転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OGs
0085話
「ムータ基地攻略作戦、ね」
シャドウミラーのライノセラスの中で、その攻防戦を眺めている。
諸事情により時間だけはあったので、インファイトLV.6を習得した後は特にやる事が無いのだ。
作戦としては波状攻撃という単純なものなのだが、第一陣が戦闘機のソルプレッサで敵を誘い出す。その後、第二陣のリオンとガーリオンが二手に分かれてその機動力を活かして基地へと攻撃を仕掛ける。現在はこの第二陣だ。そしてその攻撃が失敗しても基地後方へと回り込ませたバレリオン部隊でリオンとガーリオンを相手に散らばった敵機を各個撃破、か。
波状攻撃を仕掛ける際に最適な機種を選び、投入するタイミングを指示しておく。民族解放運動の第一線で戦ってきたバン大佐らしい、見事な作戦ではある。
「だが、それもシロガネがいてはな」
モニタに表示されているのはヴァイスリッター、R-1、ジガンスクード・ドゥロ、ガーリオン・カスタム、量産型ゲシュペンストMk-Ⅱが2機。そしてシロガネ。
シロガネに関して言えば原作通りならそのうちシャドウミラーの戦力となる艦なので、ここで沈める事については全く考えていない。
もっとも、それはノイエDCには関係ないから沈める事が可能ならさっさと沈めるだろう。……沈める事が出来れば、だが。
あの艦の艦長であるリー・リンジュンは前線の艦長をやってる割には物事を理詰めで考えたがり、結果的にピンチに陥るという事を何度かやっている男だ。
だがそれもシロガネの温存という連邦政府や連邦軍上層部の愚行による弊害の悪影響であり、実戦経験さえ積めば優秀な艦長に成長するだろう。それだけの素質は持っている筈だ。
実際、波状攻撃を受けているこの状況でよく防いではいる。……いや、ここは実戦経験が豊富なカチーナ・タラスクの本能的な読みのおかげというのもあったか。
「隊長、俺は出なくても構わんのか?」
ライノセラスのブリッジからムータ基地の攻防戦を眺めている俺へとウォーダンが声を掛けてくる。ウォーダンにしても、自分のベースとなったゼンガーの仲間という事でシロガネのPT・AM部隊に興味を持っているのだろう。
「ノイエDC側からこの作戦のメインは自分達だから外様は引っ込んでいろと言われてはな。実際、相手の言ってる事も間違いではない。……ただし、何か異変があった場合は出て貰う事になる。機体で待機していろ」
「異変が起こる、と?」
「俺の勘では間違いなくな」
今回行動を共にしているノイエDC側の指揮官は妙にこちらに対抗心を抱いているらしく、この作戦に手出しは一切無用とまで言ってきている。奇襲作戦の時に一緒に戦った艦長とは違い、アースクレイドル内でのノイエDCとしての立場よりもノイエDCの中での自分の立場を重要視している。
現状、アースクレイドル内には3つの勢力が存在している。1つ目はアースクレイドルに元々いたイーグレット・フェフやアギラ・セトメ等。2つ目はバン大佐率いるノイエDC。そして最後が俺達シャドウミラーだ。この3つの勢力の中では、アースクレイドル勢が大家という事もあり発言力が最も高い。次いで最大人数を誇るノイエDC。そして最後に俺達シャドウミラーとなる。ただし、これが実際の戦力となると順番が完全に逆転する。それ故に有能なノイエDCの指揮官なら、まずはアースクレイドル内での自分達の立場を強化する事を考える訳だが、その中でノイエDC内の事だけしか見えていない指揮官もいる訳だ。
俗に言う小物って奴だな。
ただ、その小物の指揮の下で行われているムータ基地攻略作戦は順調に進んではいるのだ。あるいは、その小物でも出来る作戦を考えたバン大佐を褒めるべきか。
「む」
ウォーダンがモニタを見て、感心したような声を上げる。
それに興味を引かれてモニタへと視線を向けると、そこにはリオンやガーリオンを各個撃破しているPTやAMがいる一方、基地の前に立ちふさがるように存在してバレリオンの攻撃を防いでいるジガンスクード・ドゥロの姿があった。
第三波の攻撃も読んでいる、か。だが数の少なさは現状では致命的だな。
実際、何とかバレリオンの攻撃は防げているものの、他のメンバーがリオンやガーリオンを迎撃する為に前に出ていた為、戻るのに時間が掛かっている。
その時間差は僅かなものだが、その僅かな差が命取りに……
瞬間、頭に走る違和感。既にお馴染みとなった念動力の共振だ。
「ハガネが来たか、これで形成は逆転だな。……もっとも、最終的な結果は変わらないだろうが。ウォーダン、ハガネが来るぞ。出撃準備をしておけ。俺も出る」
「ハガネが?」
マスクで隠れてはいるが、恐らくその顔は疑問を浮かべているのだろう。実際にレーダーに反応はないのだから。
