問題児たちが異世界から来るそうですよ? 召喚士の軌跡
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第18話 北側ですよ?
前書き
なんとも面白みの無いタイトル
外に飛び出すと熱風が頬を撫でた
まず目に飛び込んできたのは北と東を区切る赤壁
数多の巨大なランプが炎を灯し、挙句キャンドルが二足歩行で街を闊歩しているのが見える
炎とガラス。常に黄昏色に染まる街
東とはまるで違う文化様式に、問題児一同は大いに心躍らせた
中でも特に瞳を輝かせた飛鳥が子供のように声を弾ませた
「今すぐ降りましょう! あの歩廊に行ってみたいわ」
飛鳥が今までに見せたことのないような表情で言う
その時、何かが落ちてきた
「ふ、ふふ、フフフフ……!ようぉぉぉぉやく見つけたのですよ、問題児様方!」
「逃げるぞ」
「逃がすか!」
予想よりずっと早く追いついてきた黒ウサギの登場に即座に飛鳥を抱えて跳ぶ十六夜
少し遅れて耀が跳び、追って黒ウサギも跳んだ
修也はそのまま突っ立ていた
「おんしは逃げんのか?」
「またここに戻ってくるのが面倒臭いのと…」
「耀さん捕まえたのです! もう逃がしませんよ!!」
一瞬跳ぶのが遅かった耀が黒ウサギに捕まった。
しかし
「召喚、春日部耀!」
耀は光に包まれ、黒ウサギの手から逃れる
耀は白夜叉の隣に立っていた修也にお姫様抱っこをされた
「大体こうなるからな」
「なるほど」
「白夜叉様、耀さんと修也さんの事をお願いします!黒ウサギは他の問題児様をとらえて参りますので!」
「ぬっ……そ、そうか。良く分からんが頑張れ、黒ウサギ。」
黒ウサギの勢いに負けて頷く白夜叉
それを聞き、黒ウサギは十六夜達を追って行った
「すごい迫力だったな」
「うむ。……して、おんしらは何時までそのままでおるのだ?」
「「いつまでも」」
2人の声が重なる
「そうか…若いもんを2人っきりにしてやりたいが黒ウサギにも頼まれておるし、少し話したいこともある。とりあえず中に入れ。」
白夜叉に促されて修也は耀をお姫様抱っこしたままそれについていった
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「して、おんしらは何をしてあそこまで黒ウサギを怒らせたんだ?」
白夜叉に言われ耀が事の経緯を話す
「ふむ、なるほど。しかし脱退とは穏やかではない。ちょいと悪質ではないか?」
「それは…。で、でも黒ウサギも悪い。お金が足りないことを言ってくれれば私たちだってこんな強硬手段はしない」
「普段の行いが裏目に出た、とは考えられんのか?」
「だ、だけどそれも含めて信頼のない証拠。少し焦ればいい。」
「修也はどうなのだ?」
「やりすぎた感はあるけど後悔はしていない!」
ビシッ! とサムズアップをする修也に白夜叉は呆れたようにため息を付く
「それで、話したいことって何だ?」
話を逸らそうと修也は言う
「うむ、実はおんしには出場してほしいゲームがある」
そう言って白夜叉はチラシを取り出し、2人の前に置いた
ギフトゲーム名:造物主達の決闘
・参加資格 および概要
・参加者は創作系のギフトを所持
・サポートとして、1名までの同伴を許可
・決闘内容はその都度変化
・ギフト保持者は創作系のギフトの使用を一部禁ず
・授与される恩恵に関して 階級支配者の火龍にプレイヤーが希望する恩恵を進言できる
・宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗の下、両コミュニュティはギフトゲームに参加します
サウザンドアイズ 印
サラマンドラ 印
「ね、白夜叉。この恩恵で…黒ウサギと仲直りできる?」
それを聞いた白夜叉は優しい笑みで頷いた
「出来るとも。おんしにその気があるのならな」
「それじゃあ出場する」
「うむ、となるとパートナーじゃが…」
それを聞いた耀は修也の腕を取り
「修也と参加する」
「だろうな」
白夜叉はやっぱりといった表情で耀と修也を見た
