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転生とらぶる

作者:青竹
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スーパーロボット大戦OGs
  0084話

「アクセル大尉、連邦軍を発見した。攻撃の合図はこちらに任せて貰っていいのだな?」

 ライノセラスの艦長がそう通信を送ってくる。シャドウミラーがアースクレイドル内においては高い発言力を持っている為に、ここでも口出しされたくないと牽制しているのだろう。
 確かにこのデザートクロス作戦はDCが新生のノイエDCへと生まれ変わる為の作戦だ。その始めの一歩を外様である俺に奪われたくないという思いも理解出来る。

「ああ、このデザートクロス作戦はDC主導の作戦だ。俺の事は単なる援軍程度に考えてくれていい。実際、俺の目的はこの機体の慣らしがメインだしな」
「そうか、感謝する」

 自分達にとっての重要な作戦を自分の機体の慣らし目的と言われて顔を顰めたものの、そこで自制出来るというのは褒められるべきだろう。
 少なくても、ケネス・ギャレットなんかには到底無理だろうし。

「これが我等ノイエDCとしての初の作戦となる! その記念すべき先陣を我等に任せて貰えた事が正しかったと思ってもらえるように奮起せよ! また、今回の作戦では客人もいる。決して無様な姿を見せるなよ! 異星人に対する剣は連邦軍ではなく、我等ノイエDCである事を示すのだ! 全機、攻撃を開始せよ!」

 艦長の演説で士気を高めたパイロット達が複数の陸上戦艦ライノセラスや空中要塞ストークから出撃していく。リオン、ガーリオン、バレリオン、ランドリオン等のリオン系機体に、シャドウミラーから提供されたであろう戦闘機のソルプレッサ、ホバータンクのフュルギア、そしてノイエDCの虎の子とも言える新型機ランドグリーズ。
 その数はざっと100を超えているだろう。その全てがDC残党相手の作戦という事で油断しきっていた連邦軍艦隊へと襲い掛かる。
 その油断の為か連邦軍の部隊展開は酷くゆっくりとしたもので、量産型ゲシュペンストMk-Ⅱやリオン、ガーリオン、そして数は少ないが量産型ヒュッケバインMk-Ⅱが展開するまでにかなりの損害を受けていた。

「さて、俺も見てばかりじゃここに来た意味はないな」

 ノイエDCのパイロットは操縦技術だけで言えば連邦軍よりも上の者が多い。だが多少の質の差など、圧倒的な物量の前に意味は無いのだ。

「それは俺が心配する事じゃないけどな」

 グロウセイヴァーのテスラ・ドライブを起動させ、空中へと機体を浮かべる。

「っと、確かに機体バランスが随分と変わっているな」

 いつもの調子で機体を動かしていたのだが、改修により機体バランスが変わってしまったせいでイメージしている動きよりも幾分か鈍い。
 だがそんな違和感も、地形適応空Sの俺にとっては数分で誤差調整を終了出来る程度のものだ。

「さて、まずは早速だがランツェ・カノーネを試してみるか」

 クロノスの下の部分で折り曲がっている砲身を展開。初めて使用する武器という事で、狙いは念の為にDC部隊がいない方向へと定める。そこにはDCの横腹を突くべくガーリオンとリオンが集団で移動していた。

「食らえ!」

 ランツェ・カノーネの2本の砲身から、細長いビームが連続して発射される。この武器はビームの威力が高い事も特徴だが、それよりも優秀なのはその速射性能だ。考えてみても欲しい。ハルバート・ランチャーより強力な破壊力を持つビームが何発も途切れる事なく発射可能なのだ。攻撃を受ける方としてはたまったものではないだろう。面の攻撃に秀でているハルバート・ランチャーと、点の攻撃に秀でているランツェ・カノーネといった感じか。
 実際、俺が狙っていたリオンとガーリオンの混成部隊も2本のランツェ・カノーネから発射されるビームの雨とでも呼ぶべき状況に、1分も持ちこたえる事が出来ずに全機撃墜してしまった。
 ただ、欠点が無い訳ではない。本来この武器は弾数性の武器なのだが、レモンのカスタム化によりエネルギー消費性へと変更された。その影響でエネルギー消費量が凄い事になっているのだ。普通の機体ではその燃費の悪さを考えた場合、ランツェ・カノーネを装備しようとは思わないだろう。
 もっとも、グロウセイヴァーに関して言えば永久機関ともいえる時流エンジンがある為にそのエネルギー消費量に関しても何とか対応出来ているのだが。

