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ドリトル先生の長崎での出会い

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第一幕その三

「靴を履く様になったよ」
「そうだね」
「イギリスにいた頃は裸足だったけれど」
「やがて靴を履く様になったね」
「どんどん道に落ちてるものが危なくなって」
「裸足だと分で怪我するからね」
「そうなるからね」 
 それでというのです。
「靴を履く様になったよ」
「王子もだね」
「そうする様にしたよ」
「その方が安全だからね」
「ファッションにもなるしね。ただね」
 王子は先生に笑ってこうも言いました。
「僕の足は大きいから」
「靴は特注が多いね」
「背丈と比べても」
 そうしてもというのです。
「僕の足は大きいから」
「それでだね」
「だからね」
 それ故にというのです。
「大抵はね」
「靴を特注して」
「それで作ってもらって」
 そうしてというのです。
「履いているよ」
「そうだね」
「デザインも凝ってね」
「そうなっているね」
「僕も変わったよ」
「そうだね、しかし日本に来てから」 
 先生はふとこんなことも言いました。
「僕達は平和になったね」
「イギリスにいた頃はあちこち冒険したね」
「郵便局作ったりね」
「生きもの達に働いてもらって」
「そうそう、アフリカに行ったり中南米に行ったり」
「サーカスやキャラバンもやってね」
「動物園をやったり月に行ったり」
 一連のことを思い出しつつ笑顔で言うのでした。
「何かとね」
「冒険があってね」
「騒動、トラブルがあってね」
「いつも大騒ぎだったよ」
「そうだったね」
「マシュー=マグさんにはよくしてもらったね」
 王子はこの人のお名前を出しました。
「本当に」
「彼にはそうだったね」
「他にも色々な人達にね」
「助けてもらったよ」
「そうだったね」
「大騒動ばかりで」
 イギリスにいた時はというのです。
「本当にね」
「大変だったね」
「それでも今振り返ると」
「いい思い出だよ」
 こんなお話をしました、そしてです。生きものの皆も言いました。当然ながら彼等も今も先生と一緒にいます。
「僕達も変わった?」
「口調がね」
「昔はそれぞれ先生を助けてたけれど」
「今は家事をしてもね」
「お家のこととか」
「平和な暮らしになって」 
 それでというのです。 
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