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万華鏡

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第二十六話 江田島へその五

「いい?明日からね」
「合宿ですね」
「江田島での」
「そうよ、広島よ」
 そこでだというのだ。
「他の部活も一緒だからね」
「旅館八条グループのところですよね」
「そこですよね」
「ええ、そうよ」
 その通りだというのだ。
「そこで一緒に合宿するから」
「どんな部活が一緒ですか?」
「色々よ」
 あまり説明になっていない説明だった。
「書道部なり美術部なりね。後はかるた部もあったかしら」
「文化系ばかりですか?」
「というか文化系も合宿するんですね」
「うちの学校はね。それで合宿っていっても実際は」
 合宿のその実態も話される。
「キャンプだから」
「そうなんですか、キャンプですか」
「そういうのなんですね」
「練習もするわよ」
 それはちゃんとするというのだ。
「けれど主な目的はね」
「キャンプですか?」
「それですか?」
「お互いの親睦を深めることよ」
 部活同士でそうすることがだというのだ。
「そちらが目的だからね」
「その為の合宿ですか」
「そうなんですね」
「部活は自分達でやるよりもね」
  部長は部員達に話していく。
「部同士で仲がいいとさらに楽しいでしょ」
「はい、確かに」
「そうですよね」
「それでなのよ。夏の合宿はね」
「お互いに親睦を深めるんですね」
「それがメインなんですね」
「いい?楽しんでね」
 そしてだというのだ。
「お互いに遊んで交流してね」
「親睦を深める」
「そうするんですね」
「いい?私も楽しむから」
 部長自らそうするというのだ、率先して。
「皆も楽しみなさい」
「色々なことしてですね」
「そうして」
「軽音楽部にも他の部活の子達が来るから」
 自分達が行くのなら彼等もだというのだ。
「おもてなしもするわよ」
「ですね、じゃあ」親切に」
「トラブルを起こさないで」
 部員達も頷く、そしてだった。
 部活での身支度に入る、楽器類はというと。
「楽器はもう向こうに運んであるからね」
「後はですね」
「私達だけが行くんですね」
「新幹線の神戸駅よ」
 そこに言ってだというのだ。
「集合してね。持って行くものはわかってるわね」
「はい、下着にジャージに」
「それに洗面用具ですね」
「靴もね」
 運動靴だ、トレーニング用の。 
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