魔法少女リリカルなのは 平凡な日常を望む転生者
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後日談12 修学旅行(前編)
前書き
こんにちはblueoceanです。
今回実際の戦争のついて少し話がありますが、フィクションです。
「うわぁ、高~い!」
飛行機から外を見るライのはしゃいだ声が聞こえる。
「街が豆粒に見えるな」
「海が綺麗ですね………」
初めて乗る飛行機に興奮気味の3人。
………まあライは完全にはしゃいでいるが。
「こら3人、飛行機には他のお客さんも乗ってんだから静かにしなさい!」
「あの………お静かに………」
「………」
注意したのに、注意される………
シャイデドンマイ。
「なあ零治、桐谷、トランプしない?」
「しないし桐谷はぐっすりだぞ。何かダメっ子達に1日中ゲームに付き合わされたらしい」
「何で?」
「さあ?寝坊させて行かせたくなかったんじゃないの?」
加奈から話を聞いて、結構可愛いところがあるじゃん何て思ったけど、一応の護身用にと加奈はエタナドを持ってきている。………あの家の家事は大丈夫なのだろうか?
まあ一応料理の練習の成果でノーヴェがそれなりに出来るらしいし、出前のお金も置いてきているらしいので食事は問題無いと思うのだが………
俺も不安だな………
「何だよ………せっかくの修学旅行なのによ………」
「俺、朝弱い。なので寝る」
「ちょ!?零治!?」
そんな神崎の言葉を無視し、俺は深い眠りに入った………
「暑い………」
「ですけどジメジメした暑さより私はこっちの方が良いです」
「僕もこっちの方が過ごしやすいかな」
「………それより綺麗だな。海鳴市も悪くないと思うがこっちもやはりいい」
飛行機の旅を終え、ターミナルから出た俺達。バスに乗り換えるためにその場にとどまっているがそんな中感じた沖縄を星達3人は気に入ったようだ。
………まあ沖縄も台風が多かったりと悪い所はあるのだが、住んでいない者にとってはいい場所なのだろう。
前世では沖縄の思い出が大した事は覚えてない。
俺は基本、海では浮き輪でぷかぷかするのが好きなので、一人でぷかぷかしていたのを覚えている。
後は徹夜でゲーム大会をしたことか………
「零治、歩いて行くの?」
「ちょ!?んな訳無いだろシャイデ!!」
いつの間にか外には俺一人だけになっており、俺は慌ててバスに乗り込んだ。
さて、先ずホテルに向かう聖祥中学三年生。
そんなA組の中では歌うま選手権が執り行われていたりと楽しい時間を過ごしていた。
因みに優勝は僅差でライ。
フェイトは惜しかったのだが、ミッド通いのフェイトは知っている曲のレパートリーが余りなく、ちゃんと歌えなかったのが敗因だな………
「うわぁ、大きい………」
「プライベートビーチもあるで!!」
「プールもあるしテニスもパターゴルフも出来る場所もあるよ!!」
「流石、良いところ選ぶわね」
「そうだね」
と感動しているなのは、はやて、フェイトの3人とは違い、感動が少ないアリサとすずか。
これがお嬢様と庶民の差か………
「レイも感動が薄いですね………」
「というより加奈や桐谷もだな。神崎は………まあ普通か」
実はフェリアも神崎の事を普通に呼ぶようになっていた。
まあコイツが変わったのは誰がどう見ても分かる事なのでそうなるのも自然なのだが、未だになのは達は苦手感を拭えないらしい。
まあそれはともかく、そんなそっけない俺や桐谷、加奈の態度に不満を持ったようだ。
星は特に俺と感動を分かち合いたかったのだろう。
「いや、そう言われもな………」
実は俺は結構驚いていたりする。
何故なら前世の高校時代に行った沖縄のホテルと全く同じだったからだ。
『ホテル、トロピカルビーチ』
普通の公立高校に進学した俺に当然桐谷。そして1年遅れて加奈。3人共同じ高校だった。
1年下の加奈も修学旅行では同じホテルだった。
そんな俺達が似たような反応をするのは当然だろう。
「まさか名前まで同じとはね………」
「零治、前の時にやったテニスの決着をつける時が来たな………」
