転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OGs
0083話
「戻ったぞ」
アースクレイドルへと戻り、シャドウミラーの作戦室へと顔を出す。
そこにはいつも通りヴィンデルとレモン、自分の仕事を淡々とこなしている量産型Wの姿があった。
「W16から報告は既に受けている。ご苦労だったな」
「いや、そうでもないさ。成果は結局グルンガストを小破か中破くらいにまで損傷を与えただけで他はさっぱりだった」
「お前がそう言うのなら他の誰が行っても同じ結果だったろう。気にするな」
珍しくこちらを褒めるようなヴィンデル。明日は雪が降らないといいが。
「おかえり、アクセル。新しい機体はどうだった?」
レモンがこちらに近づき、軽く抱擁してから尋ねてくる。
「そうだな、機体の反応速度が俺に付いてこれないのは痛いな。T-LINKシステムの優秀さが身に染みる。それに武器に関しても遠距離攻撃用のものがないというのが好みじゃない」
「一応、地斬疾空刀があったでしょ?」
「一度地面にエネルギーを溜めて、剣で撃ち出すというのは手間がちょっとな。普通にトリガーを引けばいいだけの武器と比べるとどうしても余計に時間が掛かる」
「そう、しょうがないわね。グロウセイヴァーの改修を急がせるわ。デザートクロス作戦には何とか間に合わせてみせるから、ヴァイサーガはそうね……W16にでも乗って貰おうかしら」
「W16に?」
「ええ。彼女、基本的にアクセルの副官兼護衛的なポジションでしょ? なら護衛役としては剣撃戦闘用のヴァイサーガはそれなりに使えると思うんだけど」
「ラーズアングリフはどうする?」
「それこそ、DC側にでも貸し出せばいいじゃない。DCではランドグリーズの量産も始まっているし、その上位機種とでもすればおかしくはないでしょう? それにアクセルの場合、ラーズアングリフは足手まといだとか言って、すぐにW16を先に帰そうとするじゃない。それだと護衛の意味がないのよ」
確かに高機動戦闘を得意とする俺にとっては、足を止めての撃ち合いがメインのラーズアングリフは行動を共にするのが難しい。と言うか、ラーズアングリフは基本的に後方からの支援砲撃がメインの機体であり、前線で戦う俺と行動を共にするというのは運用自体間違っているのだろう。
「分かった。じゃあそれで進めてくれ」
「失礼する」
俺とレモンの話が一段落するのを待っていたかのように1人の男が作戦室へと入ってくる。
その男は顔を隠すかのようなマスクを被っており、その顔を確認する事は出来ない。
だが、俺にはその人物が誰なのかはすぐに察しが付いた。ゼンガー・ゾンボルトの性格をトレースして仕上げられたWナンバーズ、ウォーダン・ユミル。
「W15か」
「ああ。次のデザートクロス作戦からは俺も出る。よろしく頼む、隊長」
「レモン、W15の機体は?」
「前にも言ったと思うけど、調整にもう少し掛かるわね。フェフから提供して貰ったマシンセルを組み込んだ為に調整作業が難航しているのよ。こちらもグロウセイヴァーと同じくもう少し時間を頂戴」
マシンセル、か。このアースクレイドルの責任者でもあるソフィア・ネート博士が、ズフィルード・クリスタルの特性を基に生み出した自律型金属細胞で、自己再生のみならず自己進化すら可能となる機能を持っている。その事だけを聞けば非常に有用な技術なのだが、それだけに暴走する危険性を考えるとグロウセイヴァーには使いたくはないな。
「そうか。W15、お前の目的はレモンから聞いている。だが、その目的に捕らわれて俺達の不利になるような行動は無しにして貰うぞ」
「承知した」
頷くウォーダンを見るが、武人気質なゼンガーの性格をトレースしたのがこの男だ。いざとなったら、シャドウミラーとしての利益よりも己の意地を貫き通す事になるだろう。例えば、テスラ研でゼンガーがダイゼンガーに乗り換える時なんかがまさにそれだ。
「さて、話は終わったようだな。デザートクロス作戦まであと数日だ。それぞれ準備は滞りなく進めておいてくれ」
ヴィンデルのその言葉で解散する事になり、それぞれが自分のやる事をやる為に散っていった。
「グロウセイヴァーのオーバーホールがようやく終わったって?」
デザートクロス作戦の前日になって、ようやくグロウセイヴァーのオーバーホールと改修が終わったと聞き格納庫へとやってきた俺は、満面の笑みを浮かべているレモンへと声を掛ける。
「ええ、ほら」
レモンの見ている方へと視線を向けると、そこにはグロウセイヴァーの姿があった。ベーオウルフとの戦いで破壊されたファントムや、右手のグレイプニルも完全に修復されている。だが、一際目に付くのは。