「アクセル大尉、助かった」

 通信を送ってきたのは、開戦の演説をしたあのライノセラスの艦長だ。
 バン大佐同様こちらの事を怪しんでいるのは分かっているが、礼を言うべき時にはきちんと言えるというのは潔くて好感を抱ける。

「何、気にするな。最初にも言ったが機体の慣らしを兼ねての事だ」
「……その機体、噂に聞くインビジブルマンに似ているのだが、どうなのかね?」

 なるほど、さすがにDC所属だけあって異星人関係の事に関しては情報を集めているな。
 このグロウセイヴァー、連邦で言うインビジブルマンに関して言えばエアロゲイター製の機体と考えられている為かその重要度は結構高い。その辺の連邦軍人では見る事が出来ないレベルなのだ。
 現にアーチボルドの撤退支援の時にグロウセイヴァーを使用したが、インビジブルマンに関しては騒ぎにならなかった。
 あるいは、上層部に報告したけどそれを誰かが隠蔽したか。
 ……ヴィンデルがグロウセイヴァーの事を広めるのを危険視して、イスルギ重工に手を回してグラスマン・グライエン辺りに隠蔽を依頼した、というのは穿ちすぎだろうか。

「さて、何を言っているのか分からないな。この機体はうちの部隊が独自に開発したものだが、何か疑問でも?」
「……いや、疑問はない。それよりもその調子で味方部隊の援護を頼む」

 とても疑問はないとは言えない表情だったが、ここで仲間割れをする危険性を考えて引き下がったのだろう。正直、この艦長は非常に有能な人物に見える。このまま贄とするのは勿体ない気がするな。今度ヴィンデルに引き抜きを打診してみるか? ……いや、この艦長の性格から言ってこちらに応じる可能性は限りなく低いだろう。
 取りあえず全力は出すなとのヴィンデルからのオーダーなので、その辺には気をつけるとしよう。

「ファントムっ!」

 クロノスからファントムを10機発射し、苦戦しているDC部隊のフォローに回す。
 ガーリオンの背後からレールガンを撃とうとしているリオンには背後からレーザーブレードを突き立て、バレリオンに斬りかかろうとしている量産型ゲシュペンストMk-Ⅱに対しては、死角になる位置からレーザー弾を撃ち込む。

「やっぱりT-LINKシステムは良く馴染むな」

 先日の戦いで使用したヴァイサーガはT-LINKシステムと似たようなダイレクト・フィードバック・システムが採用されていたが、機体が俺の反応速度に付いてくる事が出来なかった為、非常にストレスが溜まる結果となった。
 あそこまで微妙に遅いのなら、開き直ってエルアインスか何かを使った方が逆に良かったのかもしれない。
 それ程に俺の戦闘スタイルは既にT-LINKシステムによる機体制御に適応してしまっている。
 T-LINKシステムで感じる情報をもとに、ファントムを戦場で縦横無尽に暴れさせる。
 本来ならT-LINKシステムにフルコンタクトして、思う存分機体を暴れさせたい所なのだがそれは今日は我慢だ。

「……ん? 俺に狙いを定めたか」

 数少ない量産型ヒュッケバインMk-Ⅱのうちの1機が、空を飛びこちらへと向かってくる。その手にはレクタングル・ランチャーを持ち、銃口をこちらへと向けていた。

「だが、このグロウセイヴァー相手にたった1機で、というのは余りにもこちらの戦力を過小評価してないか?」

 折角なのでこちらも新規装備の頭部バルカンを使い、敵を牽制。動きが一瞬だけだが止まった瞬間を狙い、胸部からファイア・ダガーを発射する。
 敵機は最初こそレクタングル・ランチャーでファイア・ダガーを撃ち落としていたのだが、あの大型の武器では撃墜が間に合わないと判断したのか、頭部バルカンを放ちながらビームソードでファイア・ダガーを切り落とす。
 どうやら、連邦にしてはなかなかに腕のいいパイロットのようだ。