訂正、桐谷はそうでも無かったみたいだ………
「ここが戦時中に使われた自然の鍾乳洞。ここで戦闘が激しくなった際に逃げ込んで収まるのを待っていたのよ」
ガイドの説明の元、中へ入っていく。
さて、初日から戦時体験と言う形で先ずA組は鍾乳洞を利用した防空壕に入ることになった。
戦争中に残った数少ない防空壕らしい。
「レイ………」
「大丈夫だ、俺に捕まっていいから気を付けて降りるぞ」
元々こういった雰囲気が苦手な星は俺から全く離れられないでいる。
しかしそんな俺達を見ても茶化そうとする奴は誰もいない。
それくらい言い方が悪いが不気味な雰囲気が俺達を包んでいた。
「………」
「ライ?」
「レイ、ここは僕嫌だ………ここは悲しみと憎悪が渦巻いてる………」
特に霊感の強いライの顔色がいつも以上に白い。
まるで死人ような白さだ………
「ライ、無理をするな………何か今にも消えそうな感じがする………」
「うん、本当に無理だったら言うよ………」
そう言って前へ進むライ。
「ライ大丈夫でしょうか………?」
「分からない。ハッキリ言って結構不味そうだ………いざとなったら転移でこの場から連れ出すよ。暗い中なら一般人には気が付かれないだろう。フェイト達には後で説明すれば分かってくれるだろう」
「そうだな、そうした方がいい」
「夜美も目を離さないでおいてくれ」
「ああ」
こうして不安を抱きながらも3分程ぬかるんだ道を通り、大きな空洞に出たのだった………
「今はランタンを使っているので明るいですが、戦時中はこんなランタンも無く、ロウソクも持っていなかったので真っ暗な中、大きな爆発に怯えながら収まるのは待っていたそうです。別の鍾乳洞では爆発で崩れて押し潰れてしまった人達も大勢いるそうです。その中にはまだ見つかって無い人達も………」
「レイ、ライが………」
ガイドの人が話している中、夜美が俺の肩を軽く叩く。
「ライが?どうした………!?」
話途中なので小言で話す。
「ブルブル震えて………名前を呼んでも反応しないのだ………」
そう言われて俺は慌ててライに近づく。
「ライ、ライ!!」
「零治静かに………ライ、大丈夫!?」
懐中電灯で照らされたライは、目の焦点があっておらず、どこを見ているのか分からない。ただブルブル体が震え、何かをブツブツ話している。
「ライ、ライ!!」
「嫌だ………痛い………死にたくない………助けて………」
ライの声じゃない、様々な人の声がライの口から話される。
「これは………まさか霊に取り付かれて………」
「そ、そ、そんな馬鹿な………霊なんて現代に………」
「悪いけど元2-A組はリアルな妖怪を見てるから信じられるわ………」
「い、い、いや!!」
「お、俺こんな所にいたくない!!」
そんなライの様子に気がついたA組のクラスメイトが恐怖で混乱し始めた。
「こら、慌てないで!!下はぬかるんでるから転んで怪我するわよ!!みんな落ち着きなさい!!」
シャイデの叫び声が洞窟に響くが混乱は収まらない。
「レイ、どうしよう………」
「邪霊一閃でライに憑く霊を祓えば………」
「でもそれではライを斬る事になるのだろう?それに一般人がいる中で魔法など………」
「だけどそうしないとライを………」
一体どうすればいいんだ………
「大丈夫、落ち着いて………」
そんな中、いきなりライの声が聞こえてきた。
「もう戦争は終わったの………みんなもう苦しまなくて良いの………だから怖がらないで、寂しがらないで………」
優しくて包み込むようなライの声。
混乱していた皆もライの声に包まれる。
「逝くのを怖がらないで………でないとずっとこのまま暗い洞窟の中で苦しんだままだよ………勇気をだして………」
優しく、ゆっくり問いかける様に話すライ。
そして………
「また会おうね………」
「ライ!!」
そう言った後、ライは気を失ったのだった………
「ここは………」
「ライ!!」
目を覚ましたライに俺は力強く抱きしめた。
あの後、体験は中断。
外に出て気がついたのだが、クラスの皆、顔色が悪い。
実際に結構不味い状況だった様だ。
「レイ、痛いよ………」
