ハイスクールD×D 万死ヲ刻ム者
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番外5 住居
「・・・と言うことなんだけど、小猫ちゃんをホームステイさせてくれないかな?」
闇慈達が冥界から人間界に帰ってきて数日後、闇慈は小猫のホームステイの話を持ちかけた。そして闇慈は小猫と一緒に闇慈の母親に頼みに来た。都合的な話になるが闇慈の父親は海外で単身赴任中だった。
「・・・お願いします!!」
闇慈の言葉の後に小猫が闇慈の母親に頭を下げる。
「話は分かったわ。・・・貴女が塔城小猫さんなのね?」
「・・・はい」
「貴女の事は闇慈から良く聞いてるわ。一度ちゃんと会ってみたかったのよ」
小猫は闇慈の母親の言葉に少し首を傾げた。
「・・・どう言う事ですか?」
「この子ったら何時も貴女の事を話してたわよ?そうね・・・話さなかった日はないっ程にね」
「か、母さん・・・」
闇慈は顔を真っ赤にしながら母親を咎めたが構わずに続ける。
「それにこの子ったら、今までに見せた事の無い位、幸せそうな表情をしてたわよ?」
「・・・そうなのですか?」
「ええ。これまでに闇慈を幸せにしてくれる女性ってどんな人か見てみたかったのよ」
そう言うと母親は小猫に頭を下げて頼んできた。
「これからも闇慈の事。よろしくお願いしますね」
「・・・はい!」
「母さん・・・」
小猫はその言葉に強く答えていた。闇慈も自分を思ってくれている母親に感謝の念を抱いた。
「それと・・・ホームステイの件は大いに大歓迎よ。私も娘が増えるみたいで楽しそうね。私は優里、黒神優里よ、よろしくね?」
「ありがとう!母さん!!良かったね、小猫ちゃん!!」
「・・・はい!」
小猫も笑顔を浮べていた。そして母親・・・優里はさらに問いかけるが・・・
「個室の空きはまだあるのだけど、部屋はどうしようかしら?」
「闇慈先輩と同じ部屋でお願いします」
小猫は即答した。まあそれもそうだろう。闇慈と小猫は恋人同士になって、少しでも一緒に居たいと言う思いがあるのだから。
「そう。小猫ちゃんがそう言うのなら一緒にするけど。闇慈、小猫ちゃんと一緒の部屋になるからと言って変な事しちゃダメよ?」
「変な事って何!?変な事って!?母さんは僕がそんなに貪欲で変態に見えるの!?」
「男ってそんなものよ。貴方に良く似てるお父さんだってそうだったもの」
「僕と父さんを一緒にしないで!!」
闇慈と優里の漫才みたいな光景に小猫は軽く笑みを零していた。
~~~~~~~~~~~~
「ふう・・・」
小猫のホームステイが決まり、夏休みもまだあることなので小猫は闇慈の自宅で泊まる事になった。そして一日が終わり、闇慈は風呂でシャワーに当たりながらゆっくりしていた。
「何がともあれ、小猫ちゃんのホームステイが許可されて良かった。でも同じ部屋って言うのは少し緊張するかな。特に夜とか・・・って何変なことを考えているんだ!!僕は!!・・・あれ?でも僕と小猫ちゃんってもう・・・」
「・・・はい。闇慈先輩と私は一つになりましたから変なことじゃないです」
「だと良いけど・・・って!えっ!!?」
闇慈は慌てて背後を見てみるとタオルも巻いていない裸の小猫が顔を赤らめながら後ろから闇慈の背中に寄り添っていた。闇慈は背中の小猫の胸の感触に今にも理性が飛びそうな状況だった。
「こ、こ、小猫ちゃん!?どうしてここに?」
「・・・私のために先輩のお母さんに頼んでくれたそのお礼をしに来ました」
「そんなの当たり前のことをしたまでだよ?」
「それに・・・少し先輩と2人っきりで話がしたかったんです」
突然小猫が声を小さくし、頭を闇慈の背中に当てながらこう呟いた。
「本当の親の顔を知らない私には先輩が羨ましかった。あんな風に私も楽しく話がしたいって・・・」
それを聞いた闇慈は小猫を離すと肩を掴み、向き合った。
「小猫ちゃん。さっき母さんが言っていたでしょ?自分の娘が出来るから楽しみだって。ならこれからその思い出を作れば良い。君はもう1人じゃないんだから・・・ね?」
「闇慈・・・先輩!!」
そう言うと小猫は闇慈にキスをした。小猫は貪欲に闇慈の唇を求める。
「ちゅる・・・先輩!ん・・・先輩!!」
そして小猫が手を伸ばそうとしたがここで闇慈がそれを止める。
「おっと・・・小猫ちゃん。この後は部屋に行ってからにしようね?・・・野次馬も多いみたいだし」
闇慈はこの時脱衣所の出入り口に優里の気配を感じていた。闇慈は小猫に言い聞かせ、その場は我慢して貰ったが・・・その遅くは激しい夜になったそうだ。
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