「アクセル大尉、助けはいるかね?」

 ライノセラスの艦長からの通信が入る。周囲を見てみると既に連邦軍機の姿は殆どなく、数少ない連邦軍機も降伏しているものが殆どだ。

「いや、すぐに落とす。時間は取らせないさ」

 本来ならもう少し慣らしをしたかったのだが、しょうがない。

「加速・集中・努力」

 精神コマンド3つを平行使用し、クロノスのブースターを6割程使用して量産型ヒュッケバインMk-Ⅱの後ろへと回り込む。

「グレイプニルの糸!」

 T-LINKシステムを通して、グレイプニルの糸を起動。そのまま量産型ヒュッケバインMk-Ⅱを絡め取る。

「ファントムっ!」

 そしてその叫びと共に、四方八方から先程射出した10機のファントムがレーザーブレードを展開したまま敵機へと群がる。
 数秒後、機体の至る所をレーザーブレードで貫通され、斬り裂かれた量産型ヒュッケバインMk-Ⅱはそのまま地上へと墜落していった。

「ま、慣らしとしてはこんなものか」

 その奇襲作戦は結局DC側の完勝で終わった。





「戻ったぞ」

 アースクレイドルへと戻り、作戦室に顔を出す。そこにはいつものようにレモンとヴィンデル、エキドナと珍しい事にウォーダンの姿もあった。

「お帰り。奇襲は成功ですってね。改修したグロウセイヴァーはどうだった?」
「まだ全開で試した訳じゃないから正確には言えないが、今の所は十分満足している。ランツェ・カノーネの使い勝手も上々だったし、頭部バルカン装置についても特に問題はなかった。それよりW16の方はどうだったんだ?」
「全機撃墜されたけど、改良点のヒントが得られたわ。それに、当初の目的通りハガネの足止めも出来たみたいだしね」

 確かに奇襲作戦の方はDC側の圧勝だったとは言え、もしあそこにハガネが来ていたら結果は変わっていたかもしれない。ハガネという艦は不可能を可能にするような雰囲気を持っているからな。パイロットにしても、現在の腕はともかく素質に関しては超一流が揃っているし。

「証拠の隠滅は万全なのだろうな?」
「それはもちろん。バン大佐がつけたお目付役さん達は彼らの正体に気づかなかったようだし、仮に向こうで何かあったとしても、W17が何とかするでしょうしね」

 レモンとヴィンデルの言っている証拠というのは、初期ロットの量産型Wに関してだろう。奴等は行動不能になった場合消去コードを使い、その命を絶つ。その為、量産型Wの情報が漏れる事はほぼ無いと言ってもいい。

「それで、次の段階に進みたいんだけど」
「W15を使うのか?」
「ええ。機体の調整もようやく終わったし、いつでも行けるわ」
「連邦とバンを黙らせるには好都合か」
「ターゲットは……そうね、狼さんで良いかしら?」

 こちらを見ながらレモンが尋ねてくる。
 狼さん、キョウスケ・ナンブか。

「……好きにしろ。だが、次の戦い、俺も出させて貰うが構わないな?」
「そうだな……次の戦闘もメインはDC側になる。情報を渡さない為に全力を出して貰っては困るが、それでも構わないか?」

 以前にハガネと戦ってから多少だが時間が経っている。その間にどの程度腕を上げたのか確かめたかったのだが……それは今回はお預けになりそうだな。

「構わんさ」

 さて、インビジブルマンを見てハガネがどういう反応を示すか……ちょっと楽しみではある。 
 

 
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:26
PP:115
格闘:210
射撃:228
技量:220
防御:217
回避:245
命中:267
SP:350
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:A
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP20
   覚醒 消費SP32
   ???

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.4
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???

撃墜数:116 
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