「レモンから聞いていないか? 俺には念動力がある。そしてハガネにも念動力者が存在している。その共振、と言ってもいいかもしれないが、そのおかげで近づいたりするとその存在を感じる……事もあるんだよ」
正確に言えば、俺が共振をする事の出来る念動力者はアヤ・リョウト・ブリットの3人のみだが、わざわざそれを言う必要もないだろう。
「承知。すぐに出撃準備を済ませる」
俺の言葉に納得したのかどうかは分からないが、ともかくハガネが来るという事だけは理解したのだろう。スレードゲルミルの下へと向かうウォーダン。
グロウセイヴァーのコックピットへと乗り込み、ムータ基地攻略作戦の指揮をしているノイエDCの指揮官へと通信を繋げる。
「何だ? もう少しでムータ基地は攻略される。貴様等如きに用はないから大人しく見ていろ」
第一声がこれか。と言うか、この男はシャドウミラーに喧嘩を売って新兵器の供給が滞ったりしたらどうするつもりなんだろうか。幸い、ノイエDCには贄となってもらう事が決定している為その予定はないのだが、普通に協力関係を築いている場合は組織間の関係にヒビが入っても構わないというような言動だ。
「ハガネが来るぞ。迎撃準備を整えておけ」
俺の言葉にあからさまに胡散臭そうな顔でこちらを見る。
「おい、レーダーに反応はあるか? ……ふむ、こちらではその兆候は捉えていないが。手柄欲しさに出鱈目を理由に参戦か? 漁夫の利とでも考えているんだろうが、俺はそう甘くはないぞ」
……駄目だな、こいつは。一度徹底的に痛い目にあわなければこの性格は直らないだろう。
「隊長、どのように?」
「出撃の準備だけはしておけ。折角ここまで攻め込んだんだ、ハガネが来ただけで取り返されるのは面白くない。あの男の様子から見て虎の子のランドグリーズ部隊も準備はしてないようだし、実際にハガネが来れば俺達に頼るしかないだろう」
現状の戦力でシロガネの部隊相手にギリギリ優勢といった所なのだ。そこにハガネの部隊が加われば、どう考えても現状のノイエDCの部隊だけでそれに対抗するのは不可能だ。バン大佐から奥の手として与えられているランドグリーズ部隊が出撃すれば戦局は決定的になるが、あの様子ではその準備をしているとはとても思えない。
ウォーダンとの会話から数分、ついにその時がやってきた。
戦場にハガネがその姿を現したのだ。
「やはり来たか」
ハガネから次々とPTやAMが射出される。その機種は以前アラビア半島で戦った時と同じだが、こうして見る限り練度は上がっているようだ。
ノイエDC側へと再度通信を送る。
「さて、お前が出鱈目と言っていたハガネがやってきてどんどんとバレリオン部隊を落としていってる訳だが、どうする? 俺達はこのまま眺めているだけで構わないのか? ここまで攻めたムータ基地をみすみす見逃す手はないと思うが」
「ぐぐぐ……分かった。出撃したければ勝手にしろ。その間にこちらはランドグリーズの準備を整える!」
自分の言いたい事だけを言って通信を切る、か。器が知れるな。
それはともかく、許可はもらったんだ。なら後は実行に移すのみ。
「ウォーダン、出るぞ」
「承知!」
あちらの世界のテスラ研から接収したグルンガスト参式をイーグレット・フェフの技術であるマシンセルにより変異させた機体、スレードゲルミル。変異というだけあって、既にその姿はグルンガスト参式とは全く違うものになっている。あえて似ている点を探すとするなら、背中にあるドリルや頭部だろう。特に頭部はリーゼントのようになっているのが特徴的すぎる機体だ。
「ウォーダン、先鋒は任せる。あの部隊にはゼンガー・ゾンボルトはいないが、その志を同じくする者が多くいる。そいつ等にお前の存在を示してこい」
「かたじけない」
通信モニタ越しに軽く頭を下げて感謝の意を示すと、そのままスレードゲルミルを発進させる。特機特有の巨大なパワーを活用して、大地を滑るように進む。
すでにムータ基地を攻撃していたバレリオン隊の姿は無く、ようやく敵を全滅させたと思い込んでいるハガネとシロガネ。その油断もあったのか、スレードゲルミルが接近してくるのに気が付くのが遅れた。
ようやくスレードゲルミルの姿に気が付き臨戦態勢を整えようとした時、スレードゲルミルから通常周波数で発信されたウォーダンの声が周囲に響き渡る。
「我はウォーダン、ウォーダン・ユミル! メイガスの剣なり!!」
自らの名乗りを上げると、スレードゲルミルの手に持っている巨大な斬艦刀の先端をアルトアイゼンの方へと向ける。
「目標確認! ゲシュペンストMk-Ⅲ!!」
スレードゲルミルが斬艦刀を振り上げたままアルトアイゼンへと向かい、そのまま素早く距離を詰めると同時にその巨大な剣を振り下ろす!
