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ドリトル先生の長崎での出会い

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第十幕その十一

「息子さんもね」
「そう思うと救われるね」
「蝶々さんも息子さんも」
「大変な中でも」
「それでもね」
「完全に孤独な人もいなければ」
 そうでなければというのです。
「どうしても救われない人もね」
「いないね」
「絶対に誰かいてくれて」
「光はあるね」
「そうだね」
「そうだよ、絶対にね」
 それこそというのです。
「誰かがいてくれて」
「それでだね」
「光はあるね」
「希望は」
「どんな状況でも」
「そうだよ、絶望しても」
 それでもというのです。
「きっとね」
「誰か手を差し伸べてくれる人がいてくれて」
「希望はあるから」
「諦めたら駄目だね」
「もう終わりだって」
「そうした時こそ落ち着いて」
 そうしてというのです。
「そのうえでね」
「周りを見る」
「そうしたら誰かがいてくれている」
「希望もある」
「そして助かるね」
「周りにそんなものないと言う様な人がいても」
 それでもというのです。
「神様仏様がだよ」
「本当にね」
「用意してくれているね」
「常に」
「そうした人を」
「そして希望を」
「そうだよ、人は人でしかなくて」
 何を言ってもというのです。
「神様じゃないからね」
「そうだよね」
「そのことも忘れたら駄目だね」
「人は人でしかなくてね」
「その力は限られている」
「だから変なことを言ってもだね」
「助けてくれる人や希望はあるんだよ」
 どんな状態でもです。
「絶対にね」
「蝶々さんもスズキさんやシャープレスさんがいてくれたし」
「息子さんだってそうだし」
「だからだね」
「絶望してもだね」
「終わりだって思わないで」
「生きることだよ、蝶々さんは恥を注ぐ為に自害したけれど」
 蝶々さんの悲しい最期のこともお話しました。
「自殺はね」
「本当に駄目だね」
「どんな状況になっても」
「それだけはしないで」
「生きないとね」
「駄目だよね」
「自殺しても」 
 先生は俯いて言いました。
 
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