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学園黙示録のシリアスブレイカー

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紫藤先生嫌いですwww











「助かりました……リーダーは毒島さんでよろしいですか?」

学園から脱出すると、紫藤先生はこう言いだした。
え?教師の俺がいるのに何で学生をリーダーだと仮想しているの?

こいつの中での俺の評価ってどんだけなんだよwww

「リーダーなどはいない。強いて言うなら、長谷川先生ではないだろうか?」

木刀に着いた血を拭いながら、毒島が言う。
本当、こいつの中での俺の評価も見てみたいわwww

……いや、やっぱりいいや。だからキラキラした目で俺を見るなよ毒島。お前そんなキャラじゃないだろう?

「それはいけませんねぇ……長谷川先生がリーダーでは……」

こいつwwwぶち殺してやろうかwww
これでも二十代後半の立派な大人だよwww

「その……気にしないでいいわよ。あたしは先生のこと信頼しているから……」

紫藤先生……いや、もう紫藤でいいや。紫藤が来てからやけに俺の近くに寄っていた宮本がそう言ってくれる。
嬉しいこと言ってくれるじゃないの……コオロギ娘。

でも紫藤を見つめるその冷たい目……すっごく怖いですwww
なんか変な趣味に目覚めてしまいそう……(ポッ)。

「うわぁっ!ま、街がっ!」

紫藤と一緒に行動していた生徒が驚きの声を上げる。
バスの中にいる人が外を見ると、街からは所々黒煙が上がっていた。

くそぅwww俺も見てみたいけど運転に必死だから中々見れないwww
山道を下るとか、素人にさせることじゃねえよwww

「おいおい!このまま本当に進むのかよ!?危ねぇだろ!」

しばらくすると、紫藤と一緒に逃げてきた不良っぽい生徒が文句を言いだす。
それに追従して、同じく紫藤と逃げてきた陰気そうな生徒も籠城を提案してくる。

どうやら彼らは、小室たちが行おうとしている親の救出に反対のようだ。
わざわざ危険な街に出るのは嫌だということだ。

……いいぞ、もっと言えwww

「ちょっと!あまりうるさくしないで!長谷川先生の集中が途切れたらどうするの!?」

いや、鞠川先生wwwあなたではなくてですねwww
しかし普段ぽわぁ……としている鞠川先生に怒鳴られるのは思いのほかショックだったらしく、不良生徒は声を詰まらせる。

まあ別に騒いでくれてもいいんだけどね。
ただ俺たちの死因がゾンビによるものではなくて、事故死になるだけだしwww

「ふむ……君はどうしたいんだ?文句を言う前に言いたまえ」
「こ、こいつが気に入らねぇんだよ!」

毒島にそう言われて、不良生徒が苦し紛れに指さした方向は……え?俺っすかwww
俺はバックミラーで確認して、思わず驚いてしまう。

「何でだよwww理由を十文字以内で簡潔に述べなさいwww」
「そのふざけた態度だよ!前から気に入らなかったんだ!」

人格を否定された件についてwww
人権団体の皆さんwww今こそ声を張るときですよwww

……というか毒島。お前何で木刀を振りかざしているの?平野、止めて!

「はぁっ!」
「うげぇっ!!」

平野が俺のアイコンタクトを受けて必死に毒島を止めていると、まさかの人物が不良生徒をモップの柄で突いた。
腹を思い切り突かれた生徒は、口から吐しゃ物を撒き散らしながら地面でのた打ち回っている。

「……最低」

不良生徒を伸したのは、宮本だった。
恐ろしく冷たい目で、地面に倒れる生徒を見下している。

い、いつものコオロギじゃない……怖い……。

「いやはや、素晴らしいですね、宮本さん」

拍手しながらそう言ったのは、紫藤だった。
おいおいwww地面に倒れている不良生徒を跨ぐなよ、行儀悪いなwww

「しかしこのようなことを二度と起こさないようにしなければなりません。そのために何が必要か?それがリーダーです!」

紫藤の場合は自分がリーダーになりたいっていうのが丸わかりだが、意外とこいつの言っていることは一理あったりする。
確かに集団をつくる人間には絶対に率いるリーダーが必要だ。

