| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十三話 回廊ひのきしんその三十五

「幾ら何でもね」
「いや、本当にです」
「どうしようもない人達なのね」
「そう思います、ですが」
 新一君は考えるお顔で言いました。
「そうした人達でもおみちではですね」
「その人が助かりたいって思ったらね」
「助かるんですね」
「心を入れ替えたらね」
 その時点で、です。
「そうなるわ」
「じゃあこの人達は努力しないですから」
「救われないのね」
「そうなりますね、そう思うと努力って大事ですね」
 新一君は心から考えるお顔になって言いました。
「つくづく」
「そうね」
 私も否定しませんでした、ここで二つの山場を越えてでした。
 教祖殿に向かいます、その途中で先輩が言われました。
「ここからが楽になるのよね」
「そうですよね、登る斜面を越えますと」」
 私もそのことを実感して応えました。
「ぐっと楽になりますよね」
「そうなのよね」
「まだ先は長いですが」
 それでもです、回廊ひのきしんは大体一キロ位やらせてもらいます。神殿本部の回廊がそれだけの長さだからです。
「そう思えますよね」
「一番大変なところを越えたら」
 本当にそうしたらです。
「後は楽よね」
「それでいさんでいこうって気持ちになりますね」
「斜面がね」 
 東の礼拝堂から教祖殿に向かう途中のです。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