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学園黙示録のシリアスブレイカー

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煙草は必需品だよねwww

 
前書き

主人公は煙草すっているけど、作者は吸えませんww 

 










さて、誰もいなくなった教室で、状況を整理してみよう。
ボッチとか気にしない。もう大人だから大丈夫。

ちなみにだが、俺はこの騒ぎは間もなく終わりになると思っている。
あまり詳しかったわけではないが、こういう『作品』は普通の日常を送っていた主人公を、非日常の世界へと誘う最初のイベントみたいなものが多いはずだ。

これも例に漏れないだろう。
どうせ精神を侵食するへんてこな悪い奴を倒しているヒロインかなにかと会って、『このヒロインを助けたいっ!』とか主人公が考えて巻き込まれていくパターンだろう。

うはっwww俺の推理完璧すぎwww
それに初っ端から強い敵は現れないだろうし、この騒ぎもいずれ終結するだろう。

もしどうしようもない敵とか現れたら、それなんてクソゲwww

「…………煙草が足りない」

ここまで考察した俺は、煙草が切れてしまったことを思い出した。
買い足したいのだが、当然学内に煙草が売っているはずもなく、外に出たとしても遠い場所にしかないので今からでは行けない。

「そういえば…………」

結構前に、授業をサボって屋上で寝ていた時に置きっぱなしにしたような…………。
ちなみにその後、眼鏡巨乳熟女教師に怒られますたwwwおっぱいがプルプルしていて眼福でしたwww

「よし、屋上に行くか」

そう言って俺は教室を出た。
まさかこの世界が、最初からゲームオーバー直前の世界だったと知る由もなく…………。













「煙草拾ったらそのままサボタージュしよっとwww」

俺はこれからのことを考えながら、屋上を目指していた。
枕持ってきておけばよかったなwww

「…………ん?」

くだらないことを考えながら歩いていると、自分より前を歩く人がいた。
何故かフラフラと危なっかしく歩いていて、ゆっくりと歩いている。

もしかしてこいつが、メインキャラなのか?それとも敵キャラか?
まあこういうものは、『触らぬ神に祟りなし』方針でいこうwww

そう考えてこの場から離脱しようとする俺だったが、それよりも早く人物が俺の方に振り返った。

「なん……だと…………!?」

その姿は異様だった。
肌の色が青白くなっており、目は白目を剥いていてそこから血が流れ出ている。

口はだらしなく開かれていて、顔の肉が一部分欠損していた。
…………。

「ギョエェェェェッ!!」

な、なんじゃらほい!?この化け物!?
え!?これが敵なの!?マジ勘弁してくださいよぉ!!

その化け物は俺の方をギョロリと見て、ゆっくりと俺に向かって歩き出した。

「ちょwwwおまwww」

流石にシャレにならないので、逃げだそうとする。
しかしそれは不可能だった。

「ひょえぇぇぇぇっ!!」

後ろに逃げ出そうとしたが、そこにはもう一体の化け物がいた。
しかしその化け物はよく見ると、この学園の女子制服を着ていた。

それに所々破けていて、青白い素肌が見える。
…………これだけは感謝するwww

「うほっ!?力強っ!!」

その女子生徒化け物に、地面に叩き付けられてしまう。
その力は尋常ではなく、それなりに力には自信があったのだがあっけなく負けましたっ☆

「ちょっ……らめぇぇぇぇっ!!」

俺は絶叫しながら、噛みついて来ようとする化け物から避ける。
しかし押さえつけられているために逃げることができず、首だけブンブン動かしまくっている。

「…………おぅふっ」

力なく俺に圧し掛かっているため、それなりに大きい胸が押し付けらる。
…………これも感謝するwww

だけどじゃれ合いもこの程度にしとかないと、もう一体の化け物がどんどん俺に近づいてきている。

「というわけで死んでちょwww」

俺は白衣の中から出したダガーで、圧し掛かってきている女子生徒の化け物の頭を突き刺した。
赤い鮮血を撒き散らしながら、化け物は力なく倒れこんだ。

「あよっとwww」

さらに近づいてきていた化け物の膝を蹴って体制を崩してやり、倒れこんだところを喉に向かってダガーを突き出した。
ザシュッと肉を刺す音が響いて、それから沈黙が訪れる。

「…………怖ぇwww」

何なんだ、この化け物どもwwwもう二度と会いたくないんですけどwww
え?もしかして俺の推理ミスってた?マジで?

