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学園黙示録のシリアスブレイカー

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公務員さん頑張ってくださいwww

 
前書き

課題終わらないぇぇぇぇぇがぁぁぁぁぁっ!! 

 










…………家帰ってエロゲがしたいです、安西先生。
あの後ひとしきり宮本が俺に縋り付いて泣きじゃくった後、顔を真っ赤にさせた彼女は凄い勢いで俺から離れた。

不覚にもちょっと萌えてしまったじゃねえかwww
そもそも宮本ってかなりの美少女なんだよな。おっぱいもでかいしwww

ただ何となくビッチっぽいような気がしてならないwww
しかし本当に困ったな……何あの化け物。ゾンビなの?

…………はっ!もしかしてこの世界って『バイ○ハザード』!?
あかん!こんなん生き残れませんやん!

これは最初の簡単なイベントとか言っていた奴は誰だ!叩きのめしてやろうか!
くそったれ!これからどうやって生き残ろう!?

※主人公はバ○オの知識は、『ゾンビがいっぱいwww』ぐらいしかありません。

「…………あれ?」
「ど、どうしたのよ?」
「いや、何か電波らしきものが…………」
「ちょっと!あんたまでおかしくならないでよ!?もう手遅れっぽいけど…………」

ヘイ、ガールwww聞こえてるぞwww
大体手遅れってなんだwwwニートしてないだけ偉いだろwww

「…………孝、携帯貸してくれる?お父さんに連絡してみる」

宮本は少し楽になった顔で、小室に手を差し出す。
う~ん……そういやこいつの父親って警察だったっけ?

うはっwwwこれで勝つるwww
まあでも警察の力でゾンビ(笑)を抑えきれるかどうかが問題だけどな。

しかしこういうことだったら力を貸そうではないかwww

「宮本、なら俺の貸してやるよ。後小室は携帯没収なwww」
「えぇっ!?」

当たり前だwww校則違反はどげんかせんといかんwww

「ん、じゃあ借りるわ―――――って、なんてもの待ち受けにしてんのよ!!」
「ちょっwww携帯は投げちゃ―――――ぐへぇっwww」

宮本は真っ赤になって、俺に携帯を投げつける。
当然携帯だから避けることもできず、顔面にクリーンヒットする。

っていうか別に変な画像じゃないじゃん。ただ巨乳の女の子がちょっとえっちぃポーズをとっているだけで。
ちなみに言っておくが、二次です。三次は糞だ。一部を除いて。

「もう!貸して、孝!」
「お、おう」

そんな目で見ても没収ですよ小室くんwww
宮本はなにやら本当はかけたらいけない場所にかけているらしい。

日本の警察にもそんなところがあったんですね。怖いです。

「―――――通じたっ!」

パァ……と顔を明るくして言う宮本。
そして俺の顔も輝く。まあいつも輝いているんですけどねwww

やったね、麗ちゃん!生き残れるよ!

「―――――お父さんっ!?」

何やら切羽詰って叫ぶ宮本。
…………あるぇ?雲行きが怪しいぞぉ?

―――――ドォンッ!

「ひょぇっwww」

携帯から、離れている俺にまで聞こえるほどの銃声があった。
日本の警察が発砲って……後で色々な団体の人たちがカムチャッカファイヤーするんじゃない?大丈夫?

でもそれほど緊迫した状況ってことだよな……詰んだなwww
それから宮本は携帯に話しかけ続けるが、圏外になったらしく通話が切断された。

おいおいwww警察があてにならねえじゃねえかwww

「先生……お父さん、私だって気づいてくれなかった…………」

目に涙を溜めて、悲しそうに言う宮本。
まあ高校生だし、こんなことでも傷つくもんなんだな。俺は違うけどねっwww

とりあえず何か言った方がいいよね?

「お前の父親は、緊迫した状況下にあってもお前を心配していたんだ。お父さんを信じてやれ」

そう言うと、また宮本が俺に抱き着いてきた。
うほっwwwいいおっぱいですねwww

さて、警察があてにならないんだったら次は自衛隊だな。
『自衛隊はいらないニダ!』って声高く言っていた人たちは助けなんて求めないよなwww?














