ハッピークローバー
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第百五十話 妖怪がいる余裕その三
「一種類とも限らないだろ」
「ネッシーは」
「本当に流木と間違えることが多くてな」
それでというのだ。
「海蛇とか海豚とかもあってな」
「アザラシも」
「もうその辺りはな」
それこそというのだ。
「一種類に限らないだろ」
「じゃあ恐竜も」
「ああ、迷い込んだことがあったかもな」
「まだ生き残っている」
「俺は恐竜は生き残っていると思ってるんだ」
越智は真顔で話した。
「日本でもクッシーとかイッシーとかいてな」
「別のクラスで日本の未確認動物のコーナーやってるわね」
「そこで書かれてたんだよ」
そうだったというのだ。
「クッシーとかイッシーもな」
「いるって書かれていて」
「それでな」
そうであってというのだ。
「どっちも恐竜説あるし世界中でな」
「恐竜じゃないかってお話あるわね」
「アフリカも多いしな」
「そうそう、アフリカの子から聞いたら」
富美子はまさにと応えた。
「アフリカも未確認動物多くて」
「恐竜じゃないかっていうのもいるな」
「そうよね」
「広くて自然豊かだからな」
アフリカはというのだ、アフリカと一口に言っても実に広く自然も豊かである。砂漠もサバンナもジャングルも存在している。
「未確認動物も多くてな」
「恐竜じゃないかっていうのもね」
「多い、メキシコか何処かで恐竜の形の土偶みたいなのももあったしな」
「それってね」
「古代の人が恐竜を見てな」
そうしてというのだ。
「造ったんだろう」
「そうよね」
「そしてネス湖はスコットランドにあるけれどな」
英吉利の中の子の国にというのだ。
「あの辺りの海、北海には他にも恐竜の話があるんだ」
「そうだったの」
「ああ、ノルウェーなんかな」
北欧のこの国ではというのだ。
「恐竜の絵があったりするからな」
「水棲の大型爬虫類?」
富美子は越智が先程言った表現をそのまま出した。
「その絵が?」
「つがいでな、墓もあるらしいな」
「お墓もなのね」
「それでな」
「あんた恐竜はいるって思ってるの」
「そうだよ」
真面目な顔での返事だった。
「俺はな」
「そうなのね」
「特にな」
「特に?」
「アマゾンにいてもな」
「ああ、あそこね」
「不思議じゃないな」
やはり真顔で言った。
「あそこはな」
「恐竜以外にもいそうね」
「まだよくわかっていないからな」
アマゾンはというのだ。
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