| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十三話 回廊ひのきしんその三十七

「あの時は」
「けれどそれが」
「高校生にもなるとね」
「確かに大変ですが」 
 それでもです。
「やらせてもらうと思ってやらせてもらったら」
「出来る様になるわね」
「そうですよね」
「それがね」
「いい経験になってですね」
「自分もやれるってわかって」
 それでというのです。
「それからもやっていける様になるから」
「いいんですね」
「そうよ、だからちっちに」 
 ここで、でした。先輩は。
 新一君を見て微妙なお顔になって少し俯いてからそのうえで少し間を置いてそのうえで言いました。
「貴方もね」
「そうですか」 
 新一君は無表情で応えました。
「貴女みたいな人に言われたくないですが」
「だからそこで嫌いなの出さないの」
 私はその新一君に注意しました。
「全く、すぐ悪い癖性分出すんだから」
「嫌いな相手を徹底的に嫌うことですね」
「そうよ、物凄く出すんだから」
 嫌いなことをです。
「そうしなさいって言われたからね」
「わかりましたでいいですか」
「わかってるじゃない」
 このことがです。
「全く」
「いやあ、この人のやったことっていいますと」
「それずっと言い続けるのね」
「駄目ですか、やっぱり」
「言うまでもなくね、けれどね」
 それでもとです、私は新一君に言いました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