藤美学園高等学校一の秀才である高城 沙耶は、すでに警察があてにならないことを推測していた。
死んだ人間が徘徊して、生きた人間を貪るという異常事態に普通の人間なら助けを求めて警察に通報しているだろう。

そして彼女は、自衛隊もあてにできないことを理解していた。
日本という国に住まう人間は、日本人に在日外国人を含めておよそ一億三千万人いるとされている。

そして自衛隊員は、その1%にも満たない約24万人。
当然自衛隊内でもこの現象は起きているだろうし、陸上で活動をする陸上自衛隊員は15万人ほどしか存在しない。

よって国民全てを守ることなど到底不可能であり、守ってもらえる保証もないのである。
そもそも国軍を持たない先進国とかマジおかし(ry

つまり沙耶はそのようなことから、今回生き残るには自分の力でどうにかするしかないことを理解しているのだ。
現在屋上で女子生徒に抱き着かれてヘラヘラしている男とは違う。

「逃げるわよ、デブオタ!」
「は、はいっ!」

隠れていた場所に歩く屍が近寄ってきたので、走り出す沙耶と眼鏡をつけた太った少年、平野 コータ。
ここまで冷静に物事を観察できて分析している沙耶だが、心中は穏やかではなかった。

「(あいつ……大丈夫かしら…………)」

沙耶の頭に浮かぶのは、嫌っているはずの社会科教師。
まだ小さかった自分を泣かせ、ニヤニヤ笑っているような屑男。

なのに頭に浮かぶのは彼の心配ばかりで、彼女は顔を赤らめて首を振る。

「(あいつは関係ないっ!とにかく逃げなきゃっ!)」

心に宿る秘めた想いを押し込みながら、彼女は走り続けた。
…………ついでにコータも。













所変わって、ここは保健室。
歩く死体に噛まれた生徒が、一人寝かされていたのだが…………。

「お、岡田…………?」

彼もまた、歩く死体の仲間入りを果たしていた。
この学園の男子生徒である石井は、目の前の現象に目を見開く。

だが彼は逃げるわけにはいかなかった。
何故なら彼はここの保険医を守りたかったからだ。

「う~ん……困ったわぁ…………」

そしてその保険医だが、近くで男子生徒が同級生を撲殺しているというとんでもな現場にいるというのに、ほんわかとした雰囲気を保ったまま動き回っていた。
彼女、鞠川 静香はその豊満すぎる乳房を揺らしながら、薬品の詰まった棚をあさっていた。

ここを脱出する前に、できるだけのものは持って行こうというのだ。
しかし動くたびに、大きな胸や肉付きの良い尻を揺らすのはどうかと思う。

「噛まれたところを治療してもすぐに死んじゃうし……これじゃあ手の施しようがないじゃない」

困った顔をする静香だが、このような状況でのんびりしている場合ではないと思う。

「先生!早く逃げましょう!」

男子生徒を撲殺した石井が、静香に慌てた様子で言う。
しかし彼女は制止し、薬品をまだ持ちだそうとする。

このせいで、彼は死ぬこととなるのだった。

「うぁぁっ!?」

歩く死体が窓を突き破って侵入し、石井の首筋に噛みついた。
もうこれで彼が助かることはなくなった。

「先生!早く逃げてぇっ!!」

自分が死に直面しても、それでもなお静香のことを心配する石井。
噛まれた場所から血しぶきが噴き、激痛が彼を襲う。

「え、え~と……誰だっけ?」
「……え?」

しかしそうまでして守った女性に名前すら覚えてもらえてなかったでござる。
思わず呆然と静香を見るが、化け物が彼を押し倒したことで思考が途切れる。

噛みやすくなったのか、ぐちゅりぐちゅりと肉を食む気味の悪い音が保健室内に響く。
そして静香にも、その魔の手が迫っていた。

「ちょ、ちょっと……」

そう言って迫ってくる化け物から離れようとするが、もう後ろは壁になっているので逃げられない。
そしてとうとう噛みつかれるとなった、その時である。

その化け物は後ろから頭をかち割られて地面に倒れ伏した。
他にも迫っていた化け物を次々と殺していく彼女は、どうみても素人ではなかった。

美しい紫の髪をたなびかせて木刀を振るったのは、あの変態教師の通い妻と化している毒島 冴子であった。
そして彼女が近づいて行ったのは、すでに息絶え絶えとなった石井の元だった。

「よく鞠川校医を守った。もし親に化け物となった姿を見せたくないのなら、私が介錯を務める」

その提案に、石井は笑顔で頷いた。
冴子はスッと木刀を掲げ、石井の脳天に狙いを定める。

石井がぼやける目で最後に見たのは、歪に嗤う冴子の姿だった。


 
 

 
後書き

終戦記念日ですね。
もうあれから68年かぁ……。
まあ私そんな長生きしてないんですけどねwww 
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