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星河の覇皇

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第八十七部第三章 港の整備その三十一

「基地の建設もな」
「進められますね」
「そちらも決まりましたね」
「軍議によって」
「左様ですね」
「そのことも決まった」
 艦隊の配備と共にというのだ。
「そうなった、ではな」
「艦隊も動かしますね」
「軍務省及び統帥本部の決定を受けて」
「そうしていきますね」
「そうしていく、それでだが」
 ここでタンホイザーはこうも言った。
「私は事務仕事の時はな」
「はい、その時はですね」
「ウィンナーコーヒーですね」
「それが欠かせないですね」
「コーヒーを飲むとだ」 
 そうすればというのだ。
「それでだ」
「はい、それでですね」
「目を覚まされ」
「奮起もされ」
「それで、ですね」
「ウィンナーコーヒーは欠かせないですね」
「普通のコーヒーでもいいが」
 実はコーヒー自体が好きなのだ。
「だがな」
「生クリームもお好きなので」
「それで、ですね」
「ウィンナーコーヒーですね」
「閣下はそちらがお好きですね」
「私は贅沢に興味はないが」
 このことは事実だが、というのだ。
「しかしな」
「ウィンナーコーヒーについてはですね」
「贅沢だと言われていますね」
「いつも」
「この通りな」
 尚コーヒー豆もクリームも別に贅沢なものではない、領地の民が献上してくれたものをそのまま飲んでいる。民の献上したものを笑顔で受け取り大事に扱ったり口にするのも貴族のマナーであるのだ。
「常にこれがないとな」
「閣下としてはですね」
「離れられないですね」
「事務仕事の時は左様ですね」
「そうだ、そしてだ」 
 タンホイザーはさらに話した。
「戦場にいる時もな」
「ウィンナーコーヒーを飲まれますね」
「その時も」
「采配を執られる時も」
「コーヒーは美味いしだ」
 それに加えてというのだ。
「さらにだ」
「覚醒作用がありますので」
「采配の時もいいですね」
「口にすることは」
「左様ですね」
「だからこそだ」
 それ故にというのだ。
「こうしてだ」
「飲まれて」
「そうして奉職されていますね」
「左様ですね」
「代用コーヒーは知っている」
 その存在はというのだ。
「だがな」
「閣下としてはですね」
「代用コーヒーは飲まれないですね」
「そちらは」
「話を聞いただけでだ」 
 まさにそれだけでというのだ。 
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