「うるさい、心配かけやがって………」
「本当に良かった………」
「このバカ者が………」
俺の後ろにいる星や夜美も涙を流しながら言う。
「みんな………ごめんね………」
そんなライに星も夜美もライの存在を確かめるように抱きしめた。
「でも本当に良かった………一時はどうなるかと思ったの」
「なのはの言うとおりだよ。でも一体どうしたの………?」
そんなフェイトの質問にライは一旦困った顔をしたが、何か決意したのか、辛そうに語り始めた。
「………信じて貰えるか分からないけど、あの大きな空洞に出たとき、僕に向かって多くの霊が向かってきたんだ。憎悪、悲しみ、苦しみ、嘆き、狂ったように様々な負の感情が僕を襲って、体が震えて、冷たくて………所々だけど戦時中の光景も見えたんだ。恐らく受けた苦しみを同じ様に味あわせたかったんだと思う。色んな人が来て、戦争の話を聞いていくけど他人事で何で自分達は苦しんだのにお前逹はって………そんな時見た光景が今も鮮明に残ってる。」
「見た光景………?」
「その時は大きな爆破で天井が軽く崩れ始めたの。このままじゃ崩れると思った日本軍の兵士の人が我先にって出ようとして………だけど出ると外は爆風でとても人が歩ける様な状態じゃなかった。上は爆風、中にいてもいつ崩れても分からない暗い洞窟。生き延びたくても足掻きたくてもどうにもならない………そんな絶望のままそこに居た人たちは爆発によって大きく崩れた岩に巻き込まれて………」
そんなライの話に誰もが何も言えなかった………
「でもね、話してみたんだ。もう戦争は終わったんだよ、苦しむ必要も無いし、いつまでも此処にいても一生苦しむだけだよって………それでね、それからは僕の経験した沢山の楽しい話を話してあげたんだ………親も居ない僕達に家族の温かさを教えてくれたレイの話。僕達の親になって親の優しさを教えてくれたシャイデの話。そしてかけがえのない家族の星や夜美、フェリア、アギトの話。可愛い妹のキャロと優理の話。僕の大好きな阪神タOガースの話。あの中に阪神のファンの人いたんだ………昔は凄く強かったんだって。………まあそんな話をしていたらみんな新たに希望を持ち始めてくれたんだ。今度は夢を、叶えられなかったものをって………そしてみんな旅立っていったんだ………」
「ライ………!!」
そんなライを再び思いっきり抱きしめた。
「レイ、痛いよ………」
「ライ、お前凄いよ………」
「えへへ………珍しく褒められた………」
「お前みたいな心が温かいくて優しい人間が多ければ戦争なんて起きないのかもな………」
さて、そんな事件があった後、戦争資料館に行く気力も無くなった俺達はひと足早くホテルに戻り、それぞれの部屋で待機となった。
帰る途中、誰も喋る事無く、静かに俯いていた。皆それぞれ思う事があるのだと思う。
ライはその後深い眠りについた。最初は不味いのでは無いかとクラスみんなで心配したが、寝言で六甲おろしを歌う様子を見て安心したのだった。
「ったく、気持ちよさそうに寝やがって………」
頬をつつくとくすぐったいのか寝返りを打つライ。
「レイ、お茶飲みます?」
「ああ、ありがとう」
俺は今、星達の部屋にいる。
ホテルでは基本3人部屋で、星達は当然いつもの3人。
俺は桐谷と神崎となっている。
本当は基本部屋での待機なのだが、俺は特別に許可を貰い、星達の部屋に居た。
「考えさせられたよ。俺も殺し合いの場面には何度も遭遇してきたけど、何もできずただ死んでいく人の気持ちなんて考えた事が無かった」
「そんな事を考える事なんて普通に生活してればありませんよ。地球でもミッドでも」
「そう思うと今を生きる我等は本当に幸せなのだな………」
「だからこそ精一杯生きよう。俺達家族みんなで」
「ええ………」
「そうだな………」
そう言い合い、俺達は寝ているライを見た。
ライは未だに気持ちよく寝ていた………
「うわぁ、美味しそう!!」
すっかり元気が戻った俺達A組はその夜、バイキングで楽しみながら食事をしていた。
流石立派なホテルだけあって料理も豊富だ。
「ライはもう大丈夫みたいだな」
