ソードアートオンライン VIRUS
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BFO開始
前書き
ちょっとストーリーを進めるためこっちを投稿
あの面倒な騒動の後は家のことを全て済ませると私服に私服に着替えて外にでる。まだ家の近くの地理以外疎いため捜索とゲームを買いに行かなければらない。
「つっても今は大体学生は授業とかしてるから警察にあったらなんて説明するか……」
そんなことを考えていると大きな通りに出る。そこでバスに乗り、福岡の中心街、天神へと向かう。福岡は案外大きな都市なため色々なものが見える。そして、ようやく天神に着いたのでバスから降りる。時間もまだ十一時と昼には少し速い時間帯。
「さて、ゲーム買いに行くか」
天神の中を歩いてゲーム屋に入るとすぐにBFOを見つけることが出来た。それを取り、レジに向かおうとする時、VRMMOだが少し変わったものが目に入る。
「ガンゲイル・オンライン……ゲームマネーを現金に課金できるシステムを積んでるのか?」
そして、手にとって見る。銃を使いモンスターを倒したりするのが目的でもあるが、実際のところはPvPが主流になると思われるゲーム。しかし、ゲツガにとっては拳銃の種類や威力など知る由もない。知ってると言えばベレッタやDE、それとAKぐらいだ。しかし、これから一人暮らしをするときに少しの仕送りとエギルのとこでバイトすると決めているがそれでも金に困った時はコレをしたほうがいいかもしれない。ゲツガはこの二つを買ってゲームショップを出る。
その時、電話がかかってくる。相手はユキだった。
「ユキ、どうしたんだ?」
「ゲツガ君。ゲツガ君はいつこっちに帰ってくるの?」
「は?何時って三月下旬まではそっちに帰れないってこっちに来る前に言ってなかったけ?」
「言ったけど……早く帰ってきて欲しいの……キリト君とアスナが私の目の前でいちゃいちゃするせいでリハビリが全然はかどらないよ~」
「おい、帰ってきてほしい理由がそれかよ。悪いけどこっちもお袋や美奈に料理とか教えなきゃならないからまだ無理だぞ」
そう言った瞬間、ユキが急に黙りこんだ。
「どうした?」
「お母さんはわかるけど、美奈って誰?」
その声からはまるで先ほどまでの温かい感じがない。それを感じ取った優は少し冷や汗をかく。
「あれ、言ってなかったけ?こっちの家族に一つ歳が下の妹が出来たって……」
「言ってないよ?私が電話してもそんなこと言ってなかったもん。そのことなんか変なことしてないよね?」
これが俗に言うヤンデレと言う奴か。実際に味わってみると超怖い。
「言ってなかったことは謝る。けど、奈美とはお前が思うような関係になってないから心配するな。大体家族だぞ?そんな関係になるわけないだろ」
そう言ったら今までの寒い雰囲気がなくなり、今までと同じ雰囲気に戻る。
「そうだよね。ゲツガ君に限ってそんな事を起こすはずないよね。でも、絶対に浮気とかしちゃ駄目だよ」
「するわけないだろ。それよりもゆっくりでもいいから体の調子を戻してけよ。アスナは学校のために相当過度なリハビリしてるらしいからな」
「うん、アスナみたいに学校に間に合うようにはしないけどリハビリは頑張る。ゲツガ君もそっちでのやることがすんだら早くこっちに戻ってきてね」
「わかったわかった。でも、こっちではその名前は無しな。そっちはゲームの中の名前。こっちの名前は優だからちゃんとそっちで言えよ」
「うん、わかった。ゲツガ君じゃあね」
そう言って電話が切れた。
「……あいつわかってんのか?」
優はため息を吐きながら自宅に戻った。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
家に帰るとすぐにアミュスフィアにBFOをインストールする。このアミュスフィアはALOをクリアした時にもうナーヴギアを使うまいと買ったものである。もちろん、コンバートをしていない。
「しかし、俺も何度も死に掛けたのによく被れるよな。やっぱ俺もコレに魅せられたってことだな」
優はそう言ってアミュスフィアを被りベットに寝転んだ。そして呟くように言った。
「リンクスタート」
そして優はゲツガへとチェンジする。しかし、BFOは初めからするためSAOやALOでも行った初期設定のステージに降り立つ。
「やっぱここでも同じなんだな」
ゲツガは素早く設定を完了させる。そして最後の設定でタイプを決めるものが合った。
「ん?タイプ?何で格闘技なんかにタイプがあるんだ?」
ゲツガは疑問に思ったがすぐに解消された。見るとタイプは三つ。足技に特化できるタイプのもの、拳の威力に特化したもの。そしてその間にあるバランスタイプ。まあ、カポエイラとかの足技、ボクシングなどの拳を打ち出す格闘技、そしてバランスは空手などのものだろう。ゲツガは迷うことなくバランスを選ぶ。
