
黄竜が眠る空間
『・・・・・・・・』
北斗に呼び出されていないのでいつもどおり黄竜が眠っているその時何か強大な力を感じ取り目を覚ました。
すると
『・・・・・・・・・・・・・・・・』
『・・・・・・・・・・・・・・・・』
黄竜の目の前に龍の姿が・・・
『主が・・・黄竜か?』
『?』
自分の事を知っているような龍に対し黄竜はとりあえず警戒を解くのだった。
『お主・・・何故あやつについていった』
別に関係の無いと言った表情で目の前の龍を見つめる黄竜。
すると目の前の龍は少し面白そうな表情で去って行った。
黄竜はその龍が白凰の龍と確信を持つのだった。
後書き
待て待て待て!なんで俺狙われてるの!?シグナムさんどうしたの?なに!?これ以上はやてに迷惑かけるな! 誰だその砲台と死神!?まずいまずいまずい!!
次回!勇者指令ダグオンA’s 力抹殺大作戦
はやてにバレたら絶対邪神モードになる!!
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