| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

八条学園騒動記

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第七百七十六話 普通にいる幽霊その七

「日本の皇室はね」
「絶対ね」
「伝統がね」
「それでご本人さん達のお気持ちは」
「我慢して頂くの」
「そうなるのね」
「そうなの」
 こう言うのだった。
「もうそこはね」
「入りたい入りたくないはないのね」
「日本の皇室の方々はね」
 彰子はさらに話した。
「我儘は何があっても」
「許されないのね」
「もうそんなものはね」
 我儘はというのだ。
「絶対によ」
「許されなくて」
「それでね」
「お風呂もなのね」
「例えお風呂嫌いでもね」
 そうであってもというのだ。
「世の中そんな人もいるけれど」
「確かね」 
 アロアがここで話した。
「芥川龍之介さんが嫌いだったのよね」
「あの人はね」
 彰子もその通りだと答えた。
「そうだったのよ」
「そうよね」
「他には菊池寛さんもね」 
 文藝春秋社を創設したこの作家もというのだ、この出版社と新潮社、小学館や講談社はこの時代にも存在している。
「そうだったのよ」
「お風呂嫌いだったの」
「軍人さんだと秋山好古さんがね」
 騎兵隊を率いたこの人物もというのだ。
「お風呂入らなかったの」
「その人もなのね」
「お食事は白米とお酒だけで」
「質素というか」
「かなり栄養バランス悪くて」
 当時そうした認識はなくともというのだ。
「それでね」
「お風呂嫌いで」
「ほぼ入らなくて」 
 そうであってというのだ。
「匂い凄かったらしいわ」
「そうだったのね」
「けれどね」
 それでもというのだ。
「今の日本の皇室の方々は」
「毎日二回入られるのね」
「お身体を清められる為にね」
 まさにその為にというのだ。
「沐浴もよくされるし」
「清潔にしないと駄目なのね」
「祭事を行われるでしょ」
 日本の皇室の方々はというのだ。
「だからね」
「そこまでお風呂に入って」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「祭事にあたられてるのよ」
「そうそう、祭事は身体を清める」
 アンネットは彰子の話を聞いて言ってきた。
「それは絶対よね」
「神道でもそうでね」
「他の宗教もよね」
「エジプト神話の神官さん達だと」
 彰子は連合のその宗教の聖職者達の話もした。
「宗派によって一日三回沐浴するそうだし」
「それでいつもお身体を清めてるのね」
「そうであって」
 それでというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