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ハイスクールD×D 万死ヲ刻ム者

作者:黒神
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閑話1 ゼロと死神

 
前書き
時間軸は三会談が行われる前に闇慈が行った修行期間中の話です。何処に飛ぶかは題名と内容でお楽しみ下さい!! 

 

「はあ・・・はあ・・・」

闇慈は白龍皇やカオス・ブリゲードに対抗すためにデスから修行を付けて貰っていた。今は夜中で自主練習を行っていた。

(くそっ・・・『シャドウ・ルーラー』の発動がまだ曖昧だ。必ず発動させるようにしないと)

闇慈は再び『真紅の魔眼』から逆五芒星を瞳に刻み込み、『影』を操ろうとしたが『影』が言うことを聞かず、逆に闇慈に襲い掛かってきた。闇慈はそれを避けると普通の眼に戻した。それに伴い疲労感が襲った。

「はあ・・・何がいけないんだ?もう一回!!」

もう一度挑戦しようとすると・・・目の前に緑色の鏡のようなものが現れた。

「何だ?これは?」

闇慈はその鏡に近づき、なんなのか確かめるように観察し始めた。そして何も異常はないと判断した闇慈は自分の右人差し指でその鏡のようなもの触れた瞬間・・・

ガバッ!!

「な、なにっ!?」

鏡のようなものが闇慈の右腕に喰らい付くかのように伸びてきた。闇慈はどうにかしてそれを外そうとしたが・・・

「くそっ!!取れない!!うわああぁぁ・・・」

闇慈の努力も空しく闇慈はそのまま鏡の中に吸い込まれていった。

~~~~~~~~~~~~

トリステイン魔法学校では二年生に進級するための『使い魔召還』の儀式が執り行われていた。

「これで全員ですか?」

教師のコルベールが生徒に確認をとるが・・・

「いえ。ミスター・コルベール」

ここで『サラマンダー』を召還した赤髪でグラマーな生徒『キュルケ』がコルベールに咎めをかけた。

「まだ、ミス・ヴァリエールが残っていますわ」

キュルケの視線がピンクブロンドの髪をした小柄な体格の生徒『ルイズ』に目を向けた。

「ではミス・ヴァリエール」

「は、はい」

ルイズは持っている杖をカタカタと震わせ始めた。それもそのはずだ。ルイズは今までに魔法を成功させたためしがなかったのだ。何時も何も反応しなかったり、爆発を起こすなど、成功率『ゼロ』だった。それにより周りからは『ゼロのルイズ』と罵りを受けていた。

(お願い・・・!!答えて!!)

ルイズは心に呼びかけながら、杖を回し、呪文を唱え始めた。

「宇宙の何処かにいる私の僕よ!!神聖で美しく、そして強力な使い魔よ!!我が導きに答え、我の前に姿を現せ!!」

何とも独特な詠唱だった。そしてその詠唱が終わると・・・

ドガァァァァン!!!

爆発が起きた。しかし今回はこれだけでは終わらなかった。煙が晴れるとそこには・・・

「・・・」

黒髪の長身の男子が気を失って横たわっていた。そのことに周りの生徒が驚いているようだったが、召還した本人が一番驚いているらしく眉毛をピクピクと震わせていた。

「こ、こんなのが神聖で美しく。そして強力な・・・」

ここでルイズはその男子をじろじろと見始めた。

(・・・でも結構キレイな顔をしてるわね)

~~~~~~~~~~~~

「ぐっ・・・」

闇慈は突然のことに気を失っていたらしく。ハッと目覚めた。

「ここは・・・」

「アンタ・・・誰?」

「えっ・・・」

闇慈が声のする方を見るとピンクブロンドの髪をした少女がいた。

「貴女は?」

「それはこっちの台詞。アンタは何者?」

「僕は・・・(見たところ外国の女の子だよね。なら)アンジ・クロガミ」

「そう。それでアンタはどこから来たの?」

「僕は・・・」

闇慈は答えようとするとしたが周りを見回してみると、周りには何やら様々の生物をそれぞれ持っている生徒が多く居た。そしてその生徒たちは闇慈を見たとたんに笑いを飛ばし始めた。

「さ、流石は『ゼロのルイズ』!!期待裏切らない結果だわ!!」

「おいおい。魔法が使えないからって平民を連れてきたんじゃないのか?」

(『ゼロのルイズ』?)

