新機動戦記ガンダムW -星間戦争記-
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永遠と一瞬 ~最後の勝利者編~
前書き
はじまりまぁす
(前書きがだんだんダルくなってるっていうw)
「まだ終わってねぇぜ!!」
緑色の機体、オル・プロキオンが静寂した宇宙の中、動きだした。
重装備型マゼラス8機と、量産型スターダスト4機を引き連れて、赤いガンダムに攻撃をしかけた。
そのガンダムは、全身が赤く、背中には2対の生物的翼がある。シルエットはどこか神秘的で、力強い。
「赤いウイングゼロ!!新しいガンダムゥ!!!」
ウイングガンダムフェニックス。試作01号機ウイングゼロとの同一のフォルムのMSで、強力な射撃武装を持ったウイングゼロに対し、ウイングフェニックスは2本のビームソードと両手の大きなヒートクローと、強力な格闘武装を持った、白兵戦に特化した機体であった。
ウイングフェニックスに16本のビームの束が降り注いだ。それを鮮やかに、美しく回避し、一気に飛翔すると、合計13機のMSに突っ込んでいった。
ウイングフェニックスのコックピットにいたのは、金髪の女パイロット、エルヴだった。
「あの緑色が、例のガンダムキラーの1機ね」
余裕のある声でつぶやき、集中射撃の中を軽々突破していく。
「エルヴ、こちらフアラ、援護する」
ウイングΩのバスターライフルがマゼラスのビームをかき消していく。
標準をプロキオンに合わせ、バスターライフルを放つが、プロキオンの機動力がそれを上回る。
「牽制にもなってねェぜ!!」
弾幕を盾に突貫してくるプロキオンを正面に、ウイングフェニックスは両肩からビームソードを引き抜き、翼を広げて身構える。
「エルヴ・マカロス、ウイングガンダムフェニックス、目標を消滅させる!!」
「フォーメーション・エクリプス!!」
デイノの声と同時に、13機のMSがフォーメーションをとった。プロキオンを中心に、それを囲むようにしてツーマンセルで展開する六芒星のフォーメーション。それは、かつて『静かなる大海戦』にて、アルテミス・セディッチがトレーズ・クシュリナーダと対する際の防御フォーメーションであるが、デイノはそれを応用し、機動力を生かしたローテーション攻撃を主とするフォーメーションに転用した。
「機動力を生かした攻撃フォーメーションか」
「でも、どこかに穴があるはずよ」
2機のガンダムは、次々と降りかかるビームサーベルを避け続け、攻撃のタイミングを図る。
「今だ!フォーメーション・スターライズ!!」
ウイングフェニックスとウイングΩが近づいたのを見計らって、コールした。
六芒星が解散し、今度はガンダム2機を中心とする、球型のフォーメーションを組んだ。全機が別々の方向に動き続け、間隔を徐々に狭めていく。その光景は、スズメバチと戦うミツバチの大群のようだった。
「敵を拘束してから押しつぶすフォーメーションね」
「動きは読みにくいが、間隔にムラが出やすい」
「さっきのより確実だけど、このガンダムなら余裕で突破できるわ」
「あのシステムか」
「えぇもちろん」
エルヴは手元のレバーを手前に引いた。
「アクセルシステム起動!!」
アクセルシステム。それは、背部の翼からナノマシンを散布し、その粒子一つひとつが加速し、間接的に機動力を向上させるシステムである。
赤い翼から赤い粒子が散布された。
「……見えた!」
エルヴはグリップを強く握り、ウイングフェニックスを加速させた。
残像を残しながら、フォーメーションの壁に突進する。
「このフォーメーションは、外からの攻撃に弱いのよ」
ウイングフェニックスが脱出したのを確認し、6機が外向きに回転した途端、そのすべてのMSが爆発した。
「6機破壊、残り6機はあなたの仕事よ」
「了解した」
ウイングΩが、2丁のバスターライフルを左右につき出す。
「一掃する」
バスターライフルを放ち、そのまま回転し始めた。その行動は、まだBFにいた頃に見た、エピオンⅡとウイングMの姿に影響されたものだった。
マゼラスとスターダストが全滅し、後にはプロキオンとMSの破片のみが残った。
「さ、さすがはガンダムだ…面白くなってきたぜ!」
プロキオンは飛行形態に変形し、その場を去っていった。
「逃がすか!!」
「深追いはよくないわ、それに私たちの任務は地球防衛よ」
「あ、あぁ…では、これから防衛フォーメーションをとる」
「行っくぜェ!!」
デュアルの明るい声が響いた。が、位置情報が示す場所には、マゼラスしかいなかった。
突如、マゼラスの1機が爆発した。
「うわぁぁああぁ―」
「どうした!!」
「敵襲!しかし敵、確認できm―」
「お、おい!!」
その場のマゼラス小隊は、隊長機を残して、全滅した。
いくつもの爆風が重なり合い、放つ光の中に、1機のMSの影があった。手には大鎌、周囲にはビットが漂うその姿、デスサイズヘヴン。
「な、なんだあれは!?」
「模型だぜ…」
マゼラスの目前の空間が歪み、遠くにいるはずのデスサイズヘヴンが現れた。
ビームシザースが振り下ろされ、機体を寸断する。
「トロワ!援護頼む!」
「了解した」
デスサイズヘヴンの攪乱に乗じて、リラが前進してきた。
「リラからピースミリオンへ、シンフォニアを頼む」
「了解した、エネルギーシンフォニアを射出する」
トロワとトリントンが言葉を交わす。
ピースミリオンⅡから、1本の光線が発射され、リラの背部の受信機に吸い込まれた。
リラのコックピット内に電子音が響く。モニターに表示されたレーダー反応の光点を次々とロックオンしていく。
変化に気づいたマゼラスが集結してくる。
「ジェネシス・オブ・レクイエムの射線上に近づくな!!」
「了解ッ!!」
デスサイズヘヴンが後退し、そこに、サンドストーム、グラビトンアームズ、セイリュウ、ウイングΩが集結した。
「はぁああぁぁあッ!!!」
リラの頭部から、ピンク色の極太ビームが発射された。それは、集結したマゼラスを破壊しつくし、BF宇宙戦艦ミーティアまでの道を作った。
「行け!ウィンクラフト!!」
「護りは任せろ!!」
トロワとデュオから、ウインクラフト全員に通信が入った。
「全員、行くぞ!!」
フアラが声をかけ、5機のガンダムが道を直進していく。
ウィンクラフト5人の顔は、笑っていた。
「愚か…」
不気味な声。
「我が領域に入ってくるとは、愚かだぞウィンクラフト」
ヒイロ・ユイの声だ。
「何度でも蘇ってみせるさ、我が計画を完成させるまでな!」
ヒイロが乗る機体。それは、純白の戦士、トールギスゼロであった。
トールギスゼロの登場を待っていたかのように、戦域外でMSが起動した。
「さぁ、存分に戦おう…エピオンX」
後書き
予告
ブラックファングのMS大部隊にたった9機で立ち向かうガンダム
3度の蘇生で覚醒したヒイロ・ユイ
最強の機体と共に戦場を駆けるサユイラ・ウィンクラフト
黒牙の帝王と勝利の創造者の決戦は宇宙を奮わせる
舞い降りる少年
決戦の宇宙
繰り返される歴史
人類の未来は一体
最終回
LAST WAR‐ax
そこにあるのは…
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