自由の灯り
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第十三話
前書き
ディアに代わってヴェントが入りました~
完治するまでヴェントでいきます
「喰らいな!魔神剣!!」
「虎牙破斬!」
ヴェントは最も得意とする、拳を振るい衝撃波を放つ技、リッドは斬り上げから剣を相手に向かって降りおろす技、二人の技がデカオタを襲う。
デカオタは巨大な体のせいで攻撃をまともに受けるが、全く怯まず巨大な体を丸めてヴェントとリッドに向かって転がってくる。
「っく」
「うおぉお!」
ヴェントはデカオタとの距離があるのと、自らの反射神経のよさで回避に成功するが、リッドはデカオタの至近距離に居たため、まともに攻撃を受けてしまう。
デカオタは普通のオタオタよりも力が遥かに強く、その勢いでリッドは地面に叩きつけられる。
「リッド!三散華!!」
「フォトン!」
「ファイアボール!」
デカオタがリッドに追撃する前に、ヴェントは素早くデカオタの後ろに回りこみ、三度デカオタを強く殴り付け、後方からはエステルとフィリアの光の玉と三つの炎の玉で援護してくれる。
この攻撃はさすがにデカオタも怯み、ヴェントはその瞬間を見逃さず高く跳躍し右手の拳に全体重をかける。
「吹き飛べ!掌底破!!!」
右の拳でデカオタを力一杯殴り付けると、デカオタの体はヴェントの拳で若干めり込み形を変えるとそのまま猛スピードで巨大な岩に激突する。
その間にリッドは起き上がり体勢を立て直す。
「すまねえ、皆!」
「気を付けろ!あれくらいじゃあいつは倒せない!」
「援護は任せてください!バリアー!」
「おう!やられた分はきっちり返してやる!」
リッドはそう言うと、岩に激突し先ほど起き上がったデカオタに向かって走り出す。
デカオタは前に体重を掛ける構えをすると、そのまま接近してくるリッドに向かって突進してくる。
しかし、リッドはそれを余裕でかわすと、無防備になったデカオタに剣を突き刺し、デカオタの体をリッドの剣が襲う。
そしてそのまま、デカオタの体を深々と斬り裂きながら先ほどの虎牙破斬よりも高くジャンプすると、剣に炎が宿りその炎をデカオタに向けて放つ。
「紅蓮剣!!」
灼熱の炎がデカオタを襲うと、デカオタは呻きながら悶え苦しむ。
デカオタの体から炎が消えると、怒りに任せてデカオタはリッドに向かって再び転がってくる。
「二度も喰らってたまるか!」
「リッド!そいつを俺の所に誘導しろ!エステルは俺に魔術、フィリアはボムの準備を!」
「わかった!」
「任せてください!・・・シャープネス!」
「わかりました」
リッドは言われた通り、デカオタをヴェントの方に誘導し、フィリアはボムの準備をエステルは一定時間、攻撃力を上げる魔術をヴェントに放つ。
「・・・ふぅ・・獅子戦吼!!」
ヴェントは自分に近づいてくるデカオタを見ると、両腕を後ろにさげ、デカオタが目の前に来た瞬間、前に突きだしディアやカノンノたちが使う技よりも巨大で強力な獅子の闘気を放ち、転がって来たデカオタを襲い、バランスを崩したデカオタは逆さまになりながらジタバタ暴れる。
「フィリアボム!」
「リッド!お前が決めろ!」
「わかった!」
フィリアは自らのボムでデカオタを攻撃し、リッドはデカオタが動けなくなってる間に目の前まで接近する。
「いくぜ!」
リッドは気合いをいれながら叫ぶと、回りに衝撃波が現れ、そのまま高く跳躍する。
「龍虎・・・滅牙斬!!!!」
剣を掲げると、そのまま剣と体を地面に叩きつけるようにデカオタに落下する。
デカオタを剣が捉えると、巨大な衝撃波が龍の姿に変わり、デカオタを飲み込みながら空に舞い上がる。
デカオタは悲鳴を上げながら、龍の衝撃波が消えると、そのまま地面に倒れ伏す。
「よし!これで先に進めるぜ!」
デカオタが力尽きるのを確認すると、ヴェントたちは採掘地跡に向かう。
数十分歩き続けてようやく目的地の採掘地跡に到着すると、ヴェントたちは変わり果てた土地を見て言葉を失う。
採掘地跡は地面や辺りが白く変色しており、植物は無機物へと変化しており、とてもこの世の物とは思えなかった。
「そんな・・・ひどい・・」
「これが『星晶』を取り付くした結果なのか・・」
エステルは顔を青ざめながら辺りを見渡し、ヴェントは変化した植物、リッドとフィリアは地面を観察していると、突然後ろから声をかけられる。
「お前たち、アドリビトムか?」
ヴェントたちが振り返ると、そこには体が黒く鎧を着けた動物みたいな男、緑色の服を着ている男、青い服に燃えるような赤髪の少年がそこにはいた。
ヴェントは警戒しながら、手に装備している手甲を構える。
「心配するな、俺たちはヘーゼル村の出身でヴェイグの仲間だ」
「ヴェイグの・・・」
ヴェントが腕を下ろすと、三人がそれぞれユージーン、ティトレイ、マオと名乗り、フィリアの提案により説明はバンエルティア号ですることになり、一同は調査を済ませると、船に向かう。
バンエルティア号に到着すると、アンジュはユージーンたちをヴェイグの部屋に案内し説明を求める。
「『星晶』採掘が終盤を迎えると、森の生物がおかしくなり始めたんだ」
「作物も育たないし、狩った動物も生き物じゃねえみたいだし、・・なんて言えばいい、肉がねえんだ。狩った後からどんどん溶けちまって、無事に取れた時は奇跡さ、それに命も感じねえし」
「ウリズン帝国は『星晶』を取り付くすと、そのまま引き上げたっていったんだよ」
三人の説明が終わると、アンジュはしばらくここで働くことを進め、ユージーンたちは断る理由がないので、そのままアドリビトムに加入した。
エステルは調査結果をリタ、ハロルド、ウィルに渡すため研究室に向かい、そのままメンバーは解散となった。
ヴェントは自分の部屋に戻ろうと、廊下を歩いていると、カイウスと、エミルに出会い話しかける。
「二人とも何をしてる?」
「あ、ヴェント、いやガルバンゾ国のお姫様って、ちょっと話したけど悪い人じゃなかったなぁって」
「カイウスは産まれ故郷をガルバンゾ国に追い出されてたんだ、けどエステルは皆のために行動してて、全部の人が悪い人じゃないんだって」
ヴェントは黙って二人の話を聞いていると、エミルにディアの容態が良くなってきたといわれ、安心した表情を浮かべながら、二人と別れ自分の部屋に入る。
ベッドに腰を下ろすと、ヴェントは自分の机に置いてあった一枚の写真に目がいく。
写真には二人の少年が写っていた、一人はヴェント、もう一人はアドリビトムに居ない少年だった。
「お前が亡くなってから一ヶ月以上たつな・・・凄くお前に似た奴が入ったんだぞ、お人好しで優しくて、すぐに人の話を信じるバカで・・・お前が生きてたら仲良くできたのにな、それと俺はあいつに救われたよ、二度と友を失ったりしない。だから見守ってくれ・・・・ルシフェル」
そう呟くとヴェントはシャワーを浴びそのまま眠りについた。
次の日
バンエルティア号のホールにある椅子でヴェントは読書をしていると、突然ホールの扉が開き四匹の生き物が入って来た。
「ただいまだキュ~」
「お前らか、随分長旅だったな、お帰り」
ヴェントは素っ気なく、バンエルティア号のショップを管理している、キュッポ、ピッポ、ポッポ、コーダに挨拶すると、四匹たちもヴェントに挨拶し新しい素材が取れたとか、お腹が減ったと言いながら食堂に向かう。
ヴェントは時計を見ると、時刻は昼過ぎでもうそんな時間かと思いながら昼食を食べに、食堂に向かう。
続く
後書き
やっと投稿です
ヴェントの過去はいずれか出す予定です
大体は予想できてると思いますが読んでくれたら嬉しいです
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