八条学園騒動記
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第七百七十二話 三人で入浴その四
「これからね」
「こうしたものがあるのも」
ベッカはその浴室を見つつ言った。
「文明あってね」
「そう、モンゴルじゃどの家にもあるけれど」
「遊牧をやってるお家なら」
「こういうのがあることもね」
そのこともというのだ。
「やっぱりね」
「文明あってよね」
「そうよ、文明の進歩がね」
これがというのだ。
「モンゴル人にいつもお風呂を入られる様にしてくれたのよ」
「そうよね」
「こんなのモンゴル帝国の頃のご先祖様が見たら」
アンはベッカに笑って話した。
「もう魔法だってね」
「思うわよね」
「そうだった筈よ」
「そうよね」
ベッカもその通りだと頷いた。
「こんなのはね」
「あれね」
ここでアロアはこの言葉を出した。
「進歩した科学は魔法と変わらない」
「よく言うわね」
ナンもそれはと応えた。
「確かに」
「そうよね」
「その通りね」
ナンはまさにと言った。
「本当に」
「そうね、それじゃあね」
「これからね」
「その文明の利器を使って」
「お風呂に入りましょう」
「それじゃあね」
明るく話してだった。
三人で風呂に入った、そしてだった。
三人でまずは脱衣場で服を脱いでそれぞれのそれを洗濯機に入れた、ナンはそこに液体の洗剤を入れた。
そうして仲良く風呂場に入って身体を洗いはじめるが。
アロアはその中でだ、こんなことを言った。
「お風呂に入るとね」
「どうなの?」
「気分がすっきりして」
ベッカにそうしてと話した、今は三人共身体や髪を洗っている。
「それでお酒もね」
「抜けるわよね」
「こうしてね」
髪の毛を洗いつつ話した。
「そうしてるだけで」
「お酒抜けるわね」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「身体も奇麗になって」
「それでよね」
「そうしてね」
「気分もよくなるわね」
「お風呂最高よ」
アロアはこうも言った。
「だから毎日ね」
「入ってるのね」
「そうなの」
「私もよ」
ベッカは背中をタオル型のスポンジで洗いつつ応えた。
「お風呂大好きよ」
「あんたもなのね」
「入らないと」
さもないと、というのだ。
「気持ち悪いわ」
「そうよね」
「昔の欧州の連中みたいにね」
ここでもエウロパ批判を言った。
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