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八条学園騒動記

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第七百七十六話 普通にいる幽霊その八

「アステカとかマヤでも」
「神官さん達はいつも身体を清めるわね」
「そうして」
 そのうえでというのだ。
「祭事を行うのよ」
「それで日本の皇室の方々も」
「そうしておられて」
 それでというのだ。
「義務なのよ」
「それが義務なのね」
「入浴もね」
「ご公務に入ってるの」
「皇室の方々は生活自体がだから」
 まさにというのだ。
「入浴もね」
「一日二回の」
「それもね」
「ご公務なのね」
「そうなのよ」
「だからお風呂嫌いでも」
 本当はというのだ。
「入らないといけないのね」
「絶対にね」
「好きなら入って」
 そうしてというのだ。
「嫌いならね」
「入らなかったらいいわね」
「そうはならないのね」
「だから我儘はね」
 彰子はアンネットに話した。
「日本の皇室ではね」
「ないのね」
「何があってもね」
 それこそというのだ。
「許されないのよ、明治帝や昭和帝はね」
「我儘言われなかったのね」
「だからね」
「お二方みたいに」
「何があってもね」
「我儘を言わない」
「そうなっているのよ」
「皇室に生まれたくはないわね」 
 アンネットは心から思って言った。
「日本のね」
「私もよ」
 アロアも言ってきた。
「そう思うわ」
「そうよね」
「物凄く窮屈そうだから」
「実際自由なんてね」
「ないわね」
「君主のお家は何処でもそうだけれど」
 それでもというのだ。
「日本の皇室はね」
「特によね」
「四千年の伝統があるから」
 それ故にというのだ。
「もうね」
「それこそなのね」
「自由は何それっていうレベルでね」
「ないのね」
「プライベートがないから」 
 日本の皇室の方々にはというのだ。
「ご休養もね」
「ご公務ね」
「そうなっているから」
「我儘も言えないのね」
「サハラによくいた独裁者みたいなのは」
 私利私欲を貪る文字通り国を食いものにする様なというのだ、言論弾圧に汚職に重税に弾圧が付きものである。
「絶対に無理よ」
「ああいうのは」
「やりたい放題だったでしょ」
 サハラの独裁者達はというのだ。 
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