しかしそのリーダーが器に足るものでないと、その集団は消滅してしまうのだが……。
紫藤はリーダーになっても自分のことしか考えなさそうだからダメだなwww

「ふ~ん……で、結局リーダー候補者は一人だけってこと?」
「おや、私以外に適任がいますか?」
「くっ……!」

へい、高城ちゃんwww俺俺www俺がいるよ~www
まあリーダーなんて面倒なの、頼まれてもやらないけどwww

「私なら!問題が起きるのを未然に防ぐことができます!いかがですか、皆さん!」

紫藤のこの言葉に感銘を受けたのか、小室たちと行動していた者以外が立ち上がって拍手をした。
……そんなに大した発言じゃないと思うんですけどwww

とにかく、一部を除く生徒たちは紫藤をリーダーと認めたのだった。
俺嫌だなぁwwwあれだけ俺を批判してくる奴がリーダーの集団として行動するなんてwww

「―――――という訳で、リーダーは私ということになりました」

ドヤ顔で言ってくる紫藤。うぜぇwwwもう出て行ってやろうかwww
そしてどうやらそう思っていたのは俺だけではなかったらしく、宮本が槍もどきを持ってバスから飛び出した。

「麗!どこに行くんだ!?」
「……私はそんな男と一緒にいるのは嫌よ!絶対にね!」

小室の言葉に、怒った表情でそう怒鳴る宮本。
おいおいコオロギ娘www久しぶりに意見があったじゃねぇかwww

「ふぅむ……集団行動ができないというのなら、仕方ありませんねぇ……」

演技がかった仕草で、いかにも残念といった風に言う紫藤。
まあ確かに一人で行動するならほっとけば良いしなwww

だから…………。

「あ、そんじゃ俺もおりますwww宮本さんが心配ですんでwww」
「はぁっ!?」

俺はそう言うと、すぐにバスから飛び出した。
後ろから高城の唖然とした声が聞こえたが、とりあえず無視しますwww

「よっすwww」
「え……何で……?」

俺が降りたことに驚いているのか、ポカンとした様子の宮本。
うっはwwwバカ面ワロタwww

「いや、流石にこんな無法地帯にお前ひとりで行かせるわけには行かないだろ」

嘘ですwww紫藤と一緒にいるのが嫌なだけですwww
……何顔真っ赤にしてんだ?宮本。

「……ありがと」
「えwwwなんだってwww」
「何でもないわよっ」

軽くおなかをポンッと突かれる。
おいwwwそれさっき不良生徒を嘔吐させたやつじゃねえかwwwマジ汚ぇwww

「……ん?」

ドガッと激しい物音がした方向を見る。
そこには俺たちがさっきまで乗っていたバスとはまた違ったバスが、車にぶつかってこちらに吹っ飛んでくる様子だった。

……ワロエナイ。

「あっぶねぇぇぇっ!!」
「きゃぁぁっ!?」

宮本をとっさに抱えて、吹っ飛んでくるバスから避ける。
俺が逃げ込んだのは小さなトンネルで、バスは横幅が狭くて入ってこれなかったみたいだ。

怖ぇ……本当、危機一髪じゃねえか……。
横転したバスからは火の手が上がっており、辺りを明るく照らしている。

「あ、ありがと……」
「ん?お、おうwww」

いつも元気なこいつに似合わない、しおれた様子でお礼を言ってくる。
正直無意識で助けたので、あまりお礼を言われることではないんだけど……。

まあもらってて損はないからもらっときますけどねwww

「先生!無事か!?」

バスを隔てた先で、毒島が安全の確認をしてくる。

「あぁ……先生に何かあったと思うと……今すぐにでも紫藤を殺してやりたい……」

……ここからじゃあまり聞こえないんだけど、とんでもないことを言っているような気がする。
っていうかいつから毒島はこんな風になったんだっけ?

教育って本当に大事だなとしみじみ思いましたまるwww

「おぉ!だいじょう―――ぶぇぇぇっ!?」

毒島に無事なことを伝えようとすると、横転しているバスから燃えた身体を引きずりながら奴らが姿を現した。
ちょっwwwこいつら火にも耐性あるのかよwww物理的攻撃以外では無敵なのwww?

……そう言えば、車とかって炎上したら爆発するんだっけ?ガソリンか何かに引火して。

「……逃げるぞ、宮本!」
「えっ!?」

宮本の手を引いて走り出す。
それから数秒後、バスが爆発したのだった。



 
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