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造物主達の決闘も明日に決勝戦を控え、耀と修也は支店に戻った
風呂に入った後
修也と十六夜、ジンの3人が風呂から上がり、少し談笑していると
女性陣が上がってきた
「あら、そんなところで歓談中?」
声に反応して振り向くと耀たちは備えの薄い布の浴衣を着ていた
「…おぉ? コレはなかなかいい眺めだ。そう思わないか、修也、御チビ様?」
「はい?」
「・・・・・・」
「黒ウサギやお嬢様の薄い布の上からでもわかる二の腕から乳房にかけての豊かな発育は扇情的だが相対的にスレンダーながらも健康的な素肌の春日部やレティシアの髪から滴る水が鎖骨のラインをスゥッと流れ落ちるさまは自然に慎ましい誘導するのは」
そこまで言うと十六夜に凄い勢いで風呂桶が顔面にぶつかった
ついでに後頭部を修也が大剣の腹で殴った
「変態しかいないのこのコミュニティは!?」
「白夜叉様も十六夜さんもみんなお馬鹿です」
耳まで真っ赤にさせた飛鳥とウサ耳まで真っ赤にした黒ウサギの突っ込みだった
「耀をそんな目で見るな、次は刃で殴るぞ」
修也は冷え切った目でギラリと剣を光らせて言う
飛鳥と黒ウサギよりも修也の方が恐ろしかった
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その後、修也と白夜叉は1つの部屋で向かい合っていた
「で、聞きたいことってなんだ?」
「単刀直入に言おう。おんし、記憶が戻ってきてるのっではないか?」
「は?」
「とぼけずともよい。黒ウサギ達には何も言わんからの、正直に話せ」
「…………本当に言わないんだな?」
「うむ、双女神の旗印にかけて誓おう」
「確かに、フォレス・ガロの一件から覚えの無い物が記憶として戻ってくるような感じはある。フロアマスターに関することも、それで知った。もし、アレが事実なら………1層クラスの魔王がノーネームを襲撃する可能性がある」
修也の言葉に白夜叉は絶句する
「それは・・・真か?」
修也はうなずいて答える
「そうか…」
白夜叉は目を閉じて考えるしぐさをする
「もう下がってよいぞ」
目を閉じたまま白夜叉に言われた修也は黙って退室する
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修也は廊下を歩きながら考えごとをする
眼帯をした少女がレティシアとメイド服を着た紫色の少女を雷で焼き消す
袴を着た青年が刀で飛鳥と水を放出する女性を切り刻む
紫色の髪をした少女が十六夜を殴り飛ばす
漆黒の刃をふるって空間ごと耀を消す青に近い黒髪の男性
悲鳴を上げながらそれを見る黒ウサギとジン
その目の前には山のようにつまれた子供達の死体
これは修也の頭に突然浮かんだ映像だ
分かっているのはコレは魔王のコミュニティであること
最低でも5桁、最高で1桁の実力者がいることだ
修也はため息をつきながら自室の障子を開ける
しかし、そこには
「う、…うん」
浴衣をはだけさせ、仰向けになって寝ている耀だった
「……。え?」
修也はしばしの硬直の後、思考をめぐらす
(たしか部屋割りのときに耀が俺と一緒じゃなきゃイヤって言って…あぁ、なるほど)
耀は修也が白夜叉の元にいる間に部屋に来て寝たのだ
そう、修也が理解した後
かなりきわどい程にはだけた浴衣を直す
漆黒の刃をふるって空間ごと耀を消す青に近い黒髪の男性
(あんなことには絶対させねえ)
そう、修也は誓い、眠りに付いた
後書き
前にギフト枠でキャラを書いてくださった人達にお願いです
【双葉 紫暗】【雅姫】【ケミカル】【箱庭仮面】【アルトベルト】【ウィン】【ハーデス】【クラッシュ】【サンタ・クロース】【ハリー】
を改めて
名前
性別
容姿
ギフトネーム
戦闘形態
その他
で書いてください
でないと書きにくいです
登場させにくいです
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