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おぢばにおかえり

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第八十三話 回廊ひのきしんその五十

「そうしたことはその相手に怨まれるし」
「傷付けるから駄目ですね」
「その嫌いだと何でもするのはね」
「絶対によくないですね」
「そうよ」
 こう言いました。
「本当にね」
「僕の悪い癖性分ですね」
「長池先輩にもしたし」
 他ならない先輩を見つつ言いました。
「先輩傷付いてるのよ」
「あの、私は」
「いえ、ここで言っておかないと」 
 その先輩にも言いました。
「駄目ですから」
「そうなのね」
「はい、この子に先輩迷惑していますよね」
「私がしたことだから」
「悪い種を蒔いてもね」
 その新一君に言いました。
「その種にわざわざお水と肥料あげるのはないでしょ」
「他の人がですね」
「そういうのは本人が止めることで」
「僕が何かすることじゃないですか」
「新一君露骨に攻撃してるし」
 そもそもです。
「問題外よ」
「そうなんですね」
「そうよ、先輩がどれだけ傷付いてるから」 
 そのことを考えるとです。
「止めなさい、というか先輩じゃなかったら」
「どうなんですか?」
「今頃反撃受けてるわよ」
「そうしない様に裏からやるのが僕なんですが」
「それでもわかってるわよ」
 親神様は見ています、人の行いを。
「ちゃんとね」
「だからですか」
「新一君が何をしているかわかるのよ」
「先輩もですね」
「まして新一君自分で何したか言ってるじゃない」 
「そうですね、それは」
「それじゃあね」 
 それこそです。 
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