「クロノスの下に付いているのは?」
そう、クロノスの上の部分には今まで通り、折りたたみ式のビームガトリング砲とリニアレールガンが装備されている。だが、今はクロノスの下の部分にも2つ折りたたまれた大型の砲身が見える。
「あれはテスラ研で接収したDGG2号機の武器ランツェ・カノーネよ。アクセルが使えないか、みたいな事を言っていたでしょう? でも、さすがにグロウセイヴァーの2倍近い大きさの機体の武器をそのまま使うのは無理があったから、クロノスに装備してみたの。今は砲身が折りたたまれているけど、実際に撃つ時には上の2つと同じく砲身を展開して射撃する事になるわ」
つまりグロウセイヴァーはクロノスに上下2つずつの射撃武器を外付けされているという事か。で、発射態勢では肩の上から2門ずつ、クロノスの下、腹の横から2門ずつとなる訳だ。その様を想像してみる。
……それ、なんてフリーダムガンダム? いや、ファントムもあるという事は、フリーダム+ストライクフリーダムという事になるのか。
「それとランツェ・カノーネには機能限定のテスラ・ドライブが搭載されていたからそれを有効利用する事でグロウセイヴァーの運動性能がさらに上がる事になったわ。ただ、その分操縦がかなり極端でピーキーな機体に仕上がったけどアクセルならまぁ、大丈夫でしょう」
高機動戦闘を得意としている身としては、運動性能が上がったのは嬉しい。しかし、ピーキーな機体という事は、機体制御に慣れるまで無理は禁物だな。
「それと、頭部の横を見てみて……分かる?」
レモンの言う通りグロウセイヴァーの頭部を見てみると、なにやら顔の左側に長方形型のものが装着されている。
「……あれはバルカン、か?」
「ええ。前から頭部にバルカンが欲しいって言ってたでしょう? いい機会だったから、今回の改修で付けてみたの。とは言っても、さすがにグロウセイヴァーの頭部に内蔵するというのは無理だったから外付けだけど。制御には特に問題ない筈よ。弾切れになった時もバルカンポッドをそのまま新しい物に付け替えればすぐに使用可能になる事を考えれば、内蔵されているものよりも利点が多いわね」
確かに、以前からレモンにはグロウセイヴァーに頭部バルカンを装備出来ないかどうか聞いてはいた。1度に多数のミサイルに狙われた時には、ジャマーの処理が追いつかなかったりする場合もある。そんな時に頭部バルカンがあれば迎撃も比較的容易だからだ。他にも、敵への牽制という意味でも重宝するだろう。
「これはありがたいな。助かる」
「それとASRSも今使っているアースクレイドル産のものをカスタムしておいたわ。稼働時間が多少延びて、安定度も上がっているわ。本当はファントムにも手を加えたかったんだけど、今回は時間切れね」
ただでさえレーザー反射材でコーティングされているファントムをこれ以上どう改造するというのだろうか。何かそのうちとんでもない魔改造をされてしまいそうで恐いような、期待したいような。
まぁ、グロウセイヴァー自体が魔改造の結果と言えばそうなのだが。
「アクセル、レモン。2人ともそこにいるな? 作戦室まで来てくれ」
格納庫に響いたのはヴィンデルの声。また何か起きたのだろうか。
首を傾げつつも、レモンと共に作戦室へと向かう。
「ローズからの連絡が入った。連邦軍はどうやらアフリカ大陸からDC残党を一掃する作戦を実行予定らしい。その為の戦力がエチオピアのジジガ地区に集結中との事だ。この集結地点に奇襲をし掛ける事でデザートクロス作戦を開始する事になったらしい。そこでその奇襲に私達の手も借りたいとの事だ」
「ふむ、敵戦力は?」
「今集まっているのは強力な部隊はいない有象無象だな。ハガネもここに集結予定だったようだが、遅れているらしくまだ到着していない」
となると、グロウセイヴァーの慣らしには丁度いいと考えるべきか。
「了解した。ならそちらは俺が担当しよう」
「そうか、頼む」
「だが、遅れているとの事だが、一応ハガネの足止めはした方がよくないか? 連邦軍の集結地点に奇襲攻撃を掛けました。けどギリギリの所でハガネが助けに入ってきたので奇襲は失敗しました、という流れは面白くない」
もっとも、原作通りならこの時期のハガネはアインストとの戦いとアルフィミィとの初接触をしている筈だ。奇襲攻撃の救助には間に合わないだろう。
「ハガネの相手、ね。この機会にやっておきたい事があるんだけどいいかしら?」
「何だ?」
「初期ロットのテストよ」
「量産型の人形か。それをハガネにぶつけるのか?」
「そのつもりよ。前回の事もあるから、バン大佐から条件を出してくるかもしれないけど」
