ハイスクールD×D 万死ヲ刻ム者
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第九話 判明
闇慈がはぐれ悪魔を倒し帰ろうとすると闇慈以外のオカルト研究部の部員が入ってきた。
「うおっ!?何か周りに赤いものが飛び散ってるぞ!?」
「これは・・・血だね」
「・・・それに、はぐれ悪魔の気配もありません」
「あらあら・・・まあまあ」
みんな驚いているようだが、リアスは真剣な顔をしていた。
「・・・アンジ。貴方一人ではぐれ悪魔に戦いを挑んだの?」
「・・・はい」
「どうしてこんなことをしたのかしら?」
「僕自身にケジメをつけるためです。僕はもう迷わない。そして僕たちを消そうとする奴は・・・倒します!!」
「・・・それが貴方の覚悟なのね?アンジ」
「・・・はい!!」
リアスはしばらく僕の顔を見ると顔を緩めた。
「分かったわ。今回はその覚悟に免じて許してあげる」
「ありがとうございます」
「でもアンジ。よく一人で倒せたわね?大半のはぐれ悪魔は自分の体を再生させることが出来るの。私の計画では祐斗と小猫と朱乃で体力と魔力を奪った後、私が消し飛ばすつもりだったのよ?」
リアスは疑問に思ったのか僕に問いかけてきた。闇慈は再びセイクリッド・ギアを発動させ、デスサイズ・ヘルを見せた。
「それはこの鎌のおかげですよ」
「そう言えばこの鎌・・・以前堕天使と戦った時に魔法を斬り裂いてたわよね?」
「まあ。魔法を斬り裂く鎌が存在していたなんて驚きですわ」
「確かに。弾き飛ばしたり防ぐことは出来ても、魔法そのものを消すことは普通は出来ません」
「・・・(コクコク)」
「なあ闇慈。前は聞かなかったんだけどよ。この鎌って名前はあんのか?」
一誠は闇慈に聞くと闇慈はすぐに答えた。
「勿論。これは死神の鎌・・・デスサイズ・ヘルだよ」
その事を聞いたリアスは驚きを隠せないほど表情を浮かべた。
「デスサイズ・ヘルですって!?」
「知ってるんですか?リアス先輩」
「神をも殺せる神器・・・神滅具の一つよ。ありとあらゆる『生』を斬り裂き、『死』を導く鎌よ。文献でしか見たことがないから実際にみるのは初めてよ」
「なら試してみますか?僕に向かって魔力で出来た弾をぶつけに来て下さい。僕が斬り裂きますから」
「分かった。朱乃。頼むわ」
「はい。部長」
朱乃は右手に上にかざすとバスケットボール並の大きさの黄色い魔力で出来た球体が現れた。
「行きますわよ~?闇慈君」
「はい!!」
朱乃は闇慈に向かって黄色い球体を振り下ろした。闇慈は焦ることなく魔力を注ぎ込んだデスサイズ・ヘルを頭上で回転させ勢いをつけ、球体を横に一閃した。球体は真っ二つになった後、霧散してしまった。
「すげー!!本当に魔法を叩き斬りやがった!!」
「・・・恐いですけど。流石です、闇慈先輩」
「闇慈君とはあまり戦いたくないな」
闇慈はデスサイズ・ヘルを右肩に担ぐとリアスに尋ねた。
「これで信じてもらえますか?リアス先輩」
「ええ。確かに文献通りね。これは良い戦力を手に入れることが出来たようね」
闇慈はリアスの確認を取りセイクリッド・ギアを解除しようとすると・・・。いきなり目の前を魔力の弾が通り過ぎ、爆発が起こった。
「へっ!?」
誰が撃ったのかはすぐに分かった。
「あらあら。まだ元気そうですわね~~?」
朱乃は顔を赤らめ、次の魔力の弾を撃とうとしていた。
「えっ。ちょっ!!朱乃先輩!?もう終わりですよ!?リアス先輩!どういう事ですか!?」
「言い忘れてたけど。朱乃はああ見えて・・・ドSよ。あの状態になると自分が満足行くまで撃ち続けると思うわよ?」
「・・・と言うことは」
次から次へと闇慈に魔力の弾が雨のように降り注いだ。
「うわわわ!!!見てないで助けてよイッセー!!木場君!!小猫ちゃん!!」
「あはは。頑張れ・・・闇慈」
「頑張って、闇慈君」
「・・・頑張って下さい、闇慈先輩」
「えええええ!!?」
闇慈はその後リアスが止めてくれるまで10分間くらいは逃げ続け、無駄に疲れたらしい。
ページ上へ戻る