ソードアートオンライン VIRUS
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後日談
前書き
コラボ終了。キャラを提供してくださった、涙カノさん、牙桜さん、月詠湊人さんありがとうございました。
SAO事件、ALO事件が終わり、二年振りの学校。その放課後の帰り道。
「あー、今日も疲れた」
「確かにね。ゲツガ君、この後もバイトでしょ?」
「ああ、まあエギルのとこのバイトのほうが楽だからいいけどな。ユキも来るか?」
「うん。どうせ、アスナたちも寄るって言ってたし」
「じゃあ、行くか」
そして二人は、いつもどおりの帰り道、エギルの店へと向かう。その途中に、ユキが誰か知り合いを見つけたのか手を振ってその名前を呼んでいた。
「ユカ姉~!リク兄~!」
どこかで聞いた覚えがある名前だなと思い、その方を向くと二人の男女が見えた。その二人はどこかで見たことがある。
「お前……ゲツガじゃねえか!?」
「リクヤか!?ってユカも!?何で!」
「あれ、ユカ姉にリク兄、ゲツガ君のこと知ってるの?」
「ああ、ちょっとしたクエストの時に会ったんだけど……あれ?それだったらゲツガって別の世界から来たって言うのは……」
「……違うってことになるのか?でも、エギルはあんとき、本当に知らないって感じだったんだけどな」
「そこんとこは本人に聞けばいいだろ。それにしてもまた会うとはな。それにしても、ユキとなんでそんなに親しいんだ?」
「あれ、ユキ知ってんなら俺らの関係知らないの?」
「ちょっと、ゲツガ。リクヤ、そんなことよりも早く行くわよ」
「そんなことって言うのは少しひどくねぇか」
ユカがそう言ってユキとともに先に行ってしまった。ゲツガとリクヤもその後を追って、エギルの店へと向かった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
エギルの店に入り、ゲツガ、リクヤ、ユカの三人はすぐさまエギルに問いただした。
「おい、エギル。あん時、リクヤのこと知っててなんで俺のことを知らないとかいったんだ?」
「その理由を言ってもらおうか?」
「ちょっと、お前等、何のこと言ってんだ?」
エギルは身の危険を感じているのか冷や汗をかいている。
「エギルのとこで買取してた時のことよ。あん時、ゲツガが入ってきて、ゲツガが自分のことを知ってるかって言ったとき知らないって言ったじゃない。その後、私たちが聞いても知らないって答えてたくせに忘れたって言うの」
ユカがそう言うとエギルは思い出しように手を叩いて言った。
「あ~、あのときか!あん時は、キリトと約束してたんだよ。お前等が会った時は少しでもはぐらかすようにしとけって。その後、ゆっくりできるようなときがあれば紹介しようって話しだったんだが時間が合わないことばっかりだったからな」
「つまり、ゲツガを知ってて、あえてはぐらかしたってことか?」
「ああ、でも正直、あそこでゲツガたちと会って正直焦ったぜ」
「そういうことだったの。でも、おかしいじゃない?ゲツガ、あの時カーソルもないし判断が出来なかったじゃない」
「あ~あ、それはあれは今は理由は分かってる」
「理由?」
全員首を傾げる。ゲツガは荷物を下ろしてエプロンに着替えながら言った。
「あん時、ウィルスの侵食があったみたいでカーソルが消えていたらしい」
「おいおい、さらっとすごいこといってるじゃん」
リクヤは苦笑しながら言う。
「しかし、ユカ姉とリク兄が会ってるなんてびっくりしたよ~。何で教えてくれなかったの?」
「いやー、あん時はカーソルとかウィンドウの機能が使えないとこがあったから別世界かと思ってさ~」
「まあ、いいじゃん。とにかくまた会えたんだし」
「そうね、久しぶりに会ったんだから今日は話しましょ」
ちょうど、店のドアがまた開いた。
「いらっしゃい、ってカズたちか」
「おいおい、優。一応俺らは客なんだからしっかりとおもてなししろよ」
「はいはい」
「お、リクヤもユカももう来てたのか」
「おー、和人。って、その前に何で、ゲツガのこと知ってんなら俺らに紹介しなかったんだよ」
「あ、そういえば、紹介しようと思ったけど、忙しくて忘れてたな」
キリトは頭をかきながら店に入ってくる。その後にアスナがユキとユカを見つけると手を振ってそのほうに行く。その後に、三人入ってくる。
「ゲツガ?何でここに?」
「ん、ゲツガ?あ、ホントだ」
「ゲツガ……」
上からフブキ、メルム、ミナトが不思議そうにこちらを見ていた。
「よう、久しぶりだな。三人とも」
「お前、何でここに?確か、平行世界とかいう奴から来たんじゃなかったのか?」
「そういえばそうだったはずね」
「もしかしてそういう設定でいろいろ回ってたとかじゃないの?」
フブキが言うと、メルムは確かにと相槌をうち、ミナトは鋭いことを言う。
「ミナトが大体正解。こっちはいろいろと知らなかった点が多かったから並行世界を移動してたって勘違いしてたんだ。それとカズの紹介がなかったからとかもあるけど」
「そうだったの?ゲツガが電波とかそういう感じのほうが面白かったのにな~」
「おい、メルム。勝手に俺を電波扱いするな」
「だって、平行世界から来たなんていきなり聞いたら電波しか思わないじゃん」
「ゲツガが電波だから仕方ない」
確かにそうだが、そこまで弄ろうとするか?つうか、ミナトは俺を電波扱いしてるし。そう思いながら全員分の飲み物をエギルとともに用意する。
「おい、ゲツガ。お前はあっち行ってていいぞ。どうせ、まだそこまでお互いの中を知らないんだし、この気に仲良くなっとけ」
「了解。客が来たら俺も仕事するから給料引かないでくれよ」
「わかったよ」
そしてゲツガも、また輪の中に入った。
つながっていない世界はない。どの世界でも分岐点さえわかっていればそこに辿り着く。複雑な迷路でも正しく通れば出口に着くように。
そしてここにもまた、いろいろな分岐点によって邂逅した者たちがいる。そういった出会いはまだいくつもあるかもしれない。
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