その言葉に疑問を持っていた闇慈だが『ゼロのルイズ』と呼ばれている少女が周りに言い訳を始めた。

「ちょっと失敗しただけよ!!ミスター・コルベール。もう一度召還させて下さい」

少女は髪の毛の面積が少ないコルベールと言う先生らしく人物に申し出たが・・・

「それは出来ません。この儀式は神聖なもの。やり直しなど出来ません」

断られてしまった。しかしさらに声を上げる。

「しかし。『平民』を使い魔にするなんて聞いたことがありません!!」

(僕のことを『平民』扱い・・・つまりここは昔の外国か何処かなの?)

「早くしなさい。じゃないと君は本当に退学になってしまいますぞ!!」

(退学?どう言う事だ?)

闇慈が疑問に思っていたが、少女は覚悟を決めたのか闇慈と向き合った。

「感謝しなさいよね・・・貴族にこんなことされるなんて一生無いんだから」

「えっ・・・」

そう言うと少女は闇慈と目線をあわせるように屈むと・・・

「我が名は『ルイズ・フランソワーズ・ルブラン・ド・ラ・ヴァリエール』。五つ力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔と成せ」

その少女は闇慈の顔に自分の顔を近づけ・・・

「えっ・・・ちょっ・・・ん」

「ん・・・」

口付けを交わした。闇慈は突然のことに眼を見開いていた。そしてゆっくりと離れた。それと同時に・・・

「ぐっ・・・!?」

闇慈の左手に痛みが走り、そしてそれが収まると左の手の甲にルーンが刻まれていた。

「ふむ。これでコントクラクト・サーバントは無事終了ですな。しかし見たことが無いルーンですな。スケッチさせてもらえませんか」

「ええ。どうぞ」

スケッチが終わると儀式は終了したのか、みんなは空を飛びながらその場を離れていった。

「あれって・・・魔法?」

「そうよ」

「僕たちは飛んで戻らなくて良いの?」

闇慈はルイズに尋ねたが、それを聞くと俯いてしまった。

「やりたくても出来ないのよ・・・」

「ルイズさん。もしかして『ゼロのルイズ』と言うのはもしかして・・・」

「そうよ!!」

そう言うとルイズは闇慈に鋭い目線を送った。

「私は何をやっても出来ない!!貴族なのに魔法も使えない!!そうやって・・・そうやって。周りからバカにされて、くやしくて」

そう言っている間にルイズは段々涙声になって行った。その事を聞いた闇慈はルイズに・・・

「空・・・飛んでみたい?」

「出来るわけないでしょう!?アンタに・・・平民に出来るわけがないでしょう!?」

「みんながいなくなるまで待ったら、奇跡を見せてあげる」

そう言うと闇慈は他の生徒が居なくなることを確認すると・・・

「もう良いかな。セイクリッド・ギア!!発動!!」

「な、何!?」

闇慈が煙で纏われると髪が黒髪から銀髪に変わり、ボロ衣のオーバーマントを羽織っている姿になった。

「な、な・・・」

ルイズはその姿に呆然としていたが、闇慈は構わずにルイズを抱きかかえた。

「ちょ、ちょっと何するのよ!?///」

「さあ・・・奇跡を見せてあげる」

そう言うと闇慈は大小4枚の漆黒の翼を具現させると、大空に向かって羽ばたいた。

「・・・」

ルイズは自分の今の状況を確認すると、段々笑顔になって行った。

「どうかな?はじめて空を飛んだ気分は?」

「な、なんとも言えないわね。こんな力があったのならみんなの前で出せばよかったのに///」

ルイズは闇慈のキレイな顔立ちによる笑顔で顔を赤らめながら、背けてしまう。

「でも。良い物でしょう?飛ぶことも」

「そ、そうね。確か・・・アンジだったわね。アンタ一体何者なの?」

「それはルイズさんの部屋に言ってから話すよ。部屋は何処?」

その後ルイズの案内で部屋にたどり着いた。

 
 

 
後書き
いかがだったでしょうか?

みなさんの声。是非聞かせて下さい!!

指摘は大いに結構ですが、誹謗中傷はやめてください。
 
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