仮面ライダーオーズ　心が熱くなるもの

「そうなっているのよ」
「成程な。ではだ」
「闘うわよね。今回も私と」
「当然だ。貴様の相手は俺だ」
　変身をする前からだ。両者は対峙していた。そしてだった。
　伊達と後藤の前にはだ。彼等がいた。
「まあこんなところだろうな」
「そうですね。四体のグリード全部ですか」
「再生っていうのかな、これってさ」
　伊達はウヴァ、メズール、ガメル、そしてカザリを見ながら言う。
「中身まで忠実に復活してないみたいだけれど多分強さは変わらないよ」
「そうですね。あの時のままの強さです」
「これはかなり厄介かな」
　いささかぼやく感じでだ。伊達は言った。
「四対二だからな」
「そうですね。しかも」
「ああ、いるなあいつも」
「来ました」
　グリード、そしてドーパメント達の間からだ。あるライダーが出て来た。それは。
　仮面ライダーポセイドン、未来の世界のあちら側のライダーもだ。出て来たのである。そのポセイドンを見てだ。火野が険しい顔で言った。
「皆それぞれの相手がいるから」
「映司君がポセイドンの相手をするのね」
「うん、そうしないといけないよ」
　そのポセイドンを見つつだ、火野は比奈に答えた。
「ここはね」
「けれど。グリードやドーパメントも多いし」
　尚且つ他のライダー達にはそれぞれの相手がいる。それならばだった。
　火野がポセイドンの相手をするのは難しい。そう思われた。しかしだった。　
　戦場となるべき場所にだ。火野達の前に光が生じ。そこからだった。
　湊ミハルだった。彼がだ。光の中から出て来たのである。
　そのうえでだ。火野達にこう言ってきたのだった。
「俺も一緒に」
「戦うっていうんだね」
「うん、ポセイドンは任せてくれるかな」
　こうだ。火野のところに来て言った。
「それでいいかな」
「一緒に戦おう」
　これが火野の返答だった。
「そうしよう」
「うん、それじゃあ」
　湊は微笑みだ。そのうえでだった。ポセイドンの前に来た。彼の相手も決まった。
　その彼にだ。火野はさらに問うたのだった。
「ところでどうしてまた過去に？」
「黒衣の青年。知ってるよね」
「成程ね。あの青年が君の前に出て来て」
「そう。それでなんだよ」
　過去の世界にもう一度来た。そうだというのだ。
「そしてそれは俺だけじゃないよ」
「そうか、あの人もか」　
　湊の今の言葉でだ。左はすぐに察した。そのうえでだ。
　周囲を見回す。するとだ。彼が最も知っているその彼がいたのだった。
「久し振りだな」
「おやっさん・・・・・・」
「雑魚は任せろ」
　多くのグリード、そしてドーパメントはだ。彼が引き受けるというのだ。
「だからだ。御前達はそのライダーに専念しろ」
「まさかここで来てくれるなんてな」
「お父ちゃんちょっと格好よ過ぎるへん？」
　亜樹子もだ。今は父にこう言うばかりだった。唖然としながらも何処か嬉しそうな顔で。
「何ていうか決まり過ぎやで」
「これがダンディズムだ」
　ボルサリーノを粋に手で押さえてみせながら。鳴海荘吉は出て来て言うのだった。