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八条学園怪異譚

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第二話 嫉妬その二


「それなの」
「そう、二人でね」
「成程ね。今日も朝からなのね」
「そうしてるわ」
「お店はまずは」
 愛実は姉の言葉を聞いて言った。
「お掃除からよね」
「そう。どれだけ味がよくてもね」
「奇麗じゃないと駄目よね」
「そう。その通りよ」
 そうだとだ。姉は妹に話す。
「お掃除をしてからよ」
「そうよね。まずは奇麗にしないと」
「味はそれからよ。ただしね」
「味もね」
「そう。絶対よ」
 料理を扱う店ならばそれは当然のことだというのだ。しかし掃除。清潔にすることはそれ以上のことだとだ。愛実達の両親は常に言っているのだ。
 それでだ。愛子も朝から愛実に言うのである。
「まずはそこからよ」
「そうね。整理整頓と」
「いつも清潔にね」
「そうしないと駄目よね」
「そう。だからお父さんとお母さんもね」
 そのだ。店に入って掃除をしているというのだ。
「一日一度は大掃除よ」
「子供の頃から言われてるけれど」
「けれど間違いじゃないでしょ」
「うん。だから私もね」
「愛実ちゃんも奇麗にしてるわよね」
「ええ」
 微笑んでだ。愛実は愛子に答えた。
「だって。そうしないとね」
「気が済まないの?」
「そう。ちゃんとしてるの」
 こうだ。姉に笑顔で答える。
「お掃除だけじゃなくてね」
「洗濯とか食器洗いもしっかりしてるわね」
「やっぱり。何でも奇麗にしないと」
 駄目だというのだ。愛実もそのことはしっかりしtえいた。
 そしてそうした話をしながらだ。また言うのだった。
「じゃあ食べ終わったら食器も」
「食器洗い器の中に入れておいてね」
「ええ。それで一気に洗ってね」
「その方が水道代かからないの」
 だからだ。それでいいというのだ。
「便利になっていってるわね、世の中って」
「そうね。じゃあ」
「食べて歯を磨いたらね」
「登校するから」
 笑顔でだ。愛実は愛子に述べた。
「そうしてからね」
「うん、じゃあお姉ちゃんもね」
「お姉ちゃんどうなの?」
 愛実はふとだ。納豆をかけた御飯を卵焼きや漬物と一緒に食べて味噌汁もすすりながらだ。そのうえで姉にこう問うた。
「大学の方は」
「順調よ。楽しいわよ」
「八条大学っていい大学なの?」
「ええ。凄くいい大学よ」
 そうだとだ。笑顔で話す愛子だった。
「本当にね」
「そうなの。いい大学なの」
「そうよ。だから愛実ちゃんもね」
「ええ。勉強してそうしてね」
 まだ入学式にも入っていないがそれでもだ。愛実は目を輝かせて愛子、大好きな姉に答えた。
「お姉ちゃんと一緒の大学に行くから」
「そうしてね。とてもいい大学だからね」
「ただ。凄く広い大学よね」
 このこともだ。愛子は言った。 
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