「ああ、心配かけたな………」
料理を取るのを待つ間、一緒に並んでいた桐谷が話しかけてきた。
桐谷もそうだが、A組のみんなには本当に迷惑をかけたと思う。
「いや、ある意味人生で最高の経験をしたのかもしれない。あの場にいたA組の皆は誰よりも戦争の悲惨さを身に染みただろうな」
桐谷の言う通り、前世も通して、こんなに身近で戦争の悲惨さを感じた事は無かった。
そう思うと今回の出来事は中学生の俺達にとってとても良かった出来事だったのだろう。
「レイ!!チキン美味しいよー!!」
席に戻って既に食べているライが並んでいる俺に向かって叫んでいる。
この食堂は今、俺達聖祥中学の貸切なので問題無いと思うが、流石に恥ずかしい………小学生かお前は。
「戻ってからでいいから静かにしろ!!それに何で沖縄に来て普通のチキン!?ゴーヤチャンプルーとか食べろよ!!」
「あれ、星が一回作ってくれて食べたけど苦くて美味しくない!!」
「ライ、このゴーヤチャンプルーは苦くないですから食べてみて下さい。私も次、作るときは必ず苦くならないようにするために勉強しなくては………」
「夜美!!これも美味しいよ!!」
「やかましいから静かに食べろ!!」
今まで知らん顔していた夜美が我慢出来ずつい大声で怒鳴ってしまい、空気が一気にしんとしてしまった。
「す、すいません………ライ、後で覚えてろ………」
小さくなりながら謝る夜美。
あの睨みを見ると後で痛い目見るだろうな………
「零治君、このマムシジュース飲んでくれへん?」
「はやていきなり何?それにそういうのは先ずお前から飲むもんだろ」
「私は既にほら。因みになのはちゃん達にもや」
そう言って空のコップを見せるはやて。更に指差した先にはテンションが下がっている4人が。
あの様子だとマムシジュースだと知らずに飲んだんだろうな………
「って言うかマムシジュースって………普通にマムシ酒とかだったらあるの知ってるけど………」
「何か零治君って酒に詳しい気がするんやけど、結構行ける口?」
「その質問をしてるはやてもどうかと思うぞ」
と桐谷がツッコミを入れるがはやては気にせず話を続ける。
「まあともかくや、このマムシジュース結構な効能があるらしいで。滋養効能、肩こりや腰痛にも大きなケガとかにも………」
「「温泉か」」
そんな息のあったツッコミにその場が湧いた。
「さあ、待ちに待ったこの時間………隣ではA組の女子が入浴中………となれば男としてやるべきことは一つ………」
「「「「「「「「覗きである!!!」」」」」」」」
「はぁ………」
やるとは思っていたが、結構な男子が乗り気である。
「絶対に無理だろうな………」
「俺もそう思う。特にフェリアは忘れているけど戦闘機人で身体能力も高いし………」
「そう言えばチンクだもんねフェリア」
そんな事を話しながら並んで頭を洗いながら話す、俺達転生組。
「まあ気持ちは分からないでも無いけど………」
「そうだな………A組にはライやすずかみたいに大きい子もいるし、女性人が美人だから危険だと思ってもチャレンジしようと思うのだろう………」
「俺は後が恐いから絶対に無理だね………」
「「………」」
「な、何だよ………」
「いや、人って変わるもんだなって………恋はハリケーンだな」
「まあ意味がよく分からんがそうなんじゃないのか?」
「何か面白くないな………」
柵をよじ登り、覗こうとした男子の絶叫が響く中、俺達3人は3人でそれなりの風呂の時間を楽しんでいた………
多数の男子が投げられた風呂桶により気絶している。
「でもアイツらこんなに風呂桶投げてあっちは足りるのか………?」
因みに撃墜王はフェリアである。
「風が気持ちいいね………」
就寝までの1時間、自由時間になった俺は星達3人と浜辺を散歩していた。
浴衣姿の3人はそれぞれとても似合っており、静かな砂浜と月に照らされた海はとても綺麗だった。
「今日は色々あったが、こういう時間があるのはとても嬉しいものだな」
「そうですね………」
「ああーっ!!2人ずるいよ!!僕もレイと手を繋ぐ!!」
前で暗い砂浜を走ってはしゃいでいたライが星と夜美を見て文句を言う。