「構わん。私としてもハガネの足止めはしておきたい」
「分かったわ。……W16、あなたが彼らの指揮を執りなさい」
部屋の隅で黙った控えていたエキドナへとレモンが声を掛ける。
「それは構いませんが、よろしいのですか? 私は一応アクセル隊長の護衛という任務があるのですが」
「アクセルは今回連邦への奇襲攻撃に参加するけど、それ程手強い相手もいないという事だし大丈夫でしょう。それよりも初期ロットの指揮の方が今回は大事よ。それと、前の戦いでアクセルが使ったヴァイサーガをこれからあなたの乗機にするわ。ヴァイサーガの操縦に対する疑似経験を後で入力しておいてね」
「了解しました、レモン様」
「話を戻すけど、メインターゲットはハガネ。攻撃パターンはレベル2止まりで」
「はっ」
「それと今回のテストで彼らの耐久性を調べたいから、多少の無茶をさせても構わないわよ」
「撃墜されても構わないという事ですか?」
「ええ、初期ロットはまだ数に余裕があるし……あなたがデータをきちんと持って帰りさえすれば、ね」
「……W17から交換用シナプスの請求がありましたが、それについては?」
「今、予備が無いのよ。準備するにしても時間が掛かるわ。あの子にはそう伝えておいて」
「了解。では、レモン様の研究室にて疑似経験を入力してきます」
そう挨拶をして作戦室を出て行くエキドナ。自分で言った通りレモンの研究室へと向かったのだろう。
それにしても疑似経験というのはこういう時に有効なシステムだな。下手にシミュレータをやるよりも、余程効率的だ。
ただあくまでも擬似経験は疑似的な経験なのだ。ある程度は有効なシステムかもしれないが、それに頼るとレースゲームは上手いが実車には乗れない、みたいな事になる可能性もある。あくまでもシミュレータ以上、実戦以下のものなのだ。
「W17に問題は無いのだろうな?」
「今まであの子から連絡がなかったのは、アンジュルグの機密通信装置が壊れていた為よ。本人は言語機能の故障で済んでるだけって話だし、大したものよ」
「だといいがな」
「Wシリーズは、今後の作戦になくてはならない存在だという事は理解してるでしょう?」
「だからこそミスは許されん。データが揃うまでの損失は問わんが、後期ロットの調整は完璧にな」
「ええ、重々承知よ」
「さて、話はそろそろいいな? じゃあ俺は奇襲作戦の方に回らせてもらうが」
「ああ、アクセル。言うのを忘れていたが、今回はあくまでもオーバーホールしたグロウセイヴァーの慣らしだ。くれぐれも本気を出さないようにな」
ヴィンデルの言葉に眉を顰める。
「本気を出さないと慣らしにならないと思うんだが?」
「どうやらバンの方でこちらを怪しむ動きが出てきていてな。こちらの事を嗅ぎ回っているらしい。お前も今回はDCと共に行動するのだから、当然その対象になるだろう。いずれ切り捨てるであろう相手に、わざわざこちらの情報を渡すのも面白くない」
「とは言っても、アーチボルドの撤退支援をした時にグロウセイヴァーの戦闘はDCの奴等に見られるが?」
「あの時のグロウセイヴァーは激戦後に長期間放ったらかしだっただろう。現にここに来て早々にオーバーホールが必要だった訳だしな。そんな状態の機体情報など当てにはならんさ。少なくても、バン程の切れ者ならそこには気が付く筈だ」
「……それもそうか。了解。なら今回はあくまでも慣らしの慣らしといった感じにさせてもらうよ」
「ああ、そうしてくれ」
「アクセル、改修の影響で機体の重量バランスなんかも結構変わってるから、いつもの調子で機体を振り回すと思わぬ所でミスをするかもしれないわ。慎重にね」
「ああ。了解」
ヴィンデルとレモンに頷き、作戦室を出る。
さて、改修後のグロウセイヴァーの初お目見えだ。
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:25
PP:25
格闘:206
射撃:224
技量:216
防御:213
回避:241
命中:263
SP:342
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:B
宇:A
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP20
覚醒 消費SP32
???
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.4
???
???
???
???
???
???
撃墜数:100
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