「やっぱり一番なれているのはこういうのだから他のにするとどうもやりにくいからな」
そして御健闘祈りますと漢字ガ目の前に流れると足のほうからじょじょに消えていく。ようやくゲームがスタートするようだ。
「さてと、早速やりますか」
そしてゲツガのBFOが始まった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
一瞬のブラックアウトにより視界が真っ暗になるがそれもすぐに回復して目の前が見えるようになる。そこはローマのコロッセウムのような巨大な建造物があり、その周りを和、中華が取り囲んでいる。簡潔に説明すると混沌(カオス)であるが、そこはゲームであるため特に気にしない。
「まあ、はじめてなんだし、ちょっとぶらぶらとしていきますか」
そう言ってゲツガはまだよく分からない街を歩き始めた。今日は平日の正午なのでまだ、そこまでにぎわっていない。しかし、まばらではあるがプレイヤーはちらほら見える。と歩いているとふとったNPCとぶつかる。
するとふとったNPCがいきなり食って掛かってきた。
「おい、どこ見てるあるいてんだ、愚図が!」
いきなり怒鳴ってくる。そういえばこのゲームはゲリライベント言う物があると説明書にも書かれていた。つまり、このNPCはゲリライベントの少し高度なAIが組み込まれたNPCだろう。
するとウィンドウが出てくる。勝負をするか?YES/NOがかかれている。ゲツガはすばやくYESのボタンを押して間を空ける。すると、空中に十と書かれた文字盤が浮かぶ。
コレがカウントなんだろうと思い、それを眺めながらゲツガはNPCをみた。
「いい度胸じゃねえか、ミンチにしてやるからじっとしてろよ?」
そう言ってNPCは手を地面につけた。コレはパワー重視の相撲だろう。やつの体系から見て普通にそれが合っているし。
「お手柔らかに頼むぜ。俺はこの世界に来たばかりだから知ってることはそこまでないんだ」
ゲツガも構える。中腰で腕をだらりと下げた状態だ。コレは防御を捨てているわけではなく、視界を遮るものをなくして見える範囲を広くするためにこうしているのである。防御は捨てているのではなく、ただ弾くためにこうしているのである。そしてカウントがゆっくりと進む中数人のプレイヤーが野次馬としてくる。そしてゲツガの構えを見ては何か話し合っていた。
そして、文字盤の数がゼロになると太ったNPCはその身体に見合わないスピードで迫ってきていた。しかし、ゲツガはこのスピードよりも速いものを何度も見たことがあるためそこまで速いと感じない。
「遅いな」
ゲツガは身体を極限まで捻る。そして突進してくるNPCに向けて拳を突き出した。その拳は最大限に身体を捻ったことよるバネの力と腕を回転させることによるコークスクリューを加えたもので、威力と速さを兼ねそろえている。
「おらぁああああ!!」
打ち出した一撃は空気を切り裂いてNPCの顔面に突き刺さる。しかも、正面衝突したことによりさらにダメージが加算されたのか、一気にゲージが減っていく。それと同時に大きな音が周囲に響き渡った。爆発音のような音がいた後、NPCの顔が壁にぶつかった時のように顔がずるずると拳から崩れ落ちた。
「あら?てっきりまだやれると思ってたのにコレで終わりなのか?」
そう言うとNPCはぶれはじめてポリゴン片に変わった。そして、それを見たあたりの野次馬からざわざわと騒ぎ始めた。
「おい、あいつ装備からして初心者の癖に一撃であのゲリラNPCを倒したぞ!」
「あり得なくはないだろ。コレはレベル制じゃないし、その人の実際の身体能力がパラメーターに反映されてるんだからな。あれ?でもゲリラNPCの強さって……最初の闘技場のボスクラスあった様な気がするんだけど?」
「そうだろ、それを初心者の一撃だぞ……あいつが何者か知らないけど、絶対に今回の大会の番狂わせだぜ」
「こりゃ今回の大会が楽しみになってくるな」
「止めろ、俺、参加するんだ!あんなやつと戦いたくない!」
とざわめきを無視してすぐにその中を過ぎ去る。そしてすぐに酒場へと移動した。酒場ではクエストを受けたり話を聞いたりするよくゲームであるようなものだ。
中はガラッとしてNPCしか見当たらない。今はちょうどよかった。すぐに席に着いてから先ほどゲリラNPCなるものを倒してゲットしたアイテムを確認する。
「えっと、金が十万ゼル?ゼルって言うのが単位か……それと装備アイテムとかは入ってないのか?服装だけならあるらしいな、だけど、さっきのやつだから服装が相撲の腰に巻くやつだ。正直、付けたくないな……」
そう言ってアイテムを整理していると時間がすでに三時半をさしているのに気付いた。
「そろそろ帰ってくる頃だし、一回ログアウトしたほうがいいな。実際は行きたくないけど……」
そして、ゲツガは酒場の上にある宿でログアウトした。
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