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ハイスクールD×D 万死ヲ刻ム者

作者:黒神
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第六十九話 剣舞


闇慈は一誠達と一旦別れるとオーディンと共にカオス・ブリゲードの連中と対峙し始めた。アグニ&ルドラは双剣かつ両剣なので隙は少なく、持ち主の力の大きさによって威力の異なる炎と風によって闇慈はほぼ無傷の状態で悪魔達を倒して行った。
闇慈の力はそれ相応に大きいのか、出てくる炎と風はまるで『業火』と『嵐』のようだった。

「はあ!!」

「ぐわっ!!」

闇慈が一人の悪魔を双剣状態のアグニ&ルドラで斬り捨てるとそれを見ていた30人位の悪魔が一斉に闇慈に魔力弾を放つ!!

「この数はかわせまい!!」

「死ねぇ!!死神!!」

しかし闇慈は慌てる表情も見せずに2本の剣を連結させ、両剣状態にすると頭上で勢い良く回転させ・・・

「我が身を守れ・・・立て!火柱!!」

炎と風を発生させ、闇慈の周りに巨大な火柱を作り上げた。『風』は『火』を強めてくれるものなので火の強さも増していた。そして巨大な火柱は魔力弾を弾き飛ばし、悪魔達を自滅へと追いやった。

「さすがアグニとルドラ。魔具だけあって力が半端ないな」

【【当然の事。我ら兄弟を嘗めて貰っては困るぞ、主よ】】

アグニ&ルドラの自信に満ちた言葉に闇慈はフッと笑みを零した。

「本来なら喋るなって言いたい所だが、今は喋って良いぞ。なら・・・俺にお前たちの力をもっと見せてみろ!!」

闇慈の呼びかけにアグニ&ルドラは答えるかのように顔の目がカッと光る。そして闇慈は両剣状態から双剣状態に切り替えると頭上でアグニ&ルドラを交差させ、力を解放する。

「さあ・・・我が剣舞に酔い痴れろ!!」

闇慈は『魔力の解放』で足に魔力を留め、素早さを格段に上げるとカオス・ブリゲードの連中に突っ込み、舞うように斬りかかる。

「ほう・・・美しいのぅ。炎と風が舞っておるわ。これ程の剣舞が見られるとは長生きはするもんじゃのぅ」

その姿はオーディンも賞賛するものだった。

~~~~~~~~~~~~

そして闇慈とオーディンはカオス・ブリゲードの精鋭達を殲滅させた。

「こんなものか。まあ良い試し斬りになったな」

「やるのぅ。わし一人じゃったら後数十分は掛かったじゃろうて」

「相変わらず余裕ですね、オーディンさん」

「まだまだ若い者に負けるわけにはいかんて」

闇慈とオーディンはお互いに笑いあっていると闇慈は一旦アグニ&ルドラを消すと背中に翼を具現させた。

「じゃあ僕はリアス先輩たちの元に急ぎます」

「ふむ。恐らくこの先の神殿じゃろう。気をつけるのじゃぞ?」

「言われなくても分かっています!!」

闇慈はオーディンに別れを告げ、一誠達の下へ急いだ。

~~~~~~~~~~~~

闇慈は翼を羽ばたかせ、神殿に辿り着くと中に進入した。中では戦った後のような傷跡が内装に見受けられた。

(もうディオドラの眷属との戦いが始まっているのか・・・急ごう!!)

闇慈が急いで中の奥に入っていくと部員達が目に入った。

「あっ!!居た!!」

闇慈が急いで駆け寄ろうとすると・・・

「「うるさい!!」」

とリアスと朱乃の怒声が響くとリアスの『滅びの魔力』と朱乃の『雷光の魔力』が何かに襲い掛かった。闇慈は何事かと思い、一気に距離を縮めた。そしてそれに逸早く一誠が気付く。

「あ!闇慈!!大丈夫なのか!?」

「大丈夫だよ。オーディンさんの援助もあったし無傷だよ」

「・・・先輩。心配しました」

「心配をかけてゴメンね?小猫ちゃん」

闇慈は優しく小猫の頭を撫でて落ち着かせると今の現状を尋ねる。
何でもリアスと朱乃の一誠の取り合いの口論にディオドラのクイーンが横槍を入れると逆鱗に触れてしまったのか吹き飛ばされたと言う状況だった。闇慈はそのことに冷や汗を流し苦笑しながら・・・

「『触らぬ神に祟りなし』って奴だね」

と言う結論を述べた。そして闇慈達はさらに奥を目指して行った。
 
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