ウォーダンの名乗りでゼンガーとの関連性を考えたのはしょうがない事だったのかもしれない。だが、その隙はウォーダンにしてみれば見逃しようのない隙だった。
振り下ろされる斬艦刀に対してアルトアイゼンが出来たのは、攻撃を受ける箇所を咄嗟に装甲の厚い肩の部分にする事だけだった。
だが、それでも斬艦刀の一撃に耐えるのは無理だったらしく、攻撃を受けた右肩のスクエア・クレイモアの部分を上下に分断されてしまう。
「キョウスケ!?」
「中尉!」
エクセレンとブリットのものだろう声が、通常周波数で響き渡る。
「くぅっ!」
「大丈夫か、キョウスケ中尉!?」
「ああ……アルトでなければ、真っ二つにされていたかも知れんが……なんとか、な」
「我が斬艦刀を受け流したか。さすがはベーオウルフ。いや、キョウスケ・ナンブ!」
リュウセイの心配する声を聞きながらも、俺はグロウセイヴァーで戦場に近づいていく。
「ざ、斬艦刀だと!?」
「それにあの声、あの名乗りは……ゼンガー、ゼンガー・ゾンボルトか!!」
リュウセイとカイの声を聞きながら、グロウセイヴァーをスレードゲルミルの隣へと着地させる。
念動力の共振により俺の存在に気が付いたブリットが、乗機の黒いヒュッケバインMk-Ⅱでグロウセイヴァーの方へと向き直る。
「この感覚は……」
「久しいな。アラビア半島以来か」
ブリットの声に被せるように、通常周波数で通信を送る。
「あの時の特機のパイロット!?」
「あの時は特機に乗ってたくせに、今日は違う機体かよ。浮気癖にも程があるな」
アラビア半島で俺と戦ったブリットとイルムから通信が送られてくる。と言うか、あの時はグロウセイヴァーがオーバーホール中だったからヴァイサーガに乗っていただけで、これが俺の本命なんだが。
「……馬鹿なっ!? 何故あの機体がここにある!?」
聞こえてきたその叫びは、ワシントンで聞いた声だ。教導隊のカイ・キタムラだろう。
「カイ少佐、あの機体を知ってるんですか?」
訝しげに尋ねるブリットに、カイは驚きの声もそのままに答える。
「ああ。オペレーションSRWで確認された機体だ」
「あの作戦に参加していた連邦軍機ですか? ならそれがDCに寝返ったと?」
「……確かに、あの作戦に参加していた機体だと思われる。ただしエアロゲイター側として、だ」
「なっ!?」
「友軍機に突然攻撃を仕掛けてその姿を消した事から、コードネーム『インビジブルマン』と呼ばれる機体。それがあの機体だ」
「そんな馬鹿な!? じゃあDCは自分達が倒そうとしているエアロゲイターと手を組んでいるって事になるじゃないですか!」
「また、唐突に姿を消したという事で、もしかしたらホワイトスター消失の謎にも関わっているかも知れないとの疑惑もあり、軍事機密並にレベルの高い機密情報になっている。それとこんな所で遭遇するとはな」
……ホワイトスター消失の謎って。使ってる技術はASRSに空間倉庫と全く違うけど、確かに連邦軍側から見ればそう考える事も出来るのかもしれないな。しかもその疑惑はまさに正解だし。
「……さて。俺の情報についてはもういいだろう。そろそろこちらも仕事をしたいのでな。……やれ」
最後の言葉だけをウォーダンへと向けて命じる。
「承知! 斬艦刀、電光石火!!」
ウォーダンから放たれた斬艦刀の斬撃が基地の至る所を斬り裂き、破壊し、蹂躙した。
そしてその中の1撃が司令部があると思しき場所へと命中。基地司令のものと思しき悲鳴を響かせる。
「アクセル大尉、時間稼ぎはもう十分だ。退け!」
通信で怒鳴ってきたのは、この作戦を指揮している男だ。
その自分勝手な言い分に思わず苦笑を浮かべたものの、このままここに居てはランドグリーズの砲撃に巻き込まれるだろう。
シャドウミラー用の通信に切り替え、ウォーダンへと通信を繋げる。
「W15、退くぞ。このままここで味方の砲撃に巻き込まれるのはつまらんからな」
「了解した」
スレードゲルミルと共に、ライノセラスへと後退する。
シロガネやハガネの部隊が通信で何やら騒いでいるような声が聞こえたが、それに構っている暇はない。
スレードゲルミルとグロウセイヴァーと入れ違いになるように、大量のランドグリーズがムータ基地へと進軍を開始していた。
これでムータ基地も落ちたな。
ランドグリーズの砲撃音を後ろに、ライノセラスへと帰還する。
グロウセイヴァーだけならもっと早くに戻ってこれたのだが、スレードゲルミルと一緒だった為に思ったよりも時間が掛かってしまった。
格納庫へと入ると、既にバン大佐の演説は始まっていた。
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:26
PP:30
格闘:210
射撃:228
技量:220
防御:217
回避:245
命中:267
SP:350
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:A
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP20
覚醒 消費SP32
???
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.6
???
???
???
???
???
???
撃墜数:116
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