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少年は魔人になるようです

作者:Hate・R
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第38話 少年とフラグが立っていくようです


Side ネギ

「「「「「3年!A組!担任!ネギせんせーーー!&副担任!愁磨せんせーーーー!!」」」」」

「改めまして3-Aの皆さん、よろしくお願いします!」

「で、愁磨先生はどこ行ったのー?」

「なんだか、学園長先生と話って言ってましたー。」


もしかして、僕が担任になった事を抗議しに行ったとか!?

確かに僕も疑問だけど・・・・。なんで愁磨さんじゃなくて僕が担任になったんだろう?


「とりあえず、授業を始めますよーー!ええっと、今日は―――」


………
……



「ぅえ!?あ、悪魔、ですか?」

「そーそー!今麻帆良中で噂になってるんだよ!」

「なんでも、願い事3つ叶えて魂を持ってったり、おなかが減ったら人を食べちゃうらしーよ!」


悪魔とか魔族がいるのはもちろん知ってるけど、
                燃える家            石になった人達
麻帆良は結界があるから、そういうのは入って来れないって聞いたけどなぁ?
         目の前の異形                    灰色の人達
もし入って来れても、ごく弱い魔族だって聞いたし・・・・。
        倒れるお姉ちゃん            目の前で石になるスタンさん
でも、そういうのを倒す人達が居るから心配ないって学園長先生言ってたしな~。
         拳       翼        雷         怖い・・・


「そ、そんなの居る訳ないじゃないですかー、いやだなー。」

「えー!居るかも知んないじゃん!!あ、ネギ君はもし願い事叶えて貰うとしたらどうする?」

「僕ですか?僕、は………。」


僕の夢は、父さんと同じ『正義の魔法使い(マギステル・マギ)』になる事で・・・。
     父さん      悪魔        仇   仇     仇
だから、もしその悪魔が目の前に来たら・・・、
    仇    仇     正義    敵  敵  敵  敵  敵
僕は、父さんと同じ様に、みんなの為に、その悪魔を―――


「ネギ君?どうしたの、そんな怖い顔して?」

「えっ!?あ、いえ、何でもないです!お願い、ですかー。

アハハハ、もっと先生らしくしてもらいたいですねー。」


気が付くと、まき絵さんが僕の顔を覗き込んでた。

僕、怖い顔してたかなぁ?そんな事考えてないんだけど・・・・?


Side out



Side 愁磨


「で、こんなんで本当に満足したのか、連中は。」

「フォッフォッフォ。恐らく一時的に、じゃと思うがの。

愁磨殿が何もしないんじゃったら手を出して来んじゃろう。」

「貴方もつくづくバカね~。あの人達、何か気に入らない事があったら

私達に突っかかって来るに決まってるじゃない。」

「そんな事も学習出来んのか、小僧が。所詮は人間と言う事か……。」


正義万歳魔法使い共があまりにうるさかったので、

ネギを表面・書類上俺より上に就けた途端、静かになった。

愚かとしか言いようが無い。しっぺ返しの後始末をするのは俺達大人――

いや、基本俺だからいいのか。・・・・・殺してえ・・・・。


「まぁ、それは置いといて。

お前等、またいらん事をしてるようじゃないか?なんだ、悪魔って?」

「それがのう、本当におるから困っとるのじゃよ。下の者達もやる気でのう……。」

「どうせ貴方か上が嗾けたのでしょう?まぁ、私達には関係ない事でしょうけれど。」

「フォッフォ。そう言ってもおれんでの。

夜の警備を厳重にしたいのじゃが、手伝ってはくれんかのう?」

「却下だ。これ以上仕事が増えちゃたまらんし、謎の悪魔退治に使おうって腹積りだろ?」


麻帆良には悪魔だの魔族だの、妖怪、侵入者、etc...が良く来るし、

今の警備の仕事で手一杯だ。(担当範囲が麻帆良全域だからな。)

それに、(いつもの事だが)最初から利用しようと言うスタンスが気に食わない。


「一回戦って手に負えんようなら助太刀してやるよ。

大公でも無い限り、今のお前なら楽勝だろう?」

「フォッフォ、それは過大評価というものじゃ。

じゃが、一応数には入れておくからの。おお、その分は別途支払わせてもらうからの。」

「そこら辺の心配はしてないよ。じゃ、授業があるから。」


悪魔階級―――貴族階級と言った方がいいかもしれない―――は、下から

男爵 子爵 伯爵 侯爵 公爵 大公 皇帝。主なモノは以上、7階級。

皇帝の上には魔神、魔王、地獄王という称号のみがある。


「………刀子。」

「はい、愁磨さん。ここに。」


学長室から離れ呼ぶと、スゥッと影から現れる刀子。

吸血鬼化してからの刀子には主に諜報役を任せている。耳も夜目も良くなってるからな。


「悪魔共の出現、ここ数週間でどれだけ増えた?」

「はい、日増し日増しに……。以前は一日に5~6体くらいでしたが、

二週間前は平均20体、一週間前は46体、昨日一昨日は既に100体を超えましたし、

最近では男爵・子爵は当たり前。一昨日は遂に伯爵級まで現れました。」

「ふむ……なにが起こってるんだかね。引き続き頼む。」


麻帆良全体で100体だから恐ろしく密集率は低いが、単純に一カ月で25倍。

いや、週で倍々ゲームになっていると思った方がいいかも知れない。

う~ん、(悪魔側の)地獄で何か起こってるのか?

Side out



Side ネギ


「悪魔、ですか!?本当にいるなんて……。」

「そうなのじゃ。最近は数がかなり増えてのう、猫の手も借りたい状況なのじゃよ。」


悪魔・・・僕の村を、みんなの仇・・・!!


「手伝わせてください、お願いします!!」

「フォ。しかし、本当に良いのかの?悪魔は手加減してくれんぞい?」


・・・・分かってる。

修行をつけてくれてる瀬流彦先生とか神多羅木先生とは違って、あいつらは本気で来る。

そんなことは分かってる・・・!!


「でも、僕は戦わなきゃ……あいつらと戦わないといけないんです!!」

「フゥム……、では明日から頼むぞい。じゃが、護衛はつけるからのう。」

「ハイ、分かってます!!」


僕だって、ちょっとは強くなったんだ。

誰かを守るくらい、役に立つくらいならできるんだ・・・!!

だから、みんなを、みんなの仇を取って・・・父さんみたいに、誰かを助けるんだ!


Side out
 
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