俺は周りに化け物がいないことを確認して、そっと窓の外を眺めてみる。
すると―――――

「…………うぇ~いwww」

校庭を跋扈する化け物ども。
あ、今誰か喰われた。

その数は多く、目視できるだけでも20体はいる。
ちょwwwこれなんてクソゲwww

「…………屋上に行くか」

いずれここからも脱出するべきだが、あんなの見たらテンション下がるわwwwふざけんなwww
とりあえず校庭から一番遠い屋上へ行き、もし大丈夫ならそこで救助を待とう。

そう考えて俺は、また屋上目指して動き出したのだった。
今度は手に武器を持って。













「と思って屋上に来たんだけど…………」

化け物がいっぱいいましたwww
何なの、この化け物の数www校庭の方が少ないんじゃねぇのwww?

でもなぁ……一番救助される可能性があるのって屋上だしなぁ…………。

「長谷川 雪人、往きまぁすwww」

両手に金砕棒を持って、化け物たちに特攻する。
とりあえず頭を粉砕しながら突き進む。

チラリと後ろを振り返れば、化け物の脳みそなどが散乱している。
グロすぎワロタwww

「ヒャッハァァァ!!汚物は消毒だァァァ!!」

そんなことして蹂躙していっていると、階段がありさらに上に登れるようになっていた。
よし、あそこに上って救助を待つか。

そこにも化け物がいた―――というかむしろ多くいた―――が、それを撲殺しながら上に登っていく。
階段を上っていくと、木の机でできた簡単なバリケードがあった。

もしかして誰かがすでに立てこもっているのだろうか?
…………まあ誰であろうが関係ないんだけどねwww

「ホップステップジャンピングゥゥゥゥwww」

トントントンと階段を駆け上がり、机を飛び越えようとジャンプする。
しかし―――――

「うげぇwww」

当然飛び越えれるはずもなく、ちょうど腹に机が当たる。
めっちゃ痛いんですけどwwwこのバリケード作ったやつは絶対に許さんwww

腹の痛みと完全な逆恨みを抑えながら、手でよじ登って乗り越える。

「せ、先生!?」
「あん?」

屋上にいたのは、俺もよく知っている2人の生徒だった。
不良(笑)の小室 孝と、コオロギ巨乳娘こと宮本 麗であった。

だが何だか様子がおかしく、宮本は地面にうなだれているし、小室も疲れ切った様子をしている。

「…………なるほどな」

そこで俺は、この屋上にいるもう1人を見つける。
そいつは地面に力なく横たわっており、顔には血だらけのタオルがかけられている。

すでに事切れていることは明白だ。
この2人と仲が良かった奴っていったら……井豪か。

不謹慎極まりないが、正直それはどうでもいい。
問題はこの騒動がいつ終わるのかだ。本当にいつ終わるの?マジ怖いんですけど。

「あ…………」

思わず声を漏らしてしまう。
俺が屋上に置きっぱなしにしていた煙草が、俯いている宮本の下にあるのだ。

ちょwwwどうしてそうなるんだよwww
でも煙草は吸いたいしなぁ……退いてもらうかwww

俺は宮本に近づいて行って、肩に手をポンと置いて言う。

「…………よく生き残っていてくれたな」
「―――ッ!!」

宮本は顔をガバッと上げ、俺の顔を見る。
宮本の目からは涙が溢れ出しており、焦燥しきった顔をしていた。

「うわぁぁぁぁん!!」
「ぼげぇっwww」

ギュッていうより、ズドン!といった感じの勢いで抱き着かれる。
奥さん、そこ鳩尾ですねんwww

まあどさくさに紛れて煙草も回収できたし、これで目標は達成だな。
俺は宮本の頭を撫でながら、そう思った。













小室 孝は目の前で麗を慰めている教師をぼおっと見る。
長谷川雪人。

この学校の社会の教師で、教師たちがあまり触れたがらない部分にも突っ込んでいく人。
容姿が端正に整っており、女子生徒たちからの人気は高かった。

ただ教室で煙草を吸うのは勘弁してほしい。
普段はふざけきっており、どうしてこんな男が教師になれたのか疑問に思うことも多い。

だが嫌いかと聞かれれば、即座に否定できる。
不良もどきの孝は教師や他の生徒からも色眼鏡で見られて、あまり積極的に関わろうとしない。

だが雪人だけは違い、むしろおちょくりまくってくる。
正直鬱陶しいこと極まりないが、親身に接してくれたりもするので良い教師だと思う。

今もそうで、泣きわめく麗をただ優しく抱き留め、感情の吐け口になっている。

「(この人がいれば僕たちは…………)」

もしかしたら生き残れるかもしれない。
―――――この壊れた世界から。


 
 

 
後書き

更新遅くてすみません<(_ _)> 
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