「大丈夫です、順番に変わってあげますから今は我慢してください」
「そうだ。それに貴様は既に思いっきりレイに抱きしめられていただろうが」
「えっ!?確かに温かかったけどそんなのずるいよ~!!」
ギャーギャー文句を言うライと口論する2人。
「全く………」
そんな光景を俺は微笑ましく見ていたのだった………
さて2日目の見学は戦争の事以外の沖縄の名所を回った。
防空壕になったものとは違う鍾乳洞や、ハブの資料館、沖縄の民族工芸体験など様々。
その中でも………
「見てみて!!」
あるお土産コーナーであったTシャツ作りのコーナー。
そこでライは2種類ほどTシャツを作っていた。
「先ずはこれ!!」
そう言って昼食時、なのは達に見せたTシャツにはこう書かれている。
『マテ娘、3姉妹三女』
と表に大きく書かれた水色のTシャツだ。
「「「「「「「「………えっと」」」」」」」
なのは達7人(なのは、フェイト、はやて、すずか、アリサ、フェリア、加奈)が困った顔でコメントに迷っていた。
「因みに長女は星、次女は夜美だよ」
そんな事は誰も聞いていないのだが、ライは嬉しそうに語る。
「でねでね、これが有栖家の皆の分!!はいフェリア」
そう言ってフェリアにTシャツを渡す。
『有栖家見参!特攻隊長フェリア』
「何故特攻隊長………」
「何かそんな感じがしたから。星が冥王、夜美が王様、僕がブルーサンダー、キャロがマスコットガール、優理がデンジャラスガール、レイが家主!!」
「「「「「「「………」」」」」」」
そんなライに誰もツッコメ無いでいた………
(は、はやてアンタツッコミなさいよ!!)
(む、無理や!!こんな天然なボケ私にはさばききれへん………ツッコミならすずかちゃんやろ)
(わ、私も無理だよ………加奈ちゃんは?)
(私も無理よ………何でこういう時に兄さんはいないのよ………)
(私も作ろうかな………)
(フェイトちゃん、私も実はちょっと作りたいかなって………)
とコソコソ話す6人。
若干違う事を話す2人もいるが………
「ん?何してんだみんな集まって………」
「あっ、レイ!!見てみて!!」
そんな中、零治と星、夜美が8人の元にやって来た。
その両手にはお土産があり、今まで3人で選んでいた様である。
「いきなり居なくなるな………どこに行ったのかと思ったぞ」
「ごめんごめん………実は面白い物見つけてね………これ!!」
そう言って零治達にもTシャツを見せるライ。
そんなライを見て7人がやっちまったなと苦笑いしながら見ていた。。
「………ライ、色々ツッコミ所が満載なだけど………」
「えっ、どこが?」
「まあ最初のTシャツはまだいい。結構納得出来るから。ただ2種類目のTシャツは駄目だ。先ず、まとまりが無いし、フェリアと俺に関しては良いのが思いつかなくてパッと出てきたのにしたろ。俺のなんて捻り無し」
「いや、零治君、ツッコミ所ちゃう………」
「そうです、何で私が冥王なんですか!?王が2人もいるのはおかしいです!!」
「星それも違う!!」
「マスコットとデンジャラスは中々合っているな………」
「そこは肯定するの!?」
因みにツッコミを入れたのは上からはやて、アリサ、すずかである。
「ねえライ、Tシャツってどこで作れるの?」
「えっとね、お土産の横にある服屋さんのカウンターで注文すれば30分位で作ってくれたよ」
「ありがとう、なのは行こう」
「うん、お店にお揃いで出せるような物を作ろう」
そう言って2人は言ってしまった。
「もう何か疲れた………」
「特攻隊長………」
机に垂れる加奈に、Tシャツを見て固まるフェリア。
「おい、あっちでTシャツ作ったんだけど3人にこれで良いよな?」
そう言って今度は桐谷がTシャツを持ってきた。
「ええ、良いんじゃない?因みになんて入れたの?」
半分投げやりになりながらTシャツを見る加奈。
『ダメっ子3シスターズ』
「………捻りがない」
加奈の評価は辛口だった………
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