ドリトル先生の長崎での出会い
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第一幕その四
「僕達が動くことはなくなったね」
「これといってね」
「それで口調も変わったね」
「日本に来る前から」
「皆穏やかになったわ」
「訛りもなくなってね」
こうお話するのでした。
「どうもね」
「郵便局やったりキャラバンとかサーカスをしたり」
「本当に何かとあって」
「大冒険大騒動の連続だったけれど」
「平和になって」
「私達の口調も穏やかになったわ」
「それぞれの個性は変わらなくても」
それでもと言うホワイティでした。
「変わるところは変わったね」
「そうだね」
ガブガブが頷きました。
「僕達もね」
「何か結構私とダブダブの口調が変わってたわね」
ダブダブはこれまでのことを振り返って思いました。
「時々かしょっちゅうか」
「僕も昔はもっと乱暴な口調だったね」
ジップは自分のことを思いました。
「何かと」
「僕達なんてコックニーみたいな」
「ロンドンのダウンタン訛りだったわ」
チープサイドの家族も言います。
「威勢のいい感じの」
「そうだったね」
「いや、口調が変わると」
ポリネシアはどうなるかと言いました。
「性格も変わるわね」
「その口調を言って考えるから」
それでと言うトートーでした。
「性格も変わっていくね」
「日本だと特にかな」
老馬は思いました。
「色々な喋り方があるから」
「その日本にいたらね」
「本当に喋り方変わって」
オシツオサレツはそれでとお話しました。
「性格もね」
「その口調で変わるよ」
「いや、口調も性格も変わって」
チーチーはしみじみとして言いました。
「穏やかになったね、僕達も」
「何かと変わって」
それでと言う先生でした。
「僕達は今ここにいるね」
「そうだね」
「全くだね」
「その通りね」
「何かと」
「全く何も変わらないなんて」
先生はそうしたことはといいますと。
「ないよ」
「誰でも何処でも」
「変わるね」
「その都度」
「そうなっていくものね」
「だから僕も変わったよ。しかし本当に昔は小柄って言われていたのが」
それがというのです。
「今じゃ大きいだからね」
「貴族の人達の中ではそうでも」
「よく見たら平民の人達の中では大きかったし」
「日本でもね」
「先生大きい方だね」
「一八〇あったら」
それならというのです。
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