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ソードアート・オンライン stylish・story

作者:黒神
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第三十四話 世界樹へ

 
前書き
更新が遅くなってしまい、申し訳ありません。今年は大学がかなり忙しくなるので更新はこれ位になると思います!!それでもよろしければ、今後ともよろしくお願いします!!

では、どうぞ!! 

 

三人がシルフ領のスイルベーンを飛び立ち数時間後が経った。
リーファは離れていく自分の領地を名残惜しそうに見ていたが隣を飛んでいたシュウとキリトの笑顔に促されたのか何時もの穏やかな表情を浮かべていた。どうやらリーファはシュウとキリトと一緒に居る事で安心と信頼を持つ事が出来ているみたいだった。
そして今現在では・・・

「はあああ!!!」

この世界の戦い方に慣れるために飛んでいる途中で見つけたトカゲの集団に戦いを挑んでいた。
キリトは二刀流を使いこなしていた筋力で大剣を振り回し大暴れしており、その勢いは止まる事知らない【獅子奮迅】と言う言葉が合っているだろう。そしてシュウは・・・

「You trash(散るが良い)・・・」

シュウは派手に動かずに一瞬の隙を突くように疾走居合いでムラマサの錆にしていた。
風のように疾く・・・そして雷のように力強い事を意味する【疾風迅雷】を思わせるような戦い方を見せていた。
二人の戦い方で大半の敵は殲滅出来ていたが当然万能ではないために数匹の取りこぼしがあったがそこを援護射撃でリーファがお得意の魔法矢で貫いていた。敵を完全に殲滅させた事を確認すると三人は一旦集まり、リーファから労いの言葉をかける。

「おつかれ~」

「援護サンキュー」

「剣術もそうだが的確に援護してくれるから安心して前に出られるぜ。ありがとな、リーファ」

リーファは二人の笑顔混じりの感謝の言葉に嬉しそうな表情を浮かべ、少し顔を赤くしていた。そして先程の戦闘によって滞空時間のリミットが迫ってきたため一旦地面に降り立ち、羽を休める事にしたがどうやらここからは徒歩になるようだった。

「さて、ここからは空の旅はしばらくお預けよ」

「どうして?」

キリトがリーファに尋ねるがリーファは答えるようにとある山を指差した。その先には世界樹には劣るがかなりの高さがある山脈が連なっていた。

「あの山が見えるでしょ?あれが飛行限界高度よりも高いせいで、山越えには洞窟を抜けないといけないの。シルフ領からアルンへ向かう一番の難所らしいわ。あたしもここからは初めてなのよ」

「なるほどな。その洞窟ってのは長いのか?」

「かなり。でも途中に中立の鉱山都市があって、そこで休めるらしいけど。キリト君、シュウ君、今日はまだ時間大丈夫?」シュウがステータスの隣にあるリアルタイムを確認するとまだ大丈夫なのか答える。

「リアルじゃ、夜の7時って所か・・・俺はまだ大丈夫だ」

「俺も問題ないよ」

「そう、じゃもうちょっと頑張ろう。ここで一回【ローテ・アウト】しよっか」

「ロ、ローテ?」

聞きなれない言葉にキリトは首を傾げながら、今の言葉を復唱した。

「ああ、交代でログアウト休憩することだよ。中立地帯だから即落ちできないの。だからかわりばんこに落ちて、残った人が空っぽのアバターを守るのよ」

リーファの説明でもあったがALOでは領地などの安全地帯でログアウトする場合は直に落ちることが出来るが、こう言ったフィールドで落ちる場合は完全にログアウト出来ない。これは強力な敵に遭遇した時などでログアウトする事によってそれを回避する事が出来る【エスケープ】を取り締まるために作られたシステムみたいだった。

「【ローテーション・ログアウト】・・・略して【ローテ・アウト】か。シャレたネーミングだ。俺とキリトは後で良いからまずはリーファから休憩すると良い。それで良いよな?キリト」

「おう!」

「じゃあ、お言葉に甘えて。二十分ほどよろしく!」

そう言うとリーファは地面に座り、ログアウトボタンを押しながら目を閉じた。どうやらログアウトすると意識が飛んだようにその場から動けなくなるようだった。シュウは近くの木を背もたれにしながら監視を始めた。

(今の所、周りに敵は居ねぇみたいだな・・・しかしなんだ?さっきから視線を感じる)

シュウが周りに鋭い視線を送っていたがその原因は分からなかった。そんな時寝そべっているキリトがシュウに向かって何か投げ渡してきたので手に取り確認するとそれはサトウキビのような小さな植物だった。

「おいキリト。これなんだ?」

「スイルベーン特産だってさ」シュウはそれを口に銜えると味わい始めたキリトの行動を真似、それを味わった。

~~~~~~~~~~~~

「お待たせ!!何か問題あった?」

数十分後、リーファはリアルで休息を取って来て戻ってきた。

「お帰り、リーファ」

「そんな事無かったよ。静かなもんだったよ」

「そっか。ってそれ・・・何?」

リーファは二人が銜えていた特産を見て尋ねた。シュウが説明を軽くすると銜えていた特産をリーファに投げ渡したが何度かキャッチしそこねそうになったがギリギリの所でキャッチ出来た。そしてそれをゆっくりと銜えるがシュウが・・・

「あ。それって間接キスだよな?」

「えっ!?・・・っ!?ブハッ!!」

銜えた途端にシュウが不意打ちの一言を掛けるとリーファは真っ赤になって行き、そして勢い良く口から煙を吐き出した。
この特産の味は物凄く辛く、辛い物が好きなキリトとシュウに取ってはどうと言う事はなかったがリーファには応えたようだった。そして恥じらいと辛さのダブルパンチがリーファに襲い掛かった。

「か、かかか、かんせ・・・」

「プッ!あはは!!リーファ。顔、真っ赤だぜ?別に良いじゃねぇか。リアルじゃねぇんだしよ」

「で、でも!!デリカシーが無いと思うよ!シュウ君!!」

リーファが顔を真っ赤にしながらシュウにズイッと近寄った。どうやら余程さっきの言動が効いているのか勢いもあった。

「悪ぃ、悪ぃ。んじゃ次はキリトが落ちて良いぜ」

「了解」

そう言うとキリトも先程のリーファ同様に意識が飛ぶようにリアルに戻って行った。 
 

 
後書き
一旦きります。次回はリーファとシュウの会